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続きが気になるプロローグ  作者: 烏猫 秋
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タイムトラベラー

「君は人を殺めたことがあるんだね?」


 私は動揺したが、顔には出さないようにする。

 最近、小中学生の殺人犯罪が頻繁に起きていた。噂によると16歳未満の子供が殺人を犯すと、虹彩の形質が変化し特殊能力のようなものが手に入るらしい。

 国は公にしていないがそれは事実だった。実際に国では特殊能力を持つ子供専用の監獄を秘密裏に造ったり、報道管制を敷いて世間の混乱を避けていた。


「君のその赤い眼と能力は、16歳未満の子供に現れる症状なんだよ」

「私が何をしたというんですか?」

「見た所、君は高校生のように見えるが」


 会話が全く噛み合わない。私は苛立ちを覚えていた。

 私が着ているのは、ここから数分歩いたところにある『北東京高校』の制服だ。

 確かに私は17歳の高校三年次だ。


()()がこんな所にいるってことは、君は最近殺人を犯したようだね」


 違う、それは違う。私は父を殺したのは7年も前だ。

 現状、子供による殺人が起きた場合、その子供は必ず身柄を拘束されている。発砲の許可が下りているからだ。どんな特殊能力を使われても力技で拘束して、世間に赤目の存在が露見するのを防いできた。

 だから、赤目が普通に生活しているということはあり得ないのだ。しかも、17歳の赤目がいるなんてあってはならないことだ。


「こんな閑静な住宅街で発砲するのは俺だって嫌だが、国の方針なんで許せよ。お前ら、いますぐ防音シールドを張れ」


 男は口調を変えると、後ろに待機していた双子の子供に命令した。

 すると、すぐに子供の指先から透明の膜のようなものが円状に広がり外と隔離された。どうやら国は赤目を拘束するために赤目を利用しているようだ。


「大人しく連れていかれるなら何もしないが、どうする?」

「‥‥‥そんなの嫌です。私の日常を壊されるのは嫌です」

「仕方ないか‥‥‥そうだな、仕方ない――」


 パンッッッ!!!!

 言葉を言い終わるよりも先に、男は私に発砲した。

 しかし、その銃弾は対象に当たることなく虚空を通過した。

 私はまたも『時間操作』の能力を使った。

 昨今、小中学生の殺人犯罪が横行している。16歳未満の子供が殺人を犯すと、虹彩の変化とともに特殊能力が手に入るからだ。私は、7年前に父を殺し、ある特殊能力を手に入れた。『時間操作』による時の変化、赤目の子供たちとの出会いに注目の作品!!

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