#69 その質問に答える
よろしくお願いいたします。
私、深山 希はグールプチャットを使い
同士達に情報を伝えお願いをする。
「昨日夕方に、倒れずの勇者から連絡が
ありました。ご両親に会うチャンスが
来て動画の事を伝えられたと…動画は
まだ閲覧可能状態です。 某かの考えが
有るのかと思いますが、ノリで動く奴らを
阻止する為に皆さんの力を貸して下さい。
じゃあ、始めましょう!」
「「「「「YESマム!」」」」」
「「「「「OKミッション始動!」」」」」
「女神と勇者、サポート開始!」
「微力ながら、お姉様とお呼びし隊全員で
参加させていただきます!!」
いやいや、アンタラが1番人数多いから
頼りにしてるよ。
坂巻君も大変だなぁ…
でも、悪い子達じゃないから多めに見てあげて
欲しいわ。
私達は一斉に、動画閲覧とコメントの書込み
を開始した。
☆
「なぁ、コメント欄の書込み…女の子ポイの
数多くないか?」
昨日、顧問弁護士と動画とコメント欄の
確認をした。
動画アップは2ヶ月ほど前だ。
コメント数は73…
ミリアの事をバカにするコメントは
30あった。
バカにするコメントに複数のコメントが
ついている、日付は三日前からだ。
やんわりと動画についての注意事項を述べて
動画が事実と違うと伝えている…アリガタイ。
そして今現在、ミリアを擁護するコメントと
動画をアップした奴を非難するコメントが
うなぎ登りに投稿されている。
アリガタイ、本当にアリガタイ。
でも投稿者のネームがほぼ、女の子のポイの
が気になる。
スマホを見、チラッとムサシの方を見て、私を
しかめっ面で見るヴァン。
私は空芯菜のオイスター炒めをシャクリと
噛みながら、ヴァンを見つめて一言。
「リエンヌの選んだ男の子が、
モテナイワケがないでしょ?」
ジト目でワタシを見つめながらシャクリと
空芯菜のオイスター炒めを食べる茉莉花。
「気になるなら呼びなさいよ。」
このテーブルに呼ぶのは問題ない。
ラビット社の管理職につく者達で捏造動画の
事を伝えてある。
「…」
「大丈夫だから呼びなさいよ。」
ワタシだって和真のコトは気に入っている…
昨日の風呂で語り合ったから、納得はしてるが
しているが…サポート女子の数が多すぎじゃないか?
和真と昨日、アドレス交換してある。
ちょっとコッチ来てくれと送信、奥の
テーブルを見ると和真は直ぐにスマホの着信を
確認して、ミリアをお姫様抱っこしてコチラに
向かって来る。
「大丈夫なのか、ヤキモチ焼きのリエンヌを
連れてきて?」
茉莉花に聞くと
「ムサシが大丈夫だと判断してるなら
問題なしよ。」
☆
ムサシは何かあったらしく、リエンヌを
お姫様抱っこし茉莉花さんととヴァンさんの
テーブルに向かって行った。
なにかあったのかな?
気になるけど、今はリーンさんと話さなきゃ。
「ボクは昨日の5時にリエンヌの
メールで大体の事情は知ってるけど。」
リーンさんは青い瞳を細めて微笑み私を見る。
「マッチョメがライトの言ってた
あの娘ナノかな?」
私はドキッとした、でも雷兎君とミリアが
話していると言う事は信頼できる人なんだ。
「そっ、そうです。」
答えるとリーンさんはじっくりネットリと
私を見つめる…しばしの間視線が胸で固定。
スッと視線が上がり、青い瞳が私の瞳を
見つめる。
弟を溺愛するお姉さんに、弟に相応しいか
値踏みされてるみたいな気がする。
私はチラッとライトを見ると優しくニコッと
微笑んでるポイ感じかな?。
只今、陰キャヘアー中だから目が見えなくて
表情読み取りにくい…。
「うん、マッチョメは今から僕の妹だよ。。
ムサシも弟だよ、僕の事はリーンお姉ち
ゃんか、リン姉って呼んでよ!」
どうやら認めてもらえたようだけど、何故か
言葉のニュアンスがちょっと違う気がする。
リーンさんは椅子から立ち上がり、私の側へ
来ると、
「ほら、マッチョメも立って立って。」
リーンさんに言われるまま席を立ち、向かい
合うとグッとハグされた。
「怖かったよね、ライトが間に合って良かった」
危ないからライトに逃げてって言った
マッチョメもえらいよ、そう言って一段と
力を込めて私をハグして、
「ライト、マッチョメって
めっちゃ抱き心地良いんだけど!」
フヒヒヒヒッと女子が出しては駄目な
笑い声を出すリーンさん。
私、感動して泣きそうだったのに一瞬で涙が
引っ込んだ。
「ライト、ボクにマッチョメちょうだい!」
「誰にも上げません!」
「プーゥクククッ、聞いたマッチョメ。」
ライトはマッチョメを誰にも渡さないって
言ってるよってリーンさんは言い、嬉しそうに笑う。
「だ、誰にも上げませんって言ったんです!」
「聞いたよね、マッチョメ!?」
「あっ、ありがとうございましゅ…。」
私は自分の顔がアツアツになるのを感じた。
絶対、真っ赤かになっているだろう。
チラッと雷兎君を見ると陰キャヘアーで目は
隠れているけど、頬と耳は真っ赤かに染まってる。
この後も色々とワチャワチャとあった。
1つ、みっちょんとサッちゃんと龍くんが
どうしてマッチョメをお姫様抱っこしないの
と糾弾。
ムサシはしてるのに、ムサシはしてるのにと
ライトがマッチョメをお姫様抱っこしているのを見たくてしょうがないらしい。
ライトは、う〜む、う〜むと唸り、私を
チラッと見て黙る。
何か言いたい事がありそう…私はいつでも
お姫様抱っこOKだよって言いたいけど、恥ずか
しいから黙ってた。
おねだり気味にジッと見つめると、気まず
そうにライトは口をひらいた。
「実はちょっと前から腰から上の背中の
筋肉がパンパンで、お尻奥が縦にギュンと
して痛い…こんなの初めてだよ。」
コレッて、デッドリフトが原因なのかなと
私に伺ってきた。
「あっ、そうだった!」
今の状況に浮かれてて、ライトが
デッドリフト初心者だった事を忘れてた。
「胸も腕の付け根から痛くなってきてる。
ちょっと動かすと胸全体がギシっと力が
入っちゃう、痛いけど…。」
ライトの発言に皆さん?の表情を
浮かべている。
「えっとですね、筋肉痛なんですライト。」
私はどこまで話して良いのかと聞くと、僕が
話すよってライトが代わってくれた。
「僕達4人は夏合宿中なんです!」
夏休み中の学力アップと体力アップを目標に
合宿をしていると説明。
「合宿…懐かしいのぉ。」
小角さんは劇団の練習生時代、仲間内で
合宿をしたなぁと言う。
「ねぇ、ねぇ、合宿ってなぁにぃ?」
みっちょんが私に聞いてきてドキッとした。
だって一緒に寝泊まりしてるって事だ。
部屋は男女別々だし、御両親も一緒だから
気にする事は何も無いんだけど、
「あのね、えっとね、お勉強して運動して
お泊りもするんだ。」
私がそう答えると、
「お泊りは良いもんや、今年もパパの田舎に
お泊りに行くんやけど、お魚美味しいし
辛子明太ご飯サイコーに旨いんや。」
フンすと鼻息荒く宣うサッちゃん。
お泊まり良いなと羨ましがるみっちょん。
私はちょっと気になって小鳥遊さんの方を
見ると、瑠衣さん項垂れてて、ソレを回復し
たマネジャーのお姉さんが宥めてる。
ウン、見なかった事にしよう。
「食事を再開しよう、まだまだ足りんじゃろ?」
小角さんの一言で次に何を頼もうかと悩んで
いると、またまた柳監督が現れて、
「空芯菜とか豆苗のオイスターソース炒め
もオススメだぞ。」
ご飯がモリモリ食べれるぞって言うとヴァン
さん達のテーブルに戻っていった。
☆
「コメントのアカウント名に女の子のポイの
が多いいのが気になると…わかりました。
聞いてみますね。」
ジト目で俺を見るヴァンさんと面白そうに
コチラを見てくる茉莉花さん。
ヴァンさんの左に座っていた柳監督が、オレ
あっちのとテーブルに顔出して来るから椅子
を使えと言うと行ってしまった。
柳監督の座っていた椅子にそっとリエンヌを
下ろす。
不安そうに俺の顔を見つめてくるから、
「大丈夫、何の心配もいらないから。」
そう言って深山さんにメールで連絡。
直ぐに返信が返って来て、やり取り数回で
状況が分かりやり取りを終える。
スマホから顔を上げると皆の視線が俺に
全集中…。
「ここで喋って良いのですか?」
俺の問いに茉莉花さんとヴァンさんが
問題無いと言う。
「えっとですね、俺とリエンヌの
ファンクラブは1つです。」
ソコに別のグールプ2つが協力を申し出て
こうなりましたと説明。
「「別のグールプ?」」
茉莉花さんとヴァンさんの疑問に答えて行く。
「ハイ、シャークハンタズーと…」
俺はここで話しをちょい止めてミリアを
チラッと見てから続けた。
「お姉様とお呼びし隊の娘達です。」
お姉様とお呼びし隊は今年4月半ばからの
発足で、時間と共にメンバー増員中。
シャークハンターズは理不尽に彼女を奴らに
虐められた彼氏達で構成されたチームです。
と深山データに書いてありますと伝える。
「お姉様とお呼びし隊は部活動紹介の場で
リエンヌに一目惚れした新入生の娘達です。」
これで俺に関する誤解は解けたハズ。
呆気に取られた顔のリエンヌに俺は
ニカッと笑い心配なんて無いよって言う。
俺のファンかと思ったら知らない自分のファン。
驚くよね。
「あなた達のファンクラブは名前ついて
ないの?」
ウグっ、聞かれたくない事を茉莉花さんが
聞いてくる。
午後1時57分
これからもよろしくお願いいたします。




