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改訂版 伝説のうさぎ使いって何!?【カクヨム50万PV突破作品】  作者: 山親爺大将


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111/111

第111話 決着

 白銀の注意がウサギと恵ちゃんに向けられる。


 あいつの実力じゃ他のメンバーはどうにでもなるって思ってるんだろうな。


 そんな中で朱里ちゃんが動く。

 トレジャーハンターってクラス自体がマイナーだから、こんなにレベル上げた人は世の中にいない。


 その為、今まで聞いたこともないようなスキルを朱里ちゃんはいくつか持っていた。


『ファンブルアタック』

 名前だけ見ると、致命的失敗した攻撃に見えるけど、このスキルのファンブルは球技なんかのファンブル。


 手に持ってる物を落とすって意味の方ね。

 そして落とす物を持ってない相手がこれを喰らうと。


「何っ!」

 まるで何かを落としたかのように体制が崩れる。


 そこに間髪入れず恵ちゃんが鎌で襲撃する。

「まだだ!」


 白銀が手を光らせながら、鎌を受け流す。


 そのタイミングでウサギの一斉攻撃。


 そういえば、白銀って武器使わないし、今回は盾も持ってないよな。

 無手なのに着てるのはフルアーマーってなんか違和感あるな。


『パーン』と乾いた音が響く。


「あーあ、俺の数少ない範囲攻撃を使わされちまったぜ」


 フルアーマーが破裂したように周囲に飛び散る。

 かわし切れなかった破片がウサギ達に当たって転がった。


 光莉ちゃんがすかさず回復魔法を飛ばしている。


「俺はなぜか魔法には全然適性なくてな、周囲から攻撃されるの苦手なんだわ」

 知ってた。

 観察して、調査して、そこに活路を見出していた。


「そこでこの鎧よ! パージって機能付いていてな、それで全周囲攻撃出来るんだわ」


 白銀がニヤニヤしながら俺に近づいてくる。


「お前のスキルは俺は使えねぇからこのまま殺すわ、無抵抗になるまで痛ぶられないだけ幸せかもな」


「うわぁぁぁ!」

 たかしが声を荒げて白銀に突っ込んでいく。


 左手を光らせた白銀が、たかしの剣を素手で掴まえる。

「今更、引っ込んでろよ雑魚が」


 たかしが、フッと笑った。


「お前に俺の左手をくれてやる!ユニークスキル『捧身炎技』」


 たかしが大雪山で覚醒したスキル『捧身炎技』

 自らの身体を触媒にして、自身の能力以上の高火力を叩き出すスキルだ。


「ファンブルアタック!」

「うお!」


「トドメや!」

 恵ちゃんの鎌が的確に首を捉える


「ざんふぇん、はっはなぁ!」

 白銀が鎌を口で咥えて受け止めた。


「まだだ!」

 合体したコロを装備して、ピノを武器にして俺が空中から落下するように攻撃する。


「うぉぉぉぉ!」

 白銀が身体を捻って、胸部で俺の攻撃を受け止めた。


「お前の攻撃じゃ俺に届かねぇ」

 攻撃の反動で俺は弾き飛ばされる。


 合体していたウサギ達が分離する。


 ドン、パル、コロ。


 ノバは最初から合体していない。


「俺たちの勝ちだ。

 ノバ、無常の果実」


 ノバが無常の果実を発動する。

 まだ未熟な状態での発動のせいで効果時間は1秒に満たない。


 素の身体能力の高さのため恵ちゃんが攻撃しても、確実に倒せる保証はない。


 だが

「無間の刻」


 無常の果実の効果時間を延々と引き延ばす手段はある。


「俺たちが確実にお前を殺せるようになるまでそこで待っててね」


 じゃあね。


 ー完ー

後書き

 これにて完結とさせていただきます。

 続きの構想もあるんですが、それは続きとしてじゃなく新作として出すつもりです。

(北の女王編とか考えてる)

 しばらくはカクヨムコン用の長編と短編数本、別サイト用の長編(カクヨムでも限定公開するかも)を書く予定ですので、興味ある方は是非作者フォロワーお願いします。

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