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ダンジョン攻略 二日目

 「ごちそうさま」


 サーシャの美味しい夜ご飯を食べ終わり、今日の予定は全て終わる。

 後はお風呂に入って、寝るだけだ。


 「あれ?」


 そういえば、お風呂ってどうするんだろう?


 「どうしたんですか。ルー様」


 「お風呂はどうするのかなって」


 問いかけてきたサーシャに答える。


 「もちろん、入りません。と言うか、入れませよ」


 やっぱりそうなるか

 でも今日は一日ダンジョンにいて服とか汚れたし身体も綺麗にして寝たいんだけど。


 「まぁ、作れなくもありませんが」


 そうだよ。

 魔法とかで作っちゃえばいいんじゃん。

 

 「ですが、普通はダンジョンではお風呂に入らないものです。

 今更かもしれませんが、あまりおかしなことはどうかと。二人の為にもなりませんし」


 そっか。それもあるのか。

 今回はアンズとクレアの為のダンジョン攻略だからそうした方がいいのかな?


 と言うことで、お風呂には入らずに濡れタオルで身体を拭くだけになった。

 お風呂に入った方が疲れも取れるし身体も休まってよく眠れると思うんだけど、サーシャの指示に従うことにした。


 皆で協力してテントを張る。

 マリンが一人で私たちは四人に分かれた。


 「お休み」


 皆でお休みの挨拶を交わして眠りについて行く。


 皆寝たし、私も寝ようかな。

 そうだ、その前に。

 このあたりに結界を張っておこう。

 もし魔物とかが来てもこれで大丈夫。






 「…‥さま…‥ルー様」


 体をゆすられる感覚とサーシャの声で段々と目が覚めてくる。

 でも、まだ眠い。


 「あと少し」


 「起きてください。今日は戻るんですよ。

 それに、あれも何とかしてください」


 「…‥戻る?」


 戻るってどこに?

 …‥。

 そうだ。今ダンジョンに居るんだった。

 それで今日は来た道を戻ることにしてくれたんだった。


 そこまで意識が行き、慌てて起きる。

 でも、眠い。


 「それで、あれって何?」


 眠たい目を擦りながら訪ねる。


 「あれです。テントの外を見てください」


 サーシャの指した方を見て見る。

 そこには大量のスライムが集まって来ていた。

 大量のスライムたちは私の張った結界に阻まれてこっちには来れないみたいだけど、数が多くて先が見えなくなっている。


 「結界を解いて、スライムを何とかしてください」


 「うん。任せて」


 良かった。結界張っておいて。

 もし張ってなかったら、あの数のスライムが寝ている間に襲って来ていたところだよ。


 「そうだ。結界を解いた後、アンズたちがスライムを倒す?」


 きっとこれもレベルアップになるはず。


 「それは、辞めておくね」


 「わたくしも、辞めておきます」


 いい提案だと思ったんだけど二人に断られてしまった。

 

 「流石に数が多いから、今の私たちだと無理かな」


 そうかな?

 アンズの言葉に首を傾げる。

 

 二人なら大丈夫だと思うけど。

 今まで通り凍らせてしまったら数とか関係ないだろうし。

 まぁ、二人にやる気がないなら無理やりやらせるつもりもない。


 「それじゃあ、私が倒すね」


 結界を解く。

 すると結界に張り付いていた大量のスライムたちが流れ込んできた。

 慌ててスライムを全部凍らす。


 「びっくりした」


 まさかあんんに勢いよく流れ込んでくるとは思わなかった。


 「やっぱり凄いね、ルーちゃんは。

 私だとあんな数、一気に凍らせるの無理だよ」


 アンズはそういうけど、私は出来ると思う。

 魔力的には問題ないと思うし、あとは気持ちの持ちようなんじゃないかな。

 

 それはともかく、凍らせたスライムを倒す。

 数も凄いしこのまま空間消滅で倒そうかな。


 一匹も残さずに消滅させた。


 「ありがとうございます、ルー様。

 ところで、いつ結界なんて張っていたんですか?」


 「寝る前だよ?」


 サーシャちょっと怒ってない?

 そんなサーシャに少し怯えながら答える。


 「はぁ。言いませんでしたっけ、夜襲の訓練もすると」


 そんなこと言ってたっけ?

 全然記憶にない。


 「ルー様の結界のせいでスライムが近づいてきたことにも気づきませんでしたし、これでは訓練になりません」


 それはそうだ。

 サーシャにも気づかれないように察知能力を完璧に遮断する結界を張っておいたからね。

 サーシャがよく眠れるようにと思ってそうしたんだけど、意味なかったかな?


 「まぁ、今日はもういいです。二人も疲れていたでしょうし、しっかりと休めたでしょう。

 けど、明日は張らないでくださいね」


 サーシャの言葉に頷いて了解の意思を伝える。

 その後はサーシャが料理を作ってくれて出発した。

 今日は昨日来た道を戻る予定。


 それにしても、やっぱりどこかにスライムの母体が居るに違いない。 

 一晩とはいえあの数はおかしいと思う。

 もしかしたら今日、その母体と会うかもしれないな。


 と言うか会ってみたい。

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