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中島君

景ちゃんは気分を変えるために化粧室へ行った



私と結衣ちゃんは何となくぼんやりしていた



「なんだか驚いたね

まさか先生と景ちゃんがまた付き合ってるなんてね」礼



「うん

驚いた・・・これからどうしよう・・・何だか奥さんに会いづらいなぁ」結衣ちゃん



「だけど景ちゃん別れるって言ってたから

なかったこと聞かなかったことにすれば・・・友達として」礼



「ないよ・・・それは

あった事だし聞いたことだから・・・それをどう考えてどうして行くのが良いことなのか?自分の中でしっかり考えてみる」結衣ちゃん



結衣ちゃんは私をしっかり見て言った



結衣ちゃんは賢い人だから

きっと一番いい解釈をするって信じている



そう信じるしか景ちゃんに対して私にできることはないって思った



そんな微妙な空気感の私達の所に隣のクラスだった中島君が来た



「お久しぶり!

俺、中島・・・覚えてもらえてるかな?」中島君



私達はついつい顔がほころんだ



中島君といえばドイツ人とのハーフで学校一かっこいいって言われていた

お父さんは貿易会社の社長でけっこうなお金持ち

持っているものやにじみでるものからそれはしっかりと皆に伝わっていた



きっと告白された人数は100人くらい居ると思う



好き嫌い関係なく誰が見ても美男子

彼が歩けば女子は皆振り返った



そんな誰もが憧れた中島君が私達の席に来たのだ

しかも

以前に増していい感じになっている

きっと色んなことに勝ち続けているんだろうなぁ



やっぱりこういう人ってずっと勝ち組なんだろうなって考えてしまう



「覚えてるよ!もちろん

中島君のこと知らない子なんて居ないでしょ?」結衣ちゃん



結衣ちゃんは明らかに嬉しそうだ

私は横で何度も頷く



「中谷さん(結衣ちゃん)のことを知らない人だって居ないよ」中島



中島君はそう言いながら景ちゃんが座っていた席に腰掛け

私には背を向けて結衣ちゃんをガッツリ見た



せっかくこんなに近くに居るのだから私も話しかけようかと思ったけど

結衣ちゃんと中島君が何だか二人の世界で

きっと私の声は聞こえない気がしたから



「私、飲み物とってくるね」礼



そう言って席を離れた



二人は私に返事することもなく

キャッキャと言いながら話し込んでいる



膝と膝はピッタリとくっつけて

もう直ぐ抱き合うんじゃないかっていうくらいの勢いだ



チラチラ見ながら私はできるだけ遠くを目指して中央よりもう少し奥にあるカウンターに座った

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