#17 腹減りました
遅くなってすいません
「別に他の男が好きとかじゃないの!!
男と男の関係性ってのが好きなの!」
ミリアンさんの土下座の先に腕を組んで
仁王立ちする和真と焦点定まらぬ
ホゲーッと
突っ立つ雷兎君
綺麗な背中のラインを見せて土下座する
ミリアンさん…
凄く絵になる
背中のラインを辿りギュッと締まった
ウエストの先にプリッとした桃ヒップ
既に国宝級……そんな美女が…
かれこれ5分程の土下座謝罪会見だ
日本に長く住むと染まるのはわかるけど
まさかのBOYSラブ好きになるとは……
このままでは話が進まない
ぼんやり立ってる雷兎君を座らせて
あげたいし…
ここは助け船を出してあげなくちゃね
「何時も言ってるけど、他の人に見せたり
ネットに上げたりしちゃあっ駄目だぞ!」
オットット、出遅れた
いつの間にかシャッキリした雷兎君が
助け舟を出す…けど追撃も繰り出す
「それにこの間も僕と亮太先生との
スパーリングの首相撲を見て尊いとか
言いながら連写と動画撮ってたよね…」
仲之村亮太…WBO世界戦を半年後に
控える日本キックボクシングの
トップファイター
西恩寺家の財力とコネでパーソナルトレナー
として雷斗君を師事しているそうだ
「撮るのは良いけど流失はナシだよ!」
って言われて、ソノ事を伝えたけど…
大丈夫だよね
ミリアンさんに厳しく目線を向ける雷兎君
鼻の穴にテッシュが詰められてなければ
カッコよかったんだけど……
「ハイ、大丈夫です! 二台目のネットに
繋いでないパソコンの中だから大丈夫!!」
ミリアンさんは土下座の姿勢から
顔を上げて、真剣な雰囲気で和真と雷兎君に
返事を返す
渋面していた和真はミリアンさんの前に
しゃがみ込み
「他の人に気を持っていかれたって訳では
ないんだよね?!」
目を細めてジッとミリアンさんを見つめる
「私が好きなのは和真君だけだよ!」
ミリアンさんの真剣な宣言に一瞬で
真っ赤になる和真
しばらく見つめ合い手をのばす和真
その手を掴み一緒に立ち上がる二人
「タダの趣味何だから良いよ、ミリアンせ…」
先輩って言おうとしてる和真の唇を人差し
指を当てて止め
「私の事はミリアって呼んで欲しい」
そう言って和真をハグしてコ・チ・ラを
チラッと見た
雷兎君の側に移動した私に雷兎君が教えて
くれた
「ミリアンの「ン」ってギリギリ発音を
しないんだよ」
だから親密な関係を持つ人は家族とか
恋人とかは、「ン」って発音しなくて良いよと
教えてくれるんだ!
貴重な情報を貰ったけど…
今、コ・チ・ラをチラッと見たミリアン…
ミリアンの表情はナンダカ邪な笑顔だった
和真、アンタが…許可あげたんだからね
絶対に色々な男との組み合わせを
ミリアン考えてるよ
取り敢えず場も収まり、私達はソファーに
移動する
勿論、鉄壁の組み合わせで私の隣は雷兎君
そして対面に和真とミリアンが座る
「理恵姉さんもミリアって呼んで欲しい」
ミリアが微笑みながら言ってきた
「私の事も理恵って呼んでね!」
私とミリアは呼びすてする中になった
全員お昼ごはんがまだだったのて
ワラビ餅と濃厚プリンで場を繋ごうと
思ったけどミリアの提案でチャーハンと
中華スープを作ることになり、私とミリア
がキッチンに向う
ミリアが冷凍庫に入っているタッパーを
6個取り出す
中身は冷凍ごはんだ
そして冷蔵庫から卵5個に玉ねぎ一つに
ベーコンのきざみブロックのパックを一つ
キッチンのまな板な上に置く
「理恵、ソコには電子レンジがあるから
冷凍ごはんを解凍して」
任してと6個の冷凍ごはんのタッパーを
大型の電子レンジに入れる
「ふぇっ〜?! 大っきいから一辺にできる」
解凍時間は1分、セットして振り向くと
ミリアが玉ねぎを半分微塵切りにして
ボールに入れちゃていた
コンロが4つ有り、そのうち2つのコンロに
お湯を沸かした鍋と中華鍋が火に
掛けられていた
「ミリアって手際良いね!」
私を見てニコッと微笑み
「雷兎兄さんと代わり番こに料理してるの」
両親の方針で自炊が出来るようにと
小学5年生から自炊し始めたの事
ピーと電子音がなりご飯の解凍が終わった
解凍しただけだからまだ少し、冷たい…
6個の解凍ご飯を
用意差れていた大きいサイズのボールに
移す
「チャーハンは私がやるから」
ミリアはスープをお願いしますと頼み
私は刻んだ材料を貰い中華鍋にゴマ油を
垂らす
火力を弱火にしてベーコンと刻んだ玉ねぎを
投入
小さなボールに玉子を4つ割りとき解凍ご飯
掛けて軽く混ぜ合わす
良い感じにベーコンと玉ねぎに火が通った
からご飯をを投入
そして強火力にしてから鍋を小刻みに揺すり
シャモジを切る様に入れながらご飯を返し
続ける
段々と火が通り溶き卵でコーティングされた
米粒がパラパラになる
此処で塩胡椒に軽く醤油を垂らし
隣でスープを作っているミリアとリビングで
テーブルを挟んて何やら話し合っている
雷兎君と和真に声を掛ける
「粗挽き黒胡椒おお目にかけて大丈夫かな」
コチラを向いて座っている雷兎君は
テーブルに置いてある眼鏡を掛けて
コチラを向くと動きが止まった
私は鍋を揺すりながら返事まっていたのだ
けれど…
様子のおかしい雷兎君に気付いた和真が
雷兎君の視線を追うと…
「姉ちゃん、めっちゃ揺れてるぞ」
雷兎さん、凝視してるぞと大笑い
ミリアは雷兎君に
「直ぐに眼鏡外して!!」
ミリアがキッチンから出て雷兎の頭を
ひっぱたく
「そこで正座して反省」
素直に正座する雷兎君だった
宜しく御願いし〜マンチェスター




