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ダンジョン攻略 楽しみ

 サーシャの言う通り、二人の成長のために私は何も言わずに応援に専念する。

 けど、さっきからアンズたちは防戦一方でなかなか攻撃がアンデットさんに届いていない。


 「ねぇ、サーシャ。二人の為に二人自身に考えさせるってのは分かったんだけど、それだったらアンデットさん拘束しておいた方がいいよね?」


 このままだときっと二人は打開策を考えるのが大変だ。

 だから私がその時間稼ぎだけでもしておいた方がいいよね。

 そうすれば、二人もゆっくりと打開策を考えることが出来て、アンデットさんを倒せるかもしれない。


 そう思ってサーシャに提案してみたんだけど。


 「……だからルー様は何もしなくていいです」


 呆れたようにため息をつきながら何度目かになる言葉を口にするサーシャ。


 でもでも、それだと二人に考える時間がないよ?

 倒すんじゃなくて、拘束だけなら問題ないはずだよ。

 それなら二人の成長の邪魔にもならないはずだよ?


 「確かにそれでもいいんですが……」


 だよね!

 

 私の提案にサーシャは困ったような顔を浮かべながら肯定してくれる。

 

 よし!サーシャの許可も貰ったし、早速、


 「ま、待ってください!話を最後まで聞いてください!」


 アンデットさんを拘束しようとしたら何故かサーシャが慌てて止めてきた。


 あれ?

 さkっき肯定してくれたよね?

 どうして止めるの?

 拘束してもいいんだよね?


 「確かにそれでもいいんですが、戦闘をしながらの試行錯誤も大事だと言いたかったんです」


 戦闘をしながら?

 それは、しごく大変だとおもうけど?


 「そうですが、それが狙いですから。二人の為にも、そう言った経験は大事ですよ」


 言われてみればそうかも?


 「確かに、そうかも?」


 「そうです」

 

 私が微妙な感じにだけど、納得したのを見て、ほっと一息つくサーシャ。


 「危なかった……。ルー様に対してはうかつだった……」


 ぼそりと呟くサーシャ。


 ……なんかまた私、失礼なこと言われてる気がする。


 「とにかくです、二人が何かあるたびにルー様のおんぶにだっこにならないためにも、ここは何もしないでください。

 そうでないと、ルー様がこれから何かあるたびに二人の面倒を見ることになりますよ?」


 もう何回も「何もしないで」も聞いたよ。聞き飽きたよ。

 それと別に私はずっと二人と居られるならそうなってもいいけど?


 「……実際にそうなったらルー様なら何でも出来るから困るところだ」


 またぽつりと呟くサーシャ。


 やった!褒められた!

 私なら何でも出来るって!

 いきなりだったけど、褒められると嬉しいなぁ。

 でも、何に対して困るのかな?


 疑問に思うところもあるけど、それよりもサーシャの突然の誉め言葉に自然と頬が緩んでくる。


 「……ルーフェスさん、ものすごくうれしそうにしていますが、どうしてでしょうか?」

 「あぁ、あれは、きっと私に褒められたんだと思ってらっしゃるんだろう」

 「褒められた?」

 「…気にするな」

 「そう、ですか……。サーレイシャ様はそれでよろしいのですか?」

 「……ルー様が楽しそうなら別にいいさ」

 

 サーシャとマリンが二人でこそこそと話していたけど、突然のサーシャからの誉め言葉でとても嬉しかったため、二人の会話は私の耳にはは届いていなかった。






 サーシャの言っていることも理解できたので、嬉しい気持ちのまま、二人に視線を送る。

 今もなお、現状は変わらずに、アンデットさんは土壁で防御し、それを突破できないアンズとクレアがアンデットさんの黒い槍を防ぐと言う、防戦一方だ。

 そんな状況の中でも二人は何か話しながら魔法を行使している。


 二人で相談して、何か策を考えているのかな?

 二人とも魔法を使いながらだから大変そうだけど頑張って!

 きっと二人なら何とか出来るよ!


 私には信じるとこしかできないので信じるだけ。

 

 二人はどんな方法を思いつくん泥う?

 そう考えると、心配なことも卓さなるけど、二人がアンデットさんを倒すところを想像できて、少しわくわくしてきて楽しみだ。

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