入学
ルーフェスの外見年齢を13歳から8歳に変更しました
「アンズ、実技試験どうだった?」
「うん!多分実技試験もいい結果が出せたと思うよ!」
実技試験でやらかしてしまった後、試験が無事?終了した。
ココナは待機していた治療係の人が何処かへ連れて行ってしまった。
他の受験生から質問の嵐が飛んできたが、私は他の試験官に呼び出され、質問の嵐から解放されたと思ったら、そこでも質問の嵐が待っていた。
面倒だったので魔王であることを告げたのだけど、「ふざけているのか!」と怪訝な目で見られていまった。
いくら口で言っても分かってくれなそうだったので、力尽くで‥・・というのは冗談で収納魔法から鑑定板を取り出し、見せてあげた。
鑑定板を見た試験官たちは驚いていたけど今度は信じてくれて、その場を解放された。
その後は、アンズと合流して広場のテントへの帰路へついている所。
合否の結果発表は明日なので、今日はテントに戻ってゆっくりする。
夜ご飯を食べ、今日の試験のことについて色々話した後、私たちは眠りについた。
次の日、私たちは朝ごはんを食べてから、合皮の結果を確認するため学園にやってきた。
結果は学園の門を入ってすぐの校舎の前で掲示板に張り出してあるらしく、人がすごく多い。、
「んー、人が多くて見えないねー」
アンズは背伸びをして掲示板を見ようとしているが、当然の如く見ることはできていない。
なんか、可愛いな。
「私が見るよ」
遠視のスキルを発動させ、名前があるかを確認する。
合格の人は掲示板に名前がクラスごとに書かれている。
「んー、あっ、あったよ!
しかも、私とアンズ、同じクラス!」
掲示板のAクラスのところに私とアンズの名前があった。
「やった!」
私とアンズは手を取り喜び合う。
合格者はそれぞれの教室に集合するようにと担当の人が言っていたので、私とアンズは1年のAクラスの教室へと向かう。
教室に入って空いている席にアンズと隣り合わせに座る。
クラス一つにつき大体30人くらいの生徒で、今は20人くらいが席についている。
周りの人に気さくに話しかけにいっているひとや、静かに席に着いて待っている人など様々だ。
私とアンズはこれからの学園生活に胸を躍らせ、先生がくるのを待っていた。
しばらくして、席に生徒全員が着いたころ、教室の前の扉が開き、先生と思われる人が入ってきた。
あっ、あの人は、
「君たちの担任をするココナだ。
これから一年間、君たちに色々な事を教えていけたらと思っている。
よろしく頼む。」
私たちのクラスの担任として入ってきたのはココナだった。
まさか、ココナが担任になるなんて・・・
うわー、こっち見てるよ、
「静かに、入学についての話を色々とするわよ」
こっちをみてたけど今は何も言うつもりは無いみたい。
でも、後でなんか言われるよね。
怒られるかな?
「まずは入学おめでとう。
これで君たちはこのラーラシア学園の生徒よ。
この学園の生徒であることを誇りに相応しい行動をするように!」
ラーラシア?
なにそれ?
この学園ってそんな名前だったの?
それからも色々と学園の説明を受けた。
「これから入学式のため、講堂へ向かうわよ」
話が終わったのでひとまず講堂とやらで入学式をするみたい。
私たちはココナの案内で講堂に向かう。
「すごいね!私たちは担任の先生、あの勇者ココナ様だよ!」
「アンズ、ココナのこと知ってるの?」
「もちろん!ココナ様はこの街を救った英雄だからね!」
へー。
ココナって英雄でもあったんだ。
街を救ったって何をしたんだろ?
あっ、あとラーラシアについて聞いてみよう!
アンズは知ってるかな?
「えっ!?ルーちゃん、知らなかったの?
ラーラシアはこの国の名前だよ!」
そうだったんだ。
もしかしたら、どっかで聞いてたかもだけど、全然記憶になかった。
そんな雑談をしているうちに講堂についたみたい。
講堂は結構広く、いっぱい人が入れそうだった。
ココナの指示で席につき、しばらくしてから入学式か始まった。
入学式に参加しているのは入学生と先生たちだけみたい。
壇上の上に一人の男の人か上がっていく。
見た目は60歳くらい。
「ワシは学園長のマーリウスじゃ。
知っておる者もいると思うが、学園創立から学園長をしている」
学園創立から?
あの人何歳なの?
気になったので鑑定スキルで調べてみると、〈大賢者〉のスキルを持っていた。
このスキルも不老を与えてくれるので、この人も見た目通りの年齢じゃないんだろうな。
それにしても、学園長の話、ながすぎ、
老人は話がながいなー。
なんて、多分私の方が年上だろうけどね。
「・・・きて、ルーちゃん、起きて」
んー、
うわっ、
入学式、いつのまにか終わってる。
私、寝てた?
もしかして学園長の話が長くて退屈だったから?
もしかしたら、睡眠魔法使われたのかも。
「そんなはずないでしょ」
アンズにそう言い訳したら、あっさりと否定されてしまった。
その上、「ちゃんと学園長先生の話聞かないとダメだよ」と怒られてしまった。
だって、面白くない話が長かったんだもん。
しかたないよね。
そういう事を言うと、また怒られそうなので言わないで、素直に謝っておく。
入学式が終わり、また教室に集まるみたい。
アンズが起こしてくれたので、遅れる事なく教室に到着して、席に着くことができた。
「今日はこれで解散となる。
この後は、各自で事務に行って入学金を忘れずに渡すように。
寮に入るものは、そこで部屋を聞いてくれ」
こうして、無事に一日が終わった。
みんなは教室から出て行く。
私たちも教室から出ようと思ったんだけどココナに呼び止められてしまった。
「ルーフェス、少しいいか?」
うわー、
絶対昨日のことだよね。
怒られそうだなー。
でも、私悪く無いよね?
「もしかして、昨日の事?」
「ああ、まぁそうだな」
やっぱりかー。
「アンズ、先に行ってて」
「重要な話じゃないなら待ってるけど」
「この子はルーフェスのこと、知ってるの?」
知ってるというのは魔王とかのことだろう。
もちろんアンズは知っているので頷く。
「なら、いいわ。
むしろ、知っているなら聞いといてもらった方がいいかもしれないし」
えっ、
なんでだろ?
どうしてアンズも聞いた方がいいのか分からないけど、アンズも一緒ってことは怒られるわけじゃないかも?
よかったー。
うんうん、私悪くないもんね。
怒られる必要ないよね。




