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#5 初恋は続いてる

短くてスイマセン


 西恩寺君がおとなしく膝枕に戻って

 くれたけど…

 このままじゃあ、駄目なのはわかってる

 話しをして色々計画して実行しなきゃいけ

 ないのもわかってる

 

 でもね、西恩寺君があの日の事を…

 イジメっ子から私を助けてくれた

 あと時のことを…

 憶えているのだろうか……


 「しゃ、しゃ、しゃかまきひゃん」

 

西恩寺君の声に我に返る

私の左手は膝枕中の西恩寺君の唇左下の

ホクロを撫でたり擦ったりしていた

無意識に確認してたみたい

コレがゴミ付いてるとか瘡蓋だと

かしたら…

考えただけでゾッとする

ホクロを触る、そっと触る

触る度に胸の中に熱い何がが湧いてくる

憶えているか…聞くしかない、今でショウ


「ねぇ、西恩寺君…私の顔に見覚えない…」


 私も6年の積み重ねで身体だけで無く

 顔も大人びてきてる

 でもね、初恋をしたあの特別な日の私の

 面影は残っているはずだよ…

 

顔を真っ赤に染め上げぽ〜っとした西恩寺君


 「しやかまきしゃん、てぇ、てぇ!」


 てぇてぇ?!私がてぇてぇ!!

 ドッドッドッドッドッと心臓が高鳴る

 ガシッと左手首を西恩寺君に掴まれた?!


 ビクビクビクック〜ンと衝撃波紋が

 私の体を駆け巡る

 

 ち…チカラ…がはいら…ないよ…


 口元から私の手を離す西恩寺君

 ホクロを触りまくる私のてぇ(・・)

 邪魔だったんだ

 西恩寺君の大きな手にチョット…ビックリ…

 男の手だよ…ガッシリとした…私と違って

 ゴツゴツしてる手だよ

 

 「坂巻さん、もう起きて良いかな?」


 西恩寺君はどうしても起きたいみたいだ

 今の私に西恩寺君を押さえつけるチカラが

 でない

 もっともっと西恩寺君と近づきたいのに…

 アッ、閃いた

 

 「私の事をコレから理恵って呼んでくれる

  なら良いよ!」


 ダメなら後、30分そのままだよ?

 あざとく小首をかしげる


ナニカと戦ってるみたいに感じるよ西恩寺君

口を開くけどすぐ閉じる

私の顔をジッと見てチラッと胸を見る

何度もそのローテーションを繰り返す


 西恩寺君に胸を見られるとビククッてなる

 恥ずかしいけど悪い気はしない

 西恩寺君は気づかれてないと思ってるかも

 私はちゃんと気づいている

 でも何も言わない


 チラ見する西恩寺君…可愛いんだもの

 恋すればアバタもエクボ

 今まで意味は知ってたけどアバタはアバタ

 エクボはエクボそう思ってた


 西恩寺君のチラ見も他の女性が見たら

 変態、キモい〜っとなるだろうな

 私には西恩寺君のチラ見行為が可愛く見え

 てしまう

 恋すればアバタもエクボ、正にその通り

 そんな事をボンヤリ考えていたら 


 「り、り…理恵さん…」


 西恩寺君が呼んでくれたけど『さん』が

 付いてる…

 まぁ…しょうが無いかな


 「もっと力強く呼んで!」


私の注文に顔を赤くしながら

今度はハッキリと呼んでくれた


 「理恵さん」

西恩寺君は起き上がり直ぐに私の方を向く


 「何でしょうか、雷兎君!」

私も顔を真っ赤にしながら彼の名を呼ぶ

 

 「昔、坂の上公園で3人の男の子にイジメ

  られてた女の子って理恵さんなの?!」


 覚えててくれたんだぁぁぁっ


私は号泣してしまった

泣いてる場合じゃないのに止められない

だって本当は似てるけど違う人だったらと…

不安だった…

 

 優しく胸に私を抱きとめ頭を撫でる手

 涙で何も見えないけれど…私には判る

 彼しかいない…雷兎君だ!!


 「大丈夫、大丈夫だよ理恵さん!!」


 ありがとう雷兎君、泣きながら心の中で

 誓いを宣言する

 今度は私が雷兎を助ける!!

 彼の胸に顔を埋めて強く強く抱き締めた!




頑張ります

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