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#13 先輩後輩恋物語

楽しんで貰えたら嬉しかです


 

エレベーターに乗る前に雷兎君は

液晶パネルに両手を乗せカメラに

顔を近づけ西恩寺の名により二人登録と言い


「理恵さん、ココに両手を乗せてカメラに

 顔をこの位置まで近づけてフルネームを

  名乗って下さい!」

 

理恵さんの後、和真君もお願いしますと

言われて、私から登録手続をして和真の番


和真はそっとミリアンさんを立たせると


「姉ちゃん、ミリアン先輩を支えて!」


私は慌ててミリアンさんの横に密着して

ウエストを抱き寄せて支えるように

ミリアンさんに私の肩を掴んでもらう

ミリアンさんから良い匂いがしゅる…


「理恵さん、迷惑かけてすいません」


ミリアンさんは申し訳な下げに言って頭を

下げたトコロで動きが止まった


「ナニコレ? シュゴイィィッ!」


ミリアンさんの心の声が口から出ちゃって

ます…

間違いなく私の胸の盛り上がりを見た感想

胸の盛り上がりがなるべく目立たない様に

柄物は避けて単色の服を着ているけど…

横からとか上から下から見られると

目立ってしまう

筋トレをして大胸筋を鍛えたから、通常なら

大きければ大きい程ぶらさがってる感じに

なってしまうオッパイが大胸筋に支えられ

押し上げられてグンっと張り上げられる

オッパイは垂れるの呪いを跳ね返すオッパイ

雷兎君が何度もチラ見する

愛しのオッパイだ!



「登録完了しました」


液晶画面に表示されてエレベーターの入口が

開いた


「さぁ行きましょう」


雷兎君の声に和真が空かさず動きコチラへ

来て


「姉ちゃん、ありがとう」


そう言ってミリアンさんをそっと

お姫様抱っこする


「フワヮヮヮッ、かっ和真君」


ミリアンさんはほんのり頬を赤く染めて

ニヨッとしてるからお姫様抱っこを

嫌がってない…どう見ても喜んでるよね!


雷兎君も二人を見て微笑んでいる

良かったね、和真

お兄さんの公認だよ…後はご両親だね

頑張りなさい和真

口には出さず、心の中で和真にエールを送る


エレベーターに乗ると雷兎君は最上階の

107階のボタンを押す


フィーンとエレベーターが上がり始め

階数表示の液晶パネルの数字が次々と

跳ね上がる

そして最上階の107階に到着

雷兎君はさぁお入りくださいとエレベーター

から私達を送り出し最後にエレベーターから

出てきて


「ようこそ西恩寺家へ、歓迎致します!」


エレベーターの外は広い通路で見える範囲に

ドアが6つ、しかもドアとドアの間がど〜ん

っと離れている…

間取りがメチャクチャ広そうだ


雷兎君が一番奥が西恩寺家の住居だよと

先頭に立ち案内してくれる


この階、全て西恩寺家の所有物件で2つの

ドアは父さん母さんの其々の親、僕とミリアの

爺ちゃん、婆ちゃんのセカンドハウス

残りの3つは父さんの仕事場と家族で使う

トーニングルームとゲストハウスと説明を

受けつつ移動、やっとドアに辿り着いた…


「ただいま!」


雷兎君の声に反応してガチャリと鍵が外れる

音がしてビックリ

私が驚くのが分かったのか雷兎君がニコッと

微笑んでいる

まだ鼻の穴にティシュが詰められたままだ

もう血が染みてないから大丈夫みたいね


「さぁ、お入りください!」  


招かれて玄関に入り和真がお姫様抱っこを

してるミリアンさんの靴を私が脱がす


「すっ、すいません」


ミリアンさんは恥ずかしそうに御礼言って

はにかんでいる

銀髪に銀柳眉に切れ長の目、グリーンアイ

シュッとした鼻筋に可愛らしい唇…

和真って弟ながら凄い奴、こんなにも

美女のミリアンさんを

手に入れようとしてるなんて尊敬するよ

私も雷兎君といつか…


「姉ちゃん、何をボーッとしてるんだ

 行くよ!」


和真の声で妄想ワールドから引き戻された

私は慌てて後をついて行く


廊下を真っ直ぐ五メートルほど歩き右手に

木製のドアがあり、中に入ると40畳程の

リビングダイニングに驚く

中央に何だかお高そうな木製のテーブルが

あり両サイドに3人掛けのソファー

ソコに私達を導き


「座って待ってて今、コップ取ってくるから」


ササッとダイニングから4つのグラスを

持って来る雷兎君

私はテーブル両サイドにワラビ餅と

濃厚プリンを其々の席の前に置いていく

和真はそっと優しくミリアンさんをソファー

に下ろしてさり気なく隣に座っていた!!


和真って何か凄いマジ凄い、私の知ってる

和真ってコンナンダッタケ?

中2なのに対応が大人? 凄くゴージャスな

この場でも平常運転だなんて…

私はドキドキしてるのに!


私は雷兎君が並べたグラスにコーラを

注ぎ其々の前に配る


「ありがとう理恵さん」


雷兎君とミリアンさんに御礼を言われて

ちょっと恥ずかしい

雷兎君が隣に座ってるってのもあるけどね


「あの〜ミリアンさんは和真とどのような

 関係なのですか?」


単なる先輩後輩って感じでは無さそうだし

気になるよね


「私と和真君は園芸部なんです」


ミリアンさんが二年生の時、和真が入学し

ミリアンさんの所属する園芸部に入部

和真の奴、そこで美女のミリアンさんに

一目惚れしたのかな?


ミリアンさんの話は続く


暫くして和真君からの告白を受けて

悩んだけど、まずは友達からねと傷つけない

様に優しく断りを入れたんだけど

俺がんばります、俺のことが不快になったら

いつでも言って下さい!!

俺、ミリアン先輩に不快な思いを

させたくないから…

当時の私を好きになるなんてもの凄く

ビックリしました

チラッと隣に座る和真を見て、だって私 

もの凄く太ってたんですと言いながら 

微笑むミリアンさん


ソコからの和真の頑張りは凄かったそうだ

色々あった中でもミリアンさんが肥料を

運ぶ途中、躓いて転び足を捻挫して 

動けなくなり、助けを呼ぼうにも校舎裏の

花壇で誰もいない…


スマホと鞄は部室だし誰か部員が気づいて

探しに来てくれないかと思ったら和真君が

現れて帰って来ないから探しましたと…


和真君一人じゃあ私を運ぶのは無理だから

先生か部員の誰か呼んできてと言ったら


「部員は俺の他は帰ってしまいました」


和真君が顔を真っ赤かにしながら

ミリアン先輩を運ぶためにギュッと抱きしめ

ないと駄目なんですが…許可くれますか…

なんて言ってくるから

私、自分の耳がおかしくなったのかと

凄く太ってる私を、私よりずっと小さな

和真君が運ぶって…

ミリアンさんはまたまたチラッと隣の

和真を見て微笑む


和真君の真剣な顔に負けて許可を

出したんですけど…

本当にビックリしました

まさかのお姫様抱っこだったんですよ!!

背負うならできるかもと思ったけど

本当にお姫様抱っこだったんですよ!!

流石に重かったのか…顔が真っ赤かになって

ましたけど、私を部室まで連れて行って

くれたんです

それから和真君が先生に事情を話して

タクシーを呼んで貰い助かりました


その日から和真君の事を意識するように

なっちゃいまして…


私は小さな頃から太ってて痩せようと

ダイエットを何度もして、でも痩せなくて

だけど和真君を意識するようになって

痩せてちょっとでも綺麗になって和真君の

隣に居たい

お父さん、お母さん、雷兎兄さんに私は

好きな人ができたから痩せたいと

理由を話しました


雷兎兄さんはミリアがその男の子が好きな

のは分かったけど…その男の子はミリアの

事をどう思っているのか…

心配そうに言ってくるんです、雷兎兄さん




ミリアンさん惚気ける惚気ける 

ミリアンさん気づいてないよね

惚気けてる事に…

まだまだ終わらなさそうだね

隣の雷兎君を見ると私を見てニコッと

してくれた

だけど鼻のティシュ、取っても良くない?




そこで私はアレって気がついて和真君から

告白されているのを言ってなかった事を

思い出して慌てて実はとその日の出来事も、

話すと父の顔つきがとても険しく変わって

お姫様抱っこ位誰でもできるって

言い出したからカチンときちゃって

だけど私より先にお母さんが激怒して


「それならミリアをお姫様抱っこして

 その男の子と同じ距離を歩いてみたら」


お母さんの発言にやってみようと

父と雷兎兄さんが発奮しちゃって

家族でトレーニングルームに行きました


ランニングマシンがあるのですが

スピード調整が徒歩からできるし、距離も

表示されるから丁度良いです

やってみた結果、雷兎兄さんは私を持ち

上げる事ができません

お父さんは私を持ち上げて歩き出したけど

20メートル辺りから歩くのが一歩、一歩

何とか進み、5歩目で限界…


雷兎兄さんがランニングマシンを止めて


「もう無理だ、止めよう!」


お父さんは私を下ろして座り込んで

隣りに座る私に


「父さんは勝てたのか……?」


私は立ち上がって見下ろし


「彼の半分も歩いてないよ!!!!!!」


そう言ってお父さんを見下ろしている私の

様子が凄く怖かったって雷兎兄さんと母さん

最近ではあの時、凄く怖かったよとお父さん

にも言われちゃって……


どこの誰なんだってお父さんが聞いて

きたけど私は怒ってたから


「まだつき合って無いから教えない!!」


お母さんには後で教えたけど、雷兎兄さん

には教えないでいたの……

お父さんに問い詰められたら喋っちゃい

そうだから!


ミリアンさんは雷兎君を見ると


「喋っちゃいそうだな…」


さらりと言う雷兎君


「だから名前は教えずに和真君とどのように

 過ごしてるかだけ教えているの」


お父さんに知られたら絶対に和真君の

家に乗り込んじゃうからね!


そして私のダイエットが始まり、直ぐに

気付いた和真君の協力も有り、一ヶ月に

2キロずつ、痩せて今の姿になりました


色々合ったけど、三年生なってから

痩せた私に次から次えと

告白してくる人が後を絶たず、その中に

ガラの悪い人がいてヤンワリ断りを入れたん

だけど暴力を振るわれそうになりその時

和真君が飛び出して助けてくれました


その後、心配でいつも告白タイムを覗き見し

てごめんなさいと和真君が謝ったし

もし不快でしたら…そう言って

うつむく和真君が男らしいくせに可愛くて…


小さかった和真君がグングン背が伸びて

今年中に抜かれそうだし、今日も終業式の後

花壇に肥料と水をまきに一緒に行ったん

ですけど私、また転んで足首捻っちゃって

一年2ヶ月ぶりにお姫様抱っこされて…


「貴方が大好きです!」


私、和真君に告りました!!


真赤な顔して私を見つめるミリアンさん

私はウンウンと頷き和真を見て


「ちゃんとお返事を返したのかな?」


和真はニカッと笑い


「俺もミリアン先輩が大好きだ!!」


ちゃんとそう言って伝えたよ


堂々たる発言に姉の私のほうが顔が赤くなる


「でっ、姉ちゃんと雷兎さんどっちが

 告ったのかな」


和真の言葉にミリアンさんは


「雷兎兄さんが今日、告る相手って和真君の

 お姉さんだったんだ!!」


ちょっと複雑なオ・ハ・ナ・シ・

になっちゃうケド言わなきゃ駄目だよね


宜しく御願いし〜松ぼっくり

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