#41 脚トレーニングちょっと苦手
宜しくねでヤンスよ
自重スクワット、偶にヤルでヤンスよ
30とか40じゃなくて軽く100って…
前に雇ったトレーナーの指示よりも
和真君の指示の方がキ・ツ・イ
だけど和真君の説明が納得のいく物だ
お尻を後ろに出すのはちょっと恥ずかしい
余り人に見られたくない
ハムストリングって教えてもらった裏腿
お尻を後ろに出す体勢でスクワットを
すると、パツンと張る
お尻を引っ込めるよるに立ち上がる
太腿前面に張りが出る、前面は大腿四頭筋
「今、やってるのはフルスクワットです!」
グイッと尻をやや後方に突出し落とし
両腕をやや曲げ、振り子のように
振り上げると同時に立ち上がりながら
平然と喋る和真君
「ハチジュウク!」
ミリアの声が回数を告げる
「頑張って雷兎君!!」
同じ様にフルスクワットをしてるのに
和真君と同じ様に平然と声を掛けてくれる
理恵さん…凄い!
僕はけっこう太腿張ってきている
前のトレーナーの指導でのスクワットは
半分位しか腰を落としてなかった
スピードも早かった
今やっているフルスクワットのスピードは
やや遅め…キ・ツ・イ
その分、シッカリと筋肉に効いてくる
そして筋肉の…なんて言えば良いのか
筋肉の存在?!
いや、違う…筋肉の使用感?!
今まで意識してなかった大腿四頭筋と
ハムストリングに神経が通ったって言うか?
どう言う事なんだ?!
兎に角、和真君と理恵さんに着いて
いく為にお尻を突出し中腰にしゃがみ込ん
で腕を振り子のように振り、その反動で
立ち上がる
「ヒャーク、終わりだよ!!」
ミリアの声が終わりを告げる
僕の太腿は少しプルプル震え、脚が重い
「ハイッ、腿上げしながらゆっくりと歩き
ますよ!」
無情にも座ることを許してくれない和真君
和真君を先頭に後ろに理恵さん、僕の順に
ブルーマットの上をゆっくり歩く
目の前の理恵さんの背中にドキッってなる
首元と胸下から背中越しにグルリと繋がって
背中が大きく露出している…ちゅ…ちゅごい
脊柱起立筋群が背骨を挟んで盛り上がり
溝をつくっている
その溝が下にツーゥっと滑らかに続いて
ハーフスパッツの中に入って、僕の視線は
理恵さんのキュッと
締まった小尻に辿り着く
「雷兎君、何か質問あったら言ってね!」
僕は理恵さんの声に我に返り、慌てて
キュッとした
小尻から視線を引っ剥がす
「えっと…前にトレーナー雇ってたんだけど
スクワットはフルスクワットの半分位しか
腰を下ろしてないんだ?!」
僕の問いに理恵さんは
「あっ、ハーフスクワットね、筋トレ初心者
とか高齢者にオススメのスクワットだよ!」
後は大腿四頭筋だけに負荷をかけたい時に
するスクワットだよと理恵さんは
教えてくれた
「筋トレはその日のコンディションに因って
組み合わせが変わるから、フルだったり
ハーフだったりする事もあるんだよ!」
っと和真君がさらなる補足を入れてくる
そして、理恵さんとミリアに
「俺と雷兎さんはフリーウェイトの
バーベルスクワットに移るけど…」
「ミリアが見学ばかりになるから、二人で
隣のベンチ台で腹筋やってるね!」
って言い、壁に設置されている時計を
見る理恵さん、つられて僕達も見る
「5時40分…まぁ、6時30分、迄には
終わるかな…」
そう言ってミリアをひょいとお姫様抱っこし
た和真君は
「ミリア、凄くウェア似合っている!」
カッコいいねってべた褒めして
ウエイトゾーンのベンチ台の方に歩いていく
ハッ、いかんぞ僕も理恵さんを褒めなくちゃ
「理恵さんもウェア凄く似合ってる!!」
腹筋も凄いし背中もカッコいい、そう言って
褒めると理恵さんは、ふんすっと鼻息荒く
クルリと後ろを向いて
「あっ、ありがとう、行こう雷兎君!」
そう言って、サッと歩いていく理恵さん
ポニーテールがユッサユッサと揺れて
まるで犬が喜んでシッポを振ってるみたいだ
耳も真っ赤だから恥ずかしいのかな?!
僕は慌てて理恵さんの後を追った
ベンチ台に、茹でダコ状態のミリアが座り
和真君はまだミリアを褒めちぎってる
「うん、だからミリアを尊敬しちゃう
凄いよ…腹筋後は背筋トレしたいんだね」
和真君の問にウンと頷くミリア
「見たいなぁ…ミリアの背中…」
ボソッと呟く和真君はキラキラした目で
ミリアを見つめる
「…和真の背中…見せてくれるなら…」
ミリアも赤い顔しながらボソッと言い
返し、立ってる和真君を下から見つめる
「あっえっ? 背筋トレとベンチプレスは
Tシャツ脱いで筋肉の動きを見せる
つもりだったから…見れるよ?」
和真君の発言で、背中見たいと言わなく
ても見れると知ったミリア
更に自分の発言がちょっとHだった事に
気がついた…
恥づかしさの余り両手で
顔を隠しモジモジと身悶えする
そんなミリアを見て慌てる和真君
「どっ、どうしたの? 足首痛いの?」
「だっ、大丈夫、大丈夫ダヨ?」
激あま空間が眼前で発生、近づくだけで
虫歯になりそうだ!
「そっ、そうだ、ミリアの足首に負担が
掛からない様に背筋トレーニングするなら
良い考えがあるよ!」
任してくれるかな?
そう言って、目をウルウルサセてミリアを
見つめる和真君
「和真、私達も一緒にやりたい!!」
和真君にそう言って、僕を見る理恵さん
そっかぁ、さっき背中を褒めたから
「勿論だよ姉ちゃん、補助も必要だしね!
それじゃあバーベルスクワットの次に
背筋いっときますか!!」
僕と和真君はバーベルスクワットラックの
場所っといっても、ベンチ台から左に
3メートル位横に移動、要は理恵さん達の
お隣だ
「雷兎さんはバーベルスクワット…余りやっ
てないですよね?!」
僕の太腿を見て、僕の顔を見る和真君
バーベルスクワットどころかスクワットも
殆どやらない
僕がやる脚トレーニングは、エアロバイク
ランニングマシン、偶にレッグプレスに
レッグエクステンション
余り脚に筋肉を付けるとフットワークが
悪くなりそうな気がして…
そう正直に和真君に話した
「まぁ…過度に筋肉を付けたら、走るのも
フットワークも悪くなるかな…」
でも一流の短距離選手はスクワットと
バーベルスクワットやってますよ!
って言うか、ウエイトトレーニングは
必須になってますと力説する和真君
オリンピック陸上短距離中距離の
金メダリストのウサイン・ボルトも
ウエイトトレーニングやってますよ
アッチコッチの動画サイトに動画アップされ
てますと和真君
「えーっ、そうなんだ?」
驚きの声を上げてしまう僕だった
遅くてゴメンねッでヤンスよ




