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散文集(エッセイ的なもの)  作者: 咲田涼人
16/26

第16回 道徳心は何処へ向かうのか

 小学生のころに好きだった教科といえば、1に体育、2に音楽、3に道徳だった。一般的な4教科以外なら、とりあえず興味をもって取り組んでいた。

 小生のところは三世代家族だったこともあり、戦争を経験した祖母の影響か生活態度には厳しかった。その反動なのかはわからないが反抗期は凄まじかったのだけれど、幼少期の道徳教育のおかげで、人としての生き方はこの時期にすべて叩き込まれたといっても過言ではないだろう。人としての思いやりや感謝の気持ち、見返りを求めない無償の心など、すべて祖母が教えてくれたことだ。今となっては感謝しかない。


 文科省のホームページには道徳教育についてこのように書かれている。

” 児童生徒が、生命を大切にする心や他人を思いやる心、善悪の判断などの規範意識等の道徳性を身に付けることはとても重要です “

 その半面、年間あたりの単位カリキュラムとしては、学習時間が35単位時間に削られている。なんという矛盾。これらは学校教育が【入試】を最大の目標に位置づけた結果であろう。大切なのは入試のための偏差値ではなくて、人としての偏差値だと小生は思うのだが如何だろう。

 さらに、このようなQ&Aも掲載されている。

Q: 道徳が「特別の教科」になり、入試で「愛国心」が評価されるというのは本当ですか? 道徳が評価されると、本音が言えなくなり、息苦しい世の中にならないか心配です。

 これに対して

A: 道徳科の評価で、特定の考え方を押しつけたり、入試で使用したりはしません。

 と答えている。もはや『終わっている』としか思えない。「愛国心」て何よ? どれだけ左寄りの役人の意見なんだろ……。


 これらを読んだだけで、文科省が入試に重点を置いているということがお分かりいただけるだろう。愛国心はもちろん大事だとは思うが、それ故にしっかりと道徳心を身につけた、日本人らしい人づくりを社会全体がしていく世の中になるべきと思う。道徳教育をあまりにも軽んじている文科省に、小生は違和感しかない。

 道端で倒れている人がいても手を差し伸べようとしない、或いは行列に平気で割り込んでいく、そんな人でも偏差値さえ高ければ、学歴だけ高ければ良いという社会なら、もうこの国には小生の生きる場所は無いに等しいと思う。


 七夕飾りの短冊に【○○くんが心の優しい子に育ちますように】と書かれているのを見つけた。母親のホンネだろうけれど、『それはあなたの育て方次第だよ』とツッコミたくもなる。子どもは、ごはんだけしっかりと食べさせれば放っておいても育つもの。どう育てるかは親次第。常に子どもに見られている意識をもって行動しないと、短冊のような子どもには育たない。

 そもそもの話だが、七夕飾りの五色の短冊には【手習いや文芸などの上達】を願い事として書いて飾るのが本来の意味とされる。小生は子どもたちの夢を壊そうとも思わないし、ダメだとも言わないが、この場合なら【心の優しい子に育てられますように】の方が正しいのかも知れない。

 今宵小生も、美しい日本語が操れるようにと短冊に託してみようか。皆さんも何か願い事を書いて笹飾りに彩りを添え、夜空を見上げながら星に祈りを捧げてみてはいかがだろうか。

 クドいようだが『宝くじに当たりますように』などは論外ですぞ!

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