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#63 度が過ぎた仕出かしは叱られるだけでは済まない。


 宜しくお願いしますでやんす!


怒号が鳴り響く一軒家、佐々本家

玄関に所狭しと靴が並ぶ。

 

佐々本家のリビング。

テーブルは片付けられて、空いた空間に

2列に正座する6人の男子中学生、並んで

隣に正座する2人の高校生と1人の女子高生。


鮫島(ただし)と言う少年の父親、鮫島(きよし)

作業着姿の大柄な男が真っ赤な顔で怒鳴る。

 

「1番悪いのはさぁ、アンタの息子だろ!」


サイトにアップした奴の責任だ!

鮫島家は関係無いと勢い良く怒鳴る鮫島父親。

勢いで逃げ切るつもりかコイツ(鮫島潔)?!


「動画撮影者は鮫島さんの息子さんですよ?」


私の指摘にビクッと一瞬、反応する鮫島潔と

正座中の鮫島正。


当時、面白いからと動画撮影したのが鮫島正。

英雄の所持動画はオリジナルコピーだった。


他の関係者が来る前に、リビングで英雄と

勇気から全て私は聞きだした。


嘘があってはならないから、玄関先で

親が来るのを待っている4人の子達に

事情を聞き、裏取りをするが…

英雄と勇気が言う事は、4人の子達と

食い違う点が多々ある。


だが、動画撮影者は鮫島正と言う点は一緒。

捏造動画を作るきっかけも鮫島正だった。

だから、コチラも強気で言い返す。


「鮫島さん…息子さんが何したか

 知ってます?」


「嘘告の撮影だけじゃないのか?」


狼狽える鮫島の父親と、後ろに立ち

項垂れたままの母親。


「だけじゃないから、こうなったんです!」


佐々本家(息子ふたり)だけの責任じゃない事を此処で

ハッキリと指しておかないと…

コイツ(鮫島)に言い負けたら、他の親達と

言い合いになるのが目に見えてる。

てっ言うか、絶対ウチだけのせいにする。


ここで主導権を握っておかなければ駄目だ。

下手すると責任の大半を佐々本家で

背負わされてしまう。

私は先に集め知った情報を使い、有利に

なる様に話を仕切り続ける。


「太っていると馬鹿にしてたのに痩せて

 綺麗になったら、俺の女になれって

 迫ったそうですよ!」


断られたら暴力で物にしようとしたけど、

ソコに座っている子達のよく知る人物に

阻止されたと言い、息子の勇気とつるんで

いる4人を私は指差した。


「1年ちょっと前の揉め事も…悪いのは原因

 を作った朽木くんと英雄に正くん。

 ソレに便乗した勇気とその4人です。」


1年ちょっと前に関わった4人の子の親達は

事実を知り、戸惑いが顕になっている。

4人は親にづっとウソをつき続けていた。

親に聞かれても、悪いのは坂巻。

ちょっとした事で、キレて手を出してくる

やばい奴だと言い続けていた。



朽木両親と園田奏の両親もオリジナル動画と

捏造動画を見てショックの余り、正座中の

我が子を睨みつけ

話し合いに口を挟む事をしない…主導権を

握るチャンスだ!

畳み掛ける様に私は話を続ける。


「うちの勇気とソコの4人も坂巻って子に

 やられまして」



だけど、何とかケンカ両成敗って事で

終わらせたのに、蒸し返したのが鮫島さんの

息子さんですと()()()()()()()言う。


「鮫島さんの息子さんは、西恩寺さんの

 娘を害しようとして坂巻君って子に

 阻止されました。

 そこで終われば良かった…」

 

私は大きな声で言い放ち、正座中の

鮫島正をビシッと指差す。

そして父親の潔をギロッと睨む。


「坂巻君に仕返しする為に、ウチのバカ息子

 英雄にアンタの息子が話を持って

 きたんだよ!」


お前らが無関係な分け無いだろうがと

怒鳴りつける。

そして朽木両親に園田両親に視線を向けて


「あんた達も無関係とか馬鹿な事言うなよ。」


ごめんだざい、ごめんだざいと泣きながら

謝り始める園田さんの娘。


「泣いて謝って済む問題じゃないんだぞ!

 何でこんな事した。」


娘、奏に激怒する園田奏の父親。


「だっで、あの場の、のりがぁーあーでしか

 ながっだっだもん。」

 

泣きながら理解不能な言い訳をする園田奏。


「何がノリだ! やって良い事と悪い事の

 判断がつかないのか?」


 テレビのニュースでも、ノリでやりました

 と馬鹿な事をして、莫大な損害賠償を

 背負う事件を、まさか我が子達が

 しでかすとは…項垂れる親達。

 

朽木の母親が息子の頭髪を握り、引上げて

顔を覗き込む。


「純、何でアナイな事したんや? 女にゃ

 優しくしろって言うたやろ…ゴラッアッ」


バンバン、バンバンと力強い連続ビンタを

噛ます。

黒髪ロングストレートの細身で、大人しげ

に見えた母親が般若顔で息子の純を

ぶっ叩く。


 「ソレぐらいで止めてもらえますか。

  この後、話し合いが控えてますから。」


そう私が声をかけると、すいませんと

朽木父親が奥さんを羽交い絞めにして

純から引き離す。


鼻血を垂らす朽木純に私はティシュの箱を

差し出しす。


小さな声でスイマセンと言い、ティシュで

鼻血を拭き、フローリングに垂れた血も拭く。


「ごめんなさい、ごめんなさい…」


俯き、謝り続ける朽木純。


プルルルっと私のスマホが鳴る。

鴨志田社長からの着信だ。

皆の目が一斉に私に向くが、手で制して

電話に出る。


「私だ、そろそろ着く。」


それだけ言って切られた。


「社長が来られるから玄関にお迎えに行く。」



そう言って私は、リビングから直ぐに出て

玄関に行く。

玄関のドアを開けると同時に、タクシーが

家の前に止まった。


タクシーのドアが開き、秘書の桑山千秋(くわやまちあき)

が降り、続いて鴨志田社長が現れた。


「関係者は全員そろったかね?」


鴨志田社長はジロリと私を見て聞いてきた。


「ハッ、そろっております。」


私は直ぐにリビングに案内すると、社長は

佇む親達と正座中の子達に言う。



「君達のやった事で我が社は莫大な損失を

 被る事になった、まだ正確な数字が

 出て無いが…出しだい、損害賠償請求を

 させてもらう。」


ウソだろうと鮫島潔が呟いた。


午後1時38分


 遅くなってすいません。

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