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エピローグ「記憶のモザイクII」

 記録によれば、想と出会った科学者、〈獣人〉、〈悪夢〉は急激に進展した崩壊の中、無事助けられたという。最後の日に何が起きたかという証言は皆一致せず、真相は藪の中だ。

 私がとりわけこの本、『夢みるイルカ』に惹かれたのは、この科学者が私の祖父であったからで、他の人々の興味を惹けるかどうかは自信がない。玲瓏城の情報科学によって、宇宙をシミュレートすることは可能だったかも知れない。モデルとして粗密はあれど、どんな“リアリティ”にも、それなりの基礎があるのかも知れない。

 我々の宇宙が、その日創造された夢なのかも知れないと考えるのは、“夢の見過ぎ”というものだろうか。

 もう一つだけ記録に残っているのは、保護された自動人形が抱えていた小箱を開けると一羽の翡翠かわせみが飛び立っていったということだ。

 その時、この白金の鍵が使われたかどうかは記録されていない。


 ――『記憶のモザイク』(アガタ・アンゲロプロウ著)より抜粋

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