モブと顔のファンタジー
「レ、レオンさんもう城内なんですけど」
「逃げ出されたら困るので。」
「エトワール」を初めて6年目になるけれどもこんなシナリオ見た事なかった。一体何が起きているのでしょうか?
『す、すまないな。』
一応あったこのセリフ。エレン王子がここまで来て一応謝っとこうかなー的な感じで呟くシーンだ。
『お気になさらず。あのままあそこに入ればの垂れ死んでいますから。』
これもセリフである。
『私は先に部屋に行く。レオン。ヒロインを丁重に扱うんだよ。」
「はい。」
これはセリフとセリフ外のハーフである。
私の目の前には肌触りの良さそうなレッドカーペットとプライドが高そうな階段。そしてレオンさんだ。
「そろそろおろしません…あれ?」
奥から3人組の、えーっとあれ?
「おー、従者L、女連れか?いやらしい。」
「従者B。茶化さない。いい?」
「そーそー。従者Cの言う通り。」
従者多分ABCがやってきた。もちろん十社という言葉もに気になったが私はそれ以上に気になるものを見てしまった。
「俺はただ、王子の命令に従ってるだけだ。ね?ヒロイン様。」
覗きこまれたその顔。そこには…
「か、か、か、か、…そ!そうです!」
顔がなかった。多分。この人は、3人以上人がいると顔がなくなる喋る系モブだ!
『おーい。ヒロイン。早くおいでー。待ちくたびれたよ。』
上からエレン王子が呼ぶ声を聞き、私は去ることに成功した。
その時、私は頭の中で、顔がなくてもかっこいいと思っていたのはナイショの話である