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天才軍師、ゲラゲラコンテスト応募の為に執筆する主君に進言する

作者: レブナント

ツッコミ「ゲラゲラコンテストかぁ。普段から長編ギャグやコメディを2本も連載している俺に掛かれば楽勝だぜ。

 いっちょ書いてやるか。

 なんかいいネタ無いかなぁ、うーん、コンビニ行ったときおでんが有ったなぁ。

 おでんを題材にして……」


ボケ「ツッコミ殿! ツッコミ殿!」

ツッコミ「何だよ軍師のボケ」


ボケ「やみくもにコント小説を書いたところで受賞なぞそう簡単に出来ましょうか?

 しっかりと戦略を練って掛からねば100戦して100敗致しますぞ?」

ツッコミ「じゃぁどうすればいいんだよ」


ボケ「まずは敵を知る事が必要です。

 敵将のGETUP GETLIVE、通称ゲラゲラはわざわざ小説家になろうとコラボをしたのです。

 そんな時に普通のコント、しかも素人の考えた駄作など求めているでしょうか?」

ツッコミ「駄作とは何だぁ――っ! 駄作とはっ!」


ボケ「頭を冷やされよツッコミ殿。

 ゲラゲラとしては小説家になろうらしいコントを求めているはずです」

ツッコミ「そうか!

 やっぱ小説家になろうと言えば、異世界転生系の物語、悪役令嬢、モンスター転生、おっさん追放物と言ったテンプレ作品か!

 じゃぁおっさん追放物でいくか」


ボケ「愚かな! 主君よ、なんという愚かな!」

ツッコミ「馬鹿にすんな――!」


ボケ「敵将をしっかりと知らなければなりませぬ!

 ゲラゲラのサイトのPVとか動画を見てみるのです!」

ツッコミ「仕方が無いなぁ、グーグル検索してっと……これか。

 どれどれ?」


 ツッコミ、動画を視聴中。


ボケ「いかがです?」

ツッコミ「昔話、つーか比較的ライトユーザー向けの軽いノリのものが多い印象だな」


ボケ「左様!

 ツッコミ殿の考えるようなどす黒くて濃ゆくてコッテリして脂ぎったおっさんネタなど選ばれるはずが無いのです!」

ツッコミ「そこまででは無いわ!」


ボケ「比較的低年齢層向けのネタを考えてみてはいかがでしょうか?」

ツッコミ「低年齢層?

 うーん、今の若者って何が流行ってんのかなぁ」


ボケ「若者に流行っているものなど、今も昔も変わりません。

 そう悩む程の事でも無いでしょう。

 まったく我が主君は!」

ツッコミ「偉そうな事言うなぁおい。じゃぁどんなネタがいいって言うんだよ?」


ボケ「うんこちんちん」

ツッコミ「は?」


ボケ「うんこちんちん」

ツッコミ「いや、だから」


ボケ「うんこちんちんです! さぁ書くのです!」

ツッコミ「あほかお前! 何だようんこちんちんって!

 どれだけ低年齢層狙ってるんだよ!

 そんな物聞いて喜ぶのは小学校低学年までくらいだろ!」


ボケ「多分、高学年くらいまで行けると思われます」

ツッコミ「真面目に聞いた俺が馬鹿だったわ。

 何だよ軍師ぶって、えらい説教垂れて最後にひねり出したのが『うんこちんちん』って。

 もういいよ自分で考えるから」


ボケ「今、キッズに大人気のバーチャルユーチューバー、バーチャルお〇あちゃんも同じ戦術を使っていると言うのに……」

ツッコミ「悪役令嬢でいくか、悪役令嬢のテンプレと言えばあれだろ?

 乙女ゲームのライバルキャラ的なポジションの令嬢がヒロインに意地悪しつつ最後に逆転で不幸な展開になる。

 その令嬢キャラに転生してしまって『やばい、何とかしてバッドエンド回避しなきゃ』とあれこれするテンプレだよなぁ……」


ボケ「『うんこちんちん』……ぷっ!」

ツッコミ「お前がウケてんのかよっ! いい年して何やってんだよ!

 ったく。

 で、これをどうやってコントに落とし込むかだよな。

 まぁ配薬は決定だよな。

 悪役令嬢が……ツッコミでヒロインがボケで……」


ボケ「主君よ!」

ツッコミ「婚約破棄、上等ルートでいくか……」


ボケ「主君よ! ツッコミ殿! 私の話を聞くのです!」

ツッコミ「うるせぇなぁ。何だよ?

 下らねぇ事言ったら追い出すぞ」


ボケ「悪役令嬢は確かになろうの主力ジャンル。しかしそれは女性向けであることを忘れてはなりませぬ!

 女性向けと言う事はつまり、男性というこの世の客の半数を取り逃がす選択をしているという事です!

 男性にも女性にも、どちらにも受ける題材を選ばれるのがよろしいかと」

ツッコミ「まぁ、それはそうだな。

 確かにそうだ。

 でも男女どちらにも受けている題材って何だよ?」


ボケ「モフモフ系、かつお食事系がよろしいかと」

ツッコミ「動物モンスターとか獣人に転生したり、囲まれつつダンジョンで倒したモンスターの肉で料理する系か。

 確かに男女どちらも読みそうだな」


ボケ「出来る限り主君の煮えたぎるマグマの様な欲望を抑えて、おっさん臭漂う脂ぎったドエロ描写とか、残虐描写は避けて下さい。

 女性読者が逃げますので」

ツッコミ「しねぇよ!

 しかしアイデアが浮かばねぇ! 全然浮かばねぇ!」


ボケ「主君がどうしてもというから別の道を提示したのです。

 其れがダメというのならば第一案を採用して頂くしかございません」

ツッコミ「はぁ……第一案って何だったっけけ?」


ボケ「うんこちんちんです!」

ツッコミ「もうええわ!」

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