第8話 公爵父上が参りました。「王太子潰し方を教えてやろう」
直轄化命令凍結から三日目の朝。
領主館の門前が、突如として公爵家馬車行列で埋め尽くされた。
黒塗りの重厚な馬車十数台。
馬上の騎士たちが整然と列をなし、公爵家エルウィン家の双頭鷲紋章が朝陽に輝く。
先頭馬車から降りてきたのは、
恰幅の良い中年貴族──私の父、エルウィン公爵エドウィン・フォン・エルウィンだった。
「リリアベルタ! 無事か!」
豪快な声が領内を響き渡り、門番たちが慌てて敬礼する。
執務室に通すと、父上が革張りの椅子にどっかり腰を下ろし、豪快に笑った。
「王太子の『切り札』直轄化命令だと? 笑止千万だな!」
エドガー殿が緊張で固まる中、
私が銀のティーポットから紅茶を注ぎ、落ち着かせる。
「父上、ご無沙汰しております。あの勅命ですわ。」
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【エルウィン公爵エドウィン】
忠誠心:リリア95%/王太子5%
政治力:S 軍事力:A
隠しステ:王太子失脚工作経験豊富
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***
**父上の冷徹な分析**
父上が革製の筒から巨大な羊皮紙地図を広げる。
分厚い指で三箇所を叩く。
「王太子アレクシスの弱点は三つだ。よく聞け、リリアベルタ。」
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【父上分析:王太子弱点】
①民衆イメージ:陳情座り込みで既に傷
②公爵家連合:8割掌握済み
③聖女リアナ:婚約者離反で致命傷
```
「陳情団の働きは見事だった。
公爵家伝令から状況を聞いたぞ。
三百名の農民が王宮前で座り込みとは、王太子も民衆反発を恐れたな。」
父上の威厳ある声に、エドガー殿が息を呑む。
私が静かに問う。
「残り四日で、どう動きましょうか?」
父上が獣のような笑みを浮かべる。
「第一に貴族工作。第二に第二王子殿下との連携。
第三はお前の『ホワイト改革』を全国に売り込むのだ。完璧な三段構えだ。」
暖炉の火が、父上の眼光を鋭く照らし出す。
***
**昼過ぎ・父上手配の密使来訪**
昼過ぎ、父上の事前連絡で二名の隣領主が馬車で密かに到着した。
**穀物領のロット男爵**──小麦畑が果てしなく広がる農業大国。
「噂の八時間労働制、見学に参りました。」
**鉱山領のグリム子爵**──鉄鉱脈で名高い工業領。
「王太子直轄なんて悪夢以外の何物でもないですな。」
私が丁寧に羊皮紙の改革実績を説明する。
「一日八時間で従来の倍近い収穫、離職率を六割改善しましたわ。」
ロット男爵が目を輝かせる。
「うちの小作人は残業で疲弊しきっておる…救いのようですな。」
グリム子爵が渋い顔で呟く。
「改革は欲しいが、王太子派を抜けるのは骨が折れますな…」
父上が豪快に笑い、畳み掛ける。
「ならば『ホワイト貴族連合』はどうだ?
王太子の暴走を牽制しつつ、改革の成果を共有しようではないか。
我が公爵家が盾となる。」
二名、即座に決断を下す。
「是非お願いします!」「公爵家様のお力、お借りします!」
***
**夜・父上との最終密談**
執務室の蝋燭がゆらめく中、作戦が確定する。
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【一週間最終作戦】
1-2日:父上の人脈で連合拡大(3→5領主)
3-4日:既に水面下で話をつけた第二王子殿下と正式会談
5日:国王陛下視察の準備
6-7日:王太子宮務院使者完全論破
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父上が葡萄酒の杯を掲げる。
「リリアベルタ。お前の内政術は王国を変える。
父が王太子アレクシス潰し方を教えてやろう。
王族の血筋より、貴族連合の結束が強いのだ。」
暖炉の火が勢いを増す中、チートウィンドウが更新される。
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【エルウィン辺境領】
忠誠心:82%→87% 貴族支持:0→3領主
直轄化阻止確率:79%→91%
```
窓の外では、完成間近の水路が月明かりに輝いていた。
公爵父子の共闘が、新たな歴史の風を呼び込む。
(第8話 完)




