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邂逅

「行ってきまーす?!」

そんな一言から始まる平日。俺の名前は鈴原直樹。

見た目普通性格普通の典型的なモブ男だ。強いて言うなら少しは運動ができるぐらいだろうか。中学の時は陸上に入ってたぐらいだが大会ではいい成績を残せていない。そんな俺は今焦っている。昨日の天気予報で明日は大雨になるらしいと言われていたので今日は早めに出て電車に乗ろうと思っていたが、前日に遅くまでアニメを見ていたのが響いてしっかり寝坊した。

(ヤバいヤバいヤバい!この電車乗らないと遅刻する?!)

と心の中で叫び、駅のホームを駆け抜け何とか電車に乗れ、一息つこうとしたところ前の駅で乗っていたであろう親友の姿が見えた。そいつの名前は宮雲昇。めちゃくちゃ素直で超絶お利口で先生や他人の評価も高いが素直すぎてマジレスすることもしばしば。それでメンタルやられる奴もいるが、嘘をつくようなやつじゃないから結局は信頼が高い。

昇「ギリギリセーフだね、、、どうしたの?」

直樹「いや、、、ゼェ、、昨日の夜遅くまでアニメ見てたら案の定寝坊しちまった、、、」

昇「だからあれほど言ったじゃないか、アニメ見て夜更かしすると絶対めんどいことになるって。」

直樹「だが断る!アニメは俺の生命線だぞ?俺に死ねと言うんか!」

昇「いや別にそこまで言ってないけど、、あと静かに!電車内だぞ。」

直樹「ああ、すまんすまん」

昇「まぁ見るなとは言わないけどほどほどにな?」

直樹「ういぃ〜〜」

そんな会話をしていたら瞬く間に駅に着いた。そもそもそこまで遠くないので体力に自信のある俺はいつもは自転車通学だから、みんなと同じ通学路を歩くのはなんだか新鮮だった。そんな事を思っていると昇が話しかけてきた。

昇「そういえば今日この学校に転校生来るらしいね?」

直樹「んぇ?そうなの?」

昇「はぁ、、、先生の話ぐらいは聞こうよ。」

直樹「だってほぼ興味無いんだもん。」

昇「まぁ直樹ならそう言うと思ったよ、、でさ、その転校生が俺らのクラスに来るらしいんだけど、どんな人だろうね?」

直樹「まぁほぼ興味無いけどなぁ、、、強いて言うなら綺麗な人がいいな。」

昇「君とは真逆な人を所望するんだね」

直樹「はぁ?!俺だってまだ綺麗な方だろ!」

昇「綺麗な人は泥だらけで学校に来ないよ」

直樹「あの時はちょっと自転車で泥を跳ねただけで、、、」

昇「でもわざと通ったんだろ?」

直樹「泥が呼んでたから。」

昇「はぁ、、、つくづく意味不明だね、、こんな奴が綺麗だとは到底思えないよ」

直樹「ちぇぇーー」

そんな会話をしながら通学路を歩いていると学校に着いた。さっきはほぼ興味無いと言ったが内心ウキウキしていいる。

(転校生なんて非日常的だからな!ワクワクするぜ!)

男は刺激を求めていた。教室の中の話題に耳を傾けていると、みんな転校生の話題で持ちきりだ。どんな人かな?趣味はなんだろうな?なんでこっちに来たのかな?など、皆転校生にすんごい期待していた。

(転校生も災難だな、こんなに期待寄せられて)

でもみんなの話題の中に、1部共感できるものもあった。それは、なぜここに来たのか?だ。そもそもここは田舎かも都会かもわから雰囲気を醸し出していて、好き好んで来る場では無い。海が近くて景色が綺麗なのは利点だが、近々は地震やらなんやらで物騒だ。そんな雨に濡れた砂浜を見ていると先生が入って来てHRが始まった。

先生「HR始めるぞー。えー昨日も言った通り、今日は転校生が来ます。じゃあ入って来て。」

そう呼ばれて入ってきたのは1人の女子だ。

???「失礼します」

その子はショートカットで白よりの白銀色な髪色をしており、もう見た目からして大人しめな雰囲気が出ていた。

みんなの感想はえ、?超可愛い!や、綺麗だな〜などだったが俺は違った。一目見た瞬間、どこか懐かしみを覚えて、眠っていた記憶が掘り出されていく気分だ。そんな感傷に浸っているとその子が黒板に名前を書き始めた。

(神崎、、、涼香、、、?)

これまた記憶にある名前を見て、どうにかして掘り出そうとしていると、

神崎「皆さん初めまして。神崎涼香です。親の転勤で聖花高校から来ました。これからよろしくお願いします。」

その凛とした声を聞いた瞬間、眠っていた記憶が一気に蘇った!その子が幼馴染であり事故によって疎遠になった事も

先生「じゃあ神崎の席は、、、直樹!その隣の席荷物がなければ座らせるから確認してくれ。」

直樹「あ、はい!」

速攻で隣の席を確認したが、ちょいとデカめの埃が入ってただけで何も無かった。机と席をちょっとはたいて、

直樹「荷物ないです!」

先生「わかった、じゃあ神崎さん。あそこに座ってわかんない事あったらそこの鈴原って男子に聞けよ?」

神崎「わかりました。ありがとうございます。」

そう言いながら神崎はこっちに近づいて隣に座った。

HRが終わり、先生が教室を出ていくとすぐに隣に人だかりができ、神崎は質問攻めにあっていた。そんな光景を見ながらまだ思い出せる記憶はないかと考えていると授業が始まってしまった。授業が始まる前一瞬彼女がこっちを見た気がするがそんなこと考える余地もない。

1日が終わり放課後になった後、天気はすっかり晴れていて夕焼けが差し込んでいた。終わりのHRが終わったあと俺は急激に腹が痛くなりトイレに駆け込み、昇は先に帰り俺は教室に戻って荷物を取ろうとした所、何故か神崎がまだ席に着いていたのだ。理由は分からないが話しかける絶好のチャンスだと思い、

直樹「なぁお前、、、俺の事見覚えないか?」

神崎「、、、誰?」

(まぁ小さい頃の話だから無理もないか、、)

直樹「ほら、小さい時幼稚園一緒でよく遊んでただろ?」

神崎「、、、ごめんなさい。本当に覚えてないの」

(でもさすがに小さい頃と言ってもここまで忘れるか?)

直樹「いや、さすがに冗談は辞めてくれよwあの事故だってあの時俺もいたじゃないか?」

会話していく内に内心少し焦っていた俺はいつの間に彼女との距離が近くなっていた。知らない男から詰め寄られたらさすがの彼女も嫌がる。

神崎「辞めてください。貴方初対面の人との距離が近すぎます。新手のナンパですか?とにかく離れてください。」

彼女はキツめにそう言い放つと早足で教室から出ていった。取り残された俺はと言うとものすごい動揺と虚無感に襲われ、呆然と立ち尽くした。

学校から出て、電車に乗ってる間にさっきした行いがどれほど彼女に恐怖や嫌悪感を与えたのか考え、家に帰った。

その葛藤は風呂に入ってる間も、飯を食べてる間も続き、気づけば夜9時ぐらいになっていた。

(そういえば、神崎はうちと家族ぐるみで仲良かったからお母さんに聞いてみてみるか)

そうしてリビングに行き、お母さんに聞いてみた。

直樹「ねぇ母さん」

母「どうしたの?貴方から声掛けるなんて珍しい。」

直樹「神崎涼香って子知ってる?」

母「ええ、あの子今日貴方の学校に転校してきたでしょ?どうだった?びっくりした?」

直樹「いや、実はね、、、」

お母さんに今日あったことを話した。

母「、、、そうね。そろそろ話してもいいかしらね」

直樹「?」

母「貴方、涼香ちゃんと一緒に事故にあったでしょ?」

直樹「うん、それは覚えてるけど」

母「貴方も涼香ちゃんも外傷はあまりなかったのだけど、、、涼香ちゃん。この事故がきっかけで、小さい時の記憶がなくなっちゃったのよ。」

俺はその衝撃的な一言で全てが繋がった気がした。神崎が嫌がった事も、冗談を言ってないことも。

母「涼香ちゃんのお母さんが言うには解離性健忘っていう記憶障害の一種らしいの。あの事故が小さい頃の涼香ちゃんには大きなショックだったから、医者もその頃の記憶は諦めた方がいいって言ってたらしいわ。」

直樹「え、、じゃあ俺は神崎と実質初対面になったってことか?」

母「そうなのよ。、、というか、貴方もあなたよ?記憶が無いとはいえ、実質初対面の女の子に向かってグイグイ行くのはさすがに怖いわよ。人にはプライベートエリアがあるんだから、そこのエチケットはしっかりしなきゃ。明日涼香ちゃんに謝りなさい。こっちはちょっと涼香ちゃんのお母さんに問いかけて見るから。」

直樹「、、、わかった。ありがと。」

母「それでいいのよ。、、、あら?もうこんな時間なのね?早く寝ちゃいなさい。今日は寝坊寸前だったんだから。」

直樹「はーい。おやすみ〜」

そして俺は部屋に戻り、明日の授業の準備を軽くして、布団に入った。しかし、母のあの神崎記憶喪失coはなかなかに俺の心をえぐり、あまり寝付けずに葛藤していた。

(神崎が記憶喪失、、、なんでだよ、、、俺はどうしたらいいんだ!)

そうして、俺たちの再会はクソ見たいな結果に終わった。


こんにちは。超絶ド級の新人、マルタです。

早速のエピソード1ですが小説って超難しいですね。日本語の違和感がないように調節したりするのは俺の語彙力がフルに活動してもきびしかったです。絶対おかしい部分あるので、有識者の方がいれば、適切なご指導お願いします!

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