#15 badField
皆さん、ありがとう
楽しんで読んで貰えたら幸いです
凄くミリアンさんと和真が喜んで…本当に
もの凄く喜んでくれたけど……
私と雷兎君の様子が変だとミリアンさんは
気がついた
「何だか変ですよ、お二人共」
ミリアンさんの声に和真も私と雷兎君を
ジッと見て
「さっきまで喜んでいたのに二人共、何故
不安げな顔になってんの?」
和真の問いに雷兎君は哀しそうに
「僕と理恵さんとの関係を学校の皆に知ら
れると駄目なんだ…」
僕の学校での立ち位置は非常に悪く
理恵さんのストーカーと認識されていて…
そう言って私を見る雷兎君
「私が西恩寺君はストーカーじゃないよと
何十回言っても駄目だったの……」
クラスメートに同学年の男子に女子どころか
後輩の1年生に2年生にまで雷兎君が
ストーカーみたいだと話が広がっていて
私が違うよと声を上げても駄目だったと
ミリアンさんと和真におしえる
「どうしてストーカー呼ばわりされて
いるのですか?」
私は考えられる4つの要素を雷兎君を
チラッと見てから声に出す
「考えられる4つの要素があるの…1つ目は
ヘアースタイル…2つ目は姿勢の悪さ…
3つ目は登校中、私の後を歩いてる事が
あるから…4つ目は先程の3つの要素から
の独自の判断をするおかしな人達」
調べもせず、確かめもせず…只々、悪意の
思い込みでストーカー呼ばわり
まだ今は陰口だけで済んでるけど
「私と雷兎君の関係が知られると絶対に
雷兎君に対する嫌がらせが始まる!」
私は泣きながら二人に謝った
「ごべんねっ…ごべんねっ…雷兎グン…
ミリアンざん…」
隣りに座る雷兎君が私を抱きしめて、優しく
背中をトントンしてくれる
「大丈夫だから落ち着いて理恵さん」
暫くして落ち着いた私は、雷兎君に
抱きしめて貰いながら
嫌がらせが始まる原因に私が関係していると
事情を話した
「沢山の人の告白をを断ったんだけど
断られた男子達が私が雷兎君と一緒に
勉強しているのを良く思ってないの」
私が解けない問題を雷兎君に頼んで教えて
貰っているのを見た、告白をお断りした
男子達が私が一人になった時に
「あんな奴に教わっていたら、勘違いされて
益々ストーカーされるぞ!」
だから僕達と勉強しようって私の胸を
見ながら言ってくるんですよ
告白の時も顔よりずっと胸を見てる時間が…
遥かに長い……
自分でも胸が目立ってしまうのは自覚して
いるけど…下心全開、性慾むき出しで
私の事を理解してない人達に
雷兎君の事をどうこう言われたくない
私はまた泣き出してしまった
「大丈夫、僕は大丈夫だから…」
そう言って雷兎君は優しく背中をトントン、
トントンしてくれる
今、雷兎君の髪は西恩寺家に来る前に
ヘアピンを外して元の陰キャヘアーだ
ミリアンさんはジッと陰キャヘアーを見て
「顔が見えるヘアースタイルにしちゃうと
また昔みたいな事になってしまいそう」
ミリアンさんは雷兎兄さんは素顔を晒すと
女の子が群がって女子同士のイザコザや
男子からのイジメが起きて大変だったんです
だから今の姿になりましたと雷兎君の
陰キャヘアーを指差す
「ヘアースタイルはこのままで行くよ!」
僕には理恵さんだけがいればいいからねと
雷兎君の言葉に私は耳まで真っ赤に染まって
しまった
「雷兎兄さんって呼んだ方が良いかな!」
和真の言葉にそう呼んでくれと雷兎君
「それにしても二人の学校ってbadField」
和真の発言に頷く私と雷兎君だった
宜しく御願いし〜マッコウクジラ




