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#18 ぷるるぅんクッキング

アオハルできないでヤンス

難しいでヤンス


 「好きなの女の子のアレがぷるるぅん

  ぷるるぅん、して気になるのは

  分かるけど、、デリカシーってモノが

  あるでしょう!」


 胸を持ち上げる様に腕を組み

 プリプリ怒るミリアに猫背を更に曲げて

 項垂れる雷兎君


 私は雷兎君の視線は嫌じゃないけど…

 ガン見は流石に恥ずかしいよ

 だけど雷兎君を庇いたくて、チャーハンと

 スープのガス台の火を止めて

 キッチンから出てリビングに行くと…

 

 和真が口を半開き…ポッカァンとした表情

 細目の視線の先を辿ると、腕を組み胸を

 持ち上げ突き出すようなポーズを取って

 いる、ミリアの胸を…

 ガン見シテンジャナイノ 


 「ミリア駄目、そのポーズは駄目だよ」


 私の声に和真が自分の胸を凝視してる事に

 気づいてしまったミリアは


  「キャッ、見ないで」


 すくい上げていた胸を抱きしめると後を

 向いてしゃがみ込むが、今度は細い腰から

 続くプリッとした桃ヒップが和真の目に

 さらされる


 同じ女の私でも視線が吸い寄せられる

 魅惑の桃ヒップ…ああぁっ

 

    「痛っ」


ミリアがコロンって転がる

痛めた右足首を手で押さえて動けない


「和真っ…」


速い…もう和真がミリアをお姫様抱っこして

ソファーに運ぼうとしている


「だっ、大丈夫だよ」


「ダメダメっ、ヤッパけっこう傷めてる」


ソファーにミリアを緊急着陸させて和真が

私に提案してきた


「俺が手伝うよ」


「最初から手伝いなさい、足傷めてるの

 知っていたんだから…」


「ゴメン、慾望に負けちゃった」


ミリアの手料理が食べたくてっと

言い項垂れる和真


ミリアの方を見ると真赤な顔で両手で頬を

押さえ和真を見てる


「駄目よ、ミリアは座ってて」


和真の期待に応えようとミリアが立ち上が

ろうとする…気持ちは分かるけどダメダメ


ミリアを制して雷兎君を見ると

ションボリと困り顔で私を見つめて

ナンダカ可愛らしい


「私、怒ってないから大丈夫だよ」


ちょっと恥ずかしかっただけだから…


ミリアが無理をしないように隣に座って

監視しててと雷兎君に頼んだ


正座から立ち上がって


「ゴメン、本当にゴメン」


もの凄くオドオドしながら謝ってくる


「雷兎君なら見てもいい…」


「へっ?」


私の小声が聞こえたのか目を見開き口を

半開きでキョトンとしてる


恥ずかしいけど雷兎君なら良いと思って

いた事が口に出てしまった


「怒ってない嫌ってもない…大好きだから」


だからミリアの隣で待っててね

後ちょっとで完成だから


「うん、待ってる」


雷兎の表情が笑顔になった


「姉ちゃん、早く作ろうぜ」


和真の声に頷き私達はキッチンに向う



小皿に少しスープを注いで味を見る

煮詰まって味が濃くなっているけど

それで良い

用意してあったカップにお玉一杯の

スープを取り分けておく

さてと…


「和真はスープを完成させてね!」


掻き椀にするから、玉子はそこにあるからね


 「OK! 任しといて」


私達もよく自炊してるから問題なし

ミリアが片栗粉を溶かした水をカップに

用意してあったからね


スープの具は残りの玉ねぎのスライスと

ブロックベーコンを細かく刻んだ物

そこに用意してあった片栗粉を

溶かした水を流し込み、お玉で混ぜ合わす

そしてガス台に火を着けてスープをまぜ続け

片栗粉水で白く濁ったスープが透明に澄んで

トロミが出てくる

少し沸騰してきたら撹拌しておいた生卵を

渦を描くように細く垂らして

5秒ほどで火を止める


 「ハイ、完成!」


和真の宣言に私も完成直前のチャーハンに

最後の一手を加える

強火力で撹拌するチャーハンにカップに

取り分けておいたスープを投入


ジュ〜ワ〜と水蒸気が上がる

撹拌の手を止めず30秒…ふっくらパラリと

チャーハン完成


ミリアが用意してあったお皿とお椀に

盛り付け注ぎ、お盆に乗せて

和真が運ぶ


お待たせしました〜っと店員風に

おちゃらける和真


スプーンを配り準備オッケイ 



   「「「「いただきます!!」」」」


「あふっ、ムグムグ」「あふっ、モムモム」


雷兎君とミリア…けっこうガッいて食べて

いるから合格ラインは突破したみたい


それにしても凄い場所でお昼ごはん食べて

るよね


だだっ広いし、窓とかサッシの向こうに

見えるベランダがまた広い

この付近でずば抜けて高い建築物の最上階

遥か先まで見える眺望


 「夜とか綺麗な夜景ですよ」



ミリアが今度、家に泊まりませんかと

おとまり会を提唱…ぜひお願いしますと和真

が食いつく


和真は分かっているのだろうか…ミリアから

聞いた話ではミリアのお父さんは和真に

対して、明らかに敵対心を持ってる

穏やかな話し合いで済んだら良いけど…

理恵の予想がフラグとなり

バカバカしくも男と男のプライドを掛けた

戦いが後に繰り広げられる


洗い物は雷兎君と和真が引き受けてくれた





宜しく御願いし〜マンダリン

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