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魔力を溜めた結果

 「オルトラニーのやつ、どうしたんですか」


 いきなり倒れたオルトラニーを見てサーシャが訊いてくる。


 「多分『竜の加護』の使い過ぎだとおもうよ」


 サーシャに自分の予想を答える。

 

 「竜の加護」は使った人に竜の力を与えてくれるすごい魔道具。

 でもそんなものが普通の人に代償なしで使えるはずがない。私なら使える自信があるけど。


 「なるほど…‥確かにそうかもしれませんね。あれだけの力を代償なしで使えるのはルー様ぐらいでしょうから」


 サーシャが私を褒めながら同意してくれる。


 「あの…‥終わったのでしょうか」


 私たちが話していると王様が話に入ってきた。


 「ああ、そうだな。ひとまずは終わりだ」


 王様の問いにサーシャが答える。


 「そういえばココナたち大丈夫かな?」


 竜王は私が倒したけど他の竜たちは残ってたと思う。

 古竜もまだいた気がする。


 「そっちは大丈夫じゃないですか」


 私の問いにサーシャが答えてくれるけど何でそんなことが言えるんだろ?

 あっ、そっか、オルトラニーんお出してる映像を見ればいいんだ。

 

 そう思って映像があった場所を見るけど映像は消えていて何もない。

 

 あれ?

 どこいった?


 「映像ならオルトラニーが気絶したので消えましたよ」


 消えた映像をキョロキョロと探していた私にサーシャがおしえてくれる。

 

 そっか、映像は魔法で出してたから出してた人が気絶したら消えるよね。

 あれ?


 「じゃあ何で大丈夫だと思うの?」


 映像が消えたんだからどうなってるか分かんないよね?


 「忘れたんですか?ルー様が『空間消滅』を使った時のこと」


 そんなのもちろん覚えてるよ。私が「空間消滅」で間違って美味しいお肉を消しちゃったやつでしょ。恥ずかしいからあんまり言わないでほしいんだけど。


 「気づいてなかったんですか?」


 どこか呆れたように言ってくるサーシャ。

 気づいてないって何が?

 お肉が消えたことならちゃんと気づいてるよ?


 「そこは大した問題じゃありません」


 大した問題だよ!

 だって凄く美味しいお肉なんだよ!

 滅多に食べれない竜王のお肉なんだよ!


 「はぁ、それはもういいです。

 そこではなくルー様が『空間消滅』を使うときに溜めた魔力のことです」


 魔力?

 それがなに?

 強力な魔法を使うんだし魔力を溜めるのは当たり前でしょ?


 「溜める量に問題があったんです」

 

 量?

 …‥そういえば魔物たちが逃げて行ってたっけ。


 「はいそうです。なので街は大丈夫です」


 そっかな?

 また帰ってくるんじゃない?


 「あれだけ強力な魔力を感じたんですから、すぐには帰ってきませんよ」


 そう言いながら映像を魔法で出すサーシャ。

 確かに魔物は帰って来てないみたいだけど古竜がまだいるよ。


 「あの古竜も時期に倒されるでしょう」


 サーシャの言う通り古竜はココナたちが戦ってもう倒されそうだ。


 「ルー様に頼みたいことがあるのですが」


 サーシャの言葉に納得していた私にサーシャが頼み事をしてくる。


 「なになに?何でもいって?」


 「はい。ルー様には逃げて行った魔物の始末をお願いしたいのです」


 ほっといたらダメなの?

 すぐには来ないんでしょ?


 「確かにこの街には来ないでしょうが、そうなると他の街に行ってしまう恐れがあります。

 暴走したように逃げる魔物の軍勢が街に行ったらその街の被害がすごいことになるでしょう。

 暴走した魔物は凶悪です。簡単に止められるのはルー様ぐらいです。

 なのでお願いします」


 「そういうことなら任せて」


 サーシャの説明に「そうかも」と思ったので軽く頭を下げるサーシャに了承を伝える。


 「こちらのことはお任せください」


 そう言ってくれたのでここはサーシャに任せて魔物退治に行くことにした。






 「手伝おうかー?」


 私は魔物を追いかける前に様子を見にココナたちの戦っているところにやってきた。


 「ルーフェス!どこに行っていたんだ!」


 どこって、お城に魔王を倒しにだよ。

 大事なことをやりに行っていたんだしそんなに怒鳴んなくてもいいじゃん。


 「まあいい、戻ってきたのなら手伝ってくれ。

 さっきのお前の馬鹿気た魔力でドラゴンどもも委縮して狂暴さはなくなったんだが私たちにも影響が出て本調子で戦えないんだ」


 私そこまで強力に魔力を溜めたつもりはないんだけど…‥。

 みんな気合が足りないんじゃない?


 「うん、手伝うよ」


 そう思ったんだけどそんなことをいったらまた理不尽(・・・)なことを言われそうだったので言わずに心の中にとどめておいた。


 残っているのは美味しくないタイプのドラゴンばかりだから今度も「空間消滅」の魔法できしてもいいかな?


 そう思って今度は両手にさっきよりも(・・・・・・)多く魔力を溜めようとしたんだけど、


 「おい待てルーフェス!またさっきのをするつもりか!」


 ダメなの?


 「残ってるのは美味しくないから消しちゃっても別にいいでしょ?

 あっ、もしかして美味しくないって知らなかった?

 残ってるのは全部美味しくないからあってもしかたないから消していいんだよ?」


 知らないんじゃないかと思った私は説明するように言う。

 知らないんじゃしかたないよね。

 じゃ、説明も終わって納得もしてもらったことだしけし「空間消滅」を使おうかな。


 「だから待てと言っている!

 ドラゴンの素材は貴重だから消すな!」


 そういえばそうだったかも?


 「というかなんでさっきよりも魔力を溜めているんだ!竜王じゃないんだしそんなに溜める必要はないだろ!」


 それはさっきは竜王一匹だったけど今度はいっぱいいるし、その分いっぱい魔力がいるかなと思って。


 「そもそもあんな強力な魔法を街の近くで使うな!町の住民たちがおびえるだろ!」


 そうかな?


 「あそこを見ろ」


 首を傾げていた私に指をさして視線を促すココナ。

 ココナが指さした方を見てみると何故か倒れている人たちがいる。

 もしかして魔物にやられたのかな?息はあるみたいだから気絶しているだけだと思うけど。


 「お前の魔力に当てられたんだ」


 え?

 私の?

 じゃあ倒れてるのって私のせい?

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