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指輪

 アンズが動き出してからゴブリンの死体の解体をする。

 解体といっても胸部にある魔石を取り出すだけなので簡単だ。


 「おりがとう。手伝ってくれて。」


 「これぐらい手伝うよ!」


 私がぜんぶやってしまうとアンズのためにもならないので危険がない限り、基本はアンズに任せている。

 魔石を取り出したゴブリンの死体は地面を掘ってそこに埋めておく。

 このまま放っておくと別の魔物が集まってきていまうため、そうならないようにいらない魔物の素材などは、だいたい埋めるか燃やすかだそうだ。

 ゴブリンの死体を埋めおった後、それを見計ったように茂みから2匹のウルフが出てくる。


 「あ、ウルフ出てきたよ!

 アンズ、どうする?

 私がやろうか?」


 「んー、私、やってみる!」


 アンズはゴブリンの時と同じように水魔法を放つ。

 でもウルフには水を軽くかわす。

 ウルフはゴブリンより動きがかなり早いため攻撃がゴブリンより当てづらい。


 「やっぱり、ウルフには当たらないなぁ。」


 「水をもっと多く出したら?」


 「んー、そうしたら〈属性変換〉が使えなくなっちゃうかも。

 私あんまり魔力量多いわけじゃないし・・・。」


 なら、魔力量を増やせばいいんだよね。

 アンズの魔力量を上げるため指輪型の魔道具を収納魔法から取り出しアンズに渡す。


 「アンズ、これあげる。手出して!」


 差し出されたアンズの左手を取り、ちょうど大きさが良さそうだったので薬指にはめる。


 「な、何?ゆ、指輪・・・?」


 指輪をはめてあげたら少し頰を紅潮させさせし動揺している。

 どうしたんだろ?


 「どうしたの?そんなに動揺して。」


 「あ、もしかして、知らない?」


 「?何を?」


 「し、知らないなら、いい、気にしないで・・・。

 じゃあ、何でいきなり指輪を?」


 「?まぁ、いいや。

 その指はつけてると魔力量が上がる魔道具だから、アンズにあげる。」


 「え、いいの?それなりにすごい魔道具だと思うけど、」


 「良いよ。初めて会った時もお菓子貰ったし、ご飯も作ってくれてるから、そのお礼だよ!」


 「ありがとう!

 お礼とかは気にしなくていいけど、そう言うなら遠慮なくもらっておくね!

 て、こんな事話してる場合じゃ、」


 「ウルフなら動き、止めといたよ!」


 ウルフの方を視線を送りながら言う。

 ウルフは足が地面に埋まって動けない状態で、足を埋まった地面から抜こうと暴れていた。


 「いつのまに?ありがとう!」


 「じゃあ、拘束しとくから水を多くして試してみて!」


 アンズにさっき提案した方法を促して、ウルフの拘束を解く。

 足が抜けて自由になったウルフは怒っているのか私たちに向かってくる。

 アンズは向かってきたウルフに対してさっきより多くの水魔法を放つ。

 さっきは直径1メートルぐらいの大きさの水の玉だったけど、今放ったのは直径4メートルぐらいの水の玉で、2匹のウルフは水を躱すことが出来ずに体を濡らしてしまった。

 体を濡らしたウルフは動きを一瞬止めてしまい、アンズがその間に〈属性変換〉を発動させ、水の属性を氷に変え、ウルフを拘束した。


 「やったね、アンズ!」


 「うん!

 でも、この指輪すごいね!あんな水の量をいっきに氷に変えたらいつもなら魔力切れで、体ふらつきそうだけど、今は全然疲労感を感じないいよ!

 改めて、指輪のお礼言うね、ありがと!」


 「役にたってよかったよ!

 早くとどめさしちゃって!」


 拘束されたウルフへの止どめを促す。

 ウルフは毛皮も素材として売れるらしいのでゴブリンの時とは違い風の刃を魔法で放ち首を落とした。

 1匹目に打った時は威力が弱くて首を傷つけるだけで落とすにまではいたっていなかったが、二発目以降は魔法の威力を上げ、無事首を落とすかなできた。


 「やった!指輪のおかげだけど、私でもこんなに綺麗に倒す事でたよ!」


 「おめでと!」


 アンズは小躍りするぐらいの勢いで、喜んでいる。


 「ウルフ、このまま持っていく?それとも解体してから持っていく?」


 「自分で解体して素材を持っていった方が、解体の手数料取られないから、解体して持っていくよ!」


 ギルドに解体をお願いすると手数料を取られるの?

 知らなかった。

 誰も教えてくれなかったし、知ったら自分で解体したのに・・・。

 なんか、ちょっと損した気分だな。


 ウルフの解体をした後、今日はもう戻ることにした。


 ギルドへ戻ってきた私たちは、受付へ行く。

 受付でゴブリンとウルフの素材を全て換金してもらい、お金を受け取る。

 お金を受け取った後は、ギルドを出てテントに戻る。

 それから今日は特にすることもなく、ご飯を食べて、二人とも眠りについた。

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