ダンジョン攻略 祝勝会
アンズとクレアの二人の勝利のお祝いを兼ねて、丁度いい時間なので、昼食にすることにした。
「それじゃあ盛大にお祝いだね!」
二人の為に豪華なご飯とかも必要だよね。
本当は私が用意したかったけどそれだと危険物が出来ちゃうかもしれないからと止められた。
もうこのことに関しては殆ど諦めた。
だってどうやっても皆認めてくれないんだもん。
色々と頑張れば爆発しない料理だって作れるのに。
「普通は料理が爆発すること自体がおかしいのですが」
そんなことをサーシャは言っているけどもう気にしない。
だって私は大人だから。
細かいことは気にしないのだ。
そんなことよりも二人のお祝いの料理はサーシャとマリンが担当してくれることになった。
アンズとクレアも手伝うと言っていたけど、二人は主役だからと待ってもらうことにした。
私は買い出し担当だ。
本当はダンジョン攻略中だから外からの買い出しはダメだとサーシャに言われたけど、せっかくの二人のお祝いなんだしと何とか押し通すことに成功した。
サーシャも二人を祝いたい気持ちがあったから結構すぐにサーシャからのお許しがでた。
私がダンジョンから出て外で買い物をして戻ってから少しして祝勝会の準備が整った。
「それじゃあ、二人の勝利を祝って、かんぱーい!」
皆で手に持つグラスを乾杯する。
「……このようなこと、ダンジョン内でやっていてもよいのでしょうか?」
そんあ疑問を声にするのはマリンだ。
マリンも二人をお祝いする気持ちはもちろんあるみたいだけど、ここがダンジョン内だと言うことで少し落ち着かない様子。
別にいいんじゃないかな?
ダンジョンの中だからと言って祝勝会をしたらダメと言うルールはないんだし。
こういうのはすぐにお祝いした方が絶対にいいもんね。
「マリン、気にするな。ダンジョン内だろうとどこだろうとルー様が居るのだ。どこだろうと違いはない」
それって私のこと信頼してくれてるってことだよね?
やぱっりそう言われるのは嬉しいな。
ため息交じりにではあるけれどサーシャがマリンに諦めるように言う。
それを聞いてマリンも私の方をじっと見てから頷いて笑顔になり、改めてアンズとクレアにお祝いの言葉を伝える。
私の方を向いて何を思ったのかは分からないけど、きっとマリンも私ことを信頼してくれたんだろう。
「二人ともおめでとう!」
私も改めて二人にお祝いの言葉を伝える。
それを聞いた二人も凄くいい笑顔でお礼の言葉を言ってくれた。
「ありがとうルーちゃん。これもルーちゃんのお陰だよ」
「ありがとうございます。ルーさんがお力を貸してくださったお陰だすわ」
確かに私もちょっぴり力は貸したかもしれないけど、それでも二人の実力の勝利だと思う。
だって私のやったことと言えばアンデットさんの召喚魔法を封印しただけなんだから。
確かにあのアンデットさんは指揮官タイプだったかもしれないけど、それでも二人よりは格上の相手だったことに間違いはない。
だから二人が勝利したことは凄いのだ。
だから二人とも、いっぱい食べて、いっぱい楽しんで!
「そうだ、二人とも何か欲しいものとかある?お祝いに何かプレゼントするよ?」
やっぱりこういうう時はプレゼントだよね。
何か二人とも欲しいいものとかあるのかな?
何か欲しいものがあるならそれをプレゼントしよう。
そう思って二人に訊いてみた。
「え、別にいいよ?」
「わたくしも大丈夫です」
むー。二人とも欲がないなー。
ここはもっと私に甘えてくれてもいいのに。
「ん-。それだったら何か装備が欲しいかな?今回の戦闘でまだまだだって思ったし」
「わたくしもアンズさんと同じです。宜しければ何か装備をいただけないかと」
不満を漏らしているとくすっと笑った二人がそう言ってくれる。
そっか二人とも装備が欲しいんだ。
二人ともここに来てから本当に強くなったけどまだまだやる気なんだね。
なら私はそれを応援するよ。
二人ならまだまだ成長できるだろうし、そのためにも凄い装備が必要だよね。
何か二人にあった装備あったかな?
あ、そうだ。
この際だし、二人に会った装備を作ろう!
「……ルー様、ほどほどにしてくださいね」
そんなことを言うサーシャだけどそれは無理だよ。
だって二人のお祝いのプレゼントなんだよ?
それをほどほどで済ますなんてダメ。
二人に会う完璧なものにしないと。
「……二人とも、覚悟はしておけ。こうなったルー様は止まらんぞ」
「……やっちゃったかな?」
「……やっちゃったかもしれませんね」
覚悟するようにとサーシャが二人に助言をすると二人も何故かごくりと唾をのむ。
何でサーシャもそんなことを言うのか分からないし、それを聞いた二人の反応も不思議だけど、それよりも今は二人のお祝いだ。
プレゼントは後で考えるとして、今は二人のお祝いに全力を注がないとだもんね。




