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【18話 四つの理】※イメージイラスト付き

実は引越しするんですよね

その関係でバダバタしておりゆっくりとなっておりますが、ゆっくりやる予定なので、ゆっくりだなって気持ちでゆっくり待っててくれると助かります



サリアは小さく息を吐き、夜空を見上げた。

月光が木漏れ日のように降り注ぎ、その横顔を淡く照らした。


「私の故郷だったローレンの樹海では四柱のしちゅうのりについて、こう伝えられています。」


炎の揺らめきが、彼女の金の瞳を淡く照らす。


「この世界は、四つの理によって形づくられた――と」


そう言うと、彼女は人差し指で宙に小さな光の紋を描いた。


「《そう》――すべての始まりを生み出す理。

無から命を呼び、光と大地を作った。」


もうひとつの光が揺らめく。


「《》――それを保ち、調和を繋ぐ理。

風と水、森と命を結び、流れを整えた。」


三つ目の光が生まれると、空気がひやりと冷たくなった。


「《めつ》――終焉をもたらす理。

過ぎたる命を終わらせ、腐敗をもって新たな余白を作った。」


最後に、四つ目の光が輪を描くように回り出す。


「そして《じゅん》――すべてを再び巡らせる理。

滅びたものを大地へ返し、命を次へと繋ぐ。」


四つの光がふわりと交わり、一瞬、輪のように輝いた。


「この四理を司っていた**四人の理主ことわりぬし**が、世界を創り、形を与えたと言われています。

ローレンの民は、彼らを“始まりの盟約プロト・コヴナント”と呼び、“創の理”を司っていたのが、かつて『ドリアード』と呼ばれる存在。森を生み、命を芽吹かせた“原初の精霊”だと言われています」


主人公はその名を聞いて、一瞬、胸の奥が熱くなる。

どこかで聞いたような、懐かしい響き。


「…ドリアード」


・・・・・・・・ん?

・・・・・・ドリアード??


俺は思い返した


〜【第2話 それは突然に】回想シーン〜


「……お前か?」


『はい。そうです』


「なんだ、木か……って納得できるか!!」


『まぁ、そうですよね』


「いや、そっちが納得するのかよ…」


生きていた中で木と喋る、なんて当然経験はない。


が、この神秘的な空間では、なぜかすんなりと受け入れてしまう自分がいた。


「ところでお前、いやお前は失礼か・・・

なんて呼べばいいんだ?」


『名前を聞かれるのは久しぶりですね、ふふ。

……私は、ドリアードと申します』



〜回想シーン終わり〜


「まさかあいつのことかっ!?!?!?!」


俺が思わず叫ぶとサリアが不思議そうに見つめた


「あいつって…ドリアードを知っているのですか?」


やべ…

ここで「会ったことがある」なんて言ったら余計に怪しまれるっ!!


「なんか似たようなやつにあった気がしたんだよな〜ははは」


「??そんなことはありえませんよ。この話は伝承として語られるほどの遥か昔のお話です。それにこの伝承には続きがあります。――四柱のしちゅうのりのうち、《創》は姿を消したのです」

 

「姿を消した?」


サリアは頷き、腕の中の弓をぎゅっと握った。


「ええ。“創”の理は、自らの存在をこの世界から切り離し、“誓約”という形で遺した――と伝えられています。」


夜風が静かに吹き抜け、

俺の腕輪――《Verdant Oathヴァーダント・オース》が、淡く光った。


「……そろそろ戻りましょう。

夜の森は静かですが、今夜は“落ち着いている”とは言えません」


サリアの言葉に頷き、俺は空を見上げる。

淡い光の粒が、まだ不安げに揺れていた。


(四柱の理、か……消えた《創》、ドリアード、やっぱりリミュエールの森には何かがありそうだ。もし本当に俺の《Noa -ノア-》がそれに関係してるなら――俺が転生したことも意味があるのか?)


「……俺、ソロ活できるのかなぁ」


小さく漏らした声が、夜風に溶けて消えた。

森は何も答えない。

ただ、足元の蔓がふわりと揺れて、まるで“笑った”ように優しく光った。


静寂の中、俺たちは淡い光の道を歩き出す。

まるで、世界そのものが次の一歩を見守っているかのように――。



その後、サリアと交代時間まで護衛を続け、任務を終えると“自然ハウス”へ戻って身体を休めた。


すると…耳元で、ひそひそ声がした。


(……なんか、ざわざわしてる?)


「ねぇ、起きてるの?」

「しーっ、起こしちゃダメだって!」


子どものような高い声が何人分も重なって、夢の中に入り込んできた。


まぶたの裏がやけに明るい。

俺はうっすらと目を開けた――


「……うわっ!?」


視界いっぱいに、光の粒が見えた。

よく見ると、それは――手のひらサイズの小さな精霊たちだった。羽を震わせながら、俺の髪や肩の上でふわふわ浮かんでいる。


挿絵(By みてみん)


「きゃっ!?」

「びっくりしたぁ!」

「にんげん、起きたーっ!!」


俺の声に驚いて、精霊たちは一斉に葉っぱの陰や木の根の隙間へと逃げ込んだ。


おいおいおいおい…

まだ何もしてないだろ…

人を極悪人のように扱いやがって…


「なんだよこれ……夢じゃないよな?」


寝ぼけた頭を振って起き上がると、ふわりと淡い光が散っていく。


「あれ……お前ら、昨日の……」


その中の一人、淡い緑の光をまとった精霊が、恐る恐る近づいてきた。

他の精霊たちはその背中を押すように、木陰から顔を覗かせている。


「お、おはようございます……えっと、その……昨日は助けてくださって、本当にありがとうございました」


小さな声。

その精霊は、胸の前で両手を合わせるようにしてぺこりと頭を下げた。

どう見ても緊張している。


「別に大したことしてない、そもそも元は俺が原因だからな。無事ならよかったよ」


そう言うと、精霊は少しだけ表情を緩めた。

どこか守ってあげたくなるような、柔らかい光をしている。


「……あ、あの、私は“リィナ”と申します」


「リィナ…よろしく、俺はソロの人だ」


「ソロの人…?それがあなたの名前ですか?」


周りにいた精霊たちもぱたぱたと飛び出し、

「ソロの人だって!」「どんな意味なの?」「なんか変なの!」とはしゃぐ。


(変なのは余計だろ!!)


「名前…というよりは…俺の通り名?かな」


「…なるほど、通り名…」


「俺のことはソロって呼んでくれて良い」


「ソロ!!!」


ぱぁっと花が咲くみたいに笑うリィナ。

朝の光があたたかくなる気がした。


……が、すぐに影が落ちる。


「……実は、ソロにお願いがあるんです」


リィナの表情が少し真剣になる。

他の精霊たちも、どこか落ち着かない様子で互いを見つめ合っている。


「お願い?」


「はい……どうか、来てください。見てほしい子たちがいるんです」


そう言って、リィナたちは森の奥へと小さな光の道を作りながら飛び立った。



リィナに案内されて森の奥へ進むと、

蒼輝の羅針が光り進む先を指していた。


進めば進むほど空気が重く、冷たくなっていく。


光の粒が途切れ、湿った苔の香りが漂ってきた時にリィナが振り返る。


「この先です……」


木々の隙間を抜けた先には、まるで水晶のような繭に包まれた精霊が横たわっていた。

その体は薄くひび割れ、内側から黒い靄のようなものが滲み出している。


「この子、三日前からずっと苦しんでいるんです……でも、手を出すと……わたしたちまで“呑まれる”んです」


「呑まれる?」


俺が眉をひそめると、リィナは震える声で続けた。


「触れた瞬間……“意志”や“心”が溶けてしまうのです。まるで、自分が自分じゃなくなるみたいに……」


別の精霊が怯えた声で付け加えた。


「昨日、助けようと近づいた子がいて……そしたら、その子……いきなり笑い出して」


「笑い……?」


「はい……だけど、それはその子の声じゃなかったの。まるで誰かに体を奪われたみたいに――」


リィナはぎゅっと胸の前で手を握りしめる。


「そのままその子も倒れて同じように苦しんでいる…」


別のところにある水晶のような繭をリィナは指した。


「どんどん魔力がなくなっている…私たちは魔力がなくなったら…いなくなる…ソロさん……お願いです。あの結界を破ったあなたなら、きっと……」


リィナは涙を浮かべ、必死に言葉を絞り出した。


「この子を、救ってあげられるはずなんです……!」


…え?

…ん?え?

…え?え?


「え?!俺っ!?!!?!」


俺の腕輪《Verdant Oath》が、微かに震えた。

まるで――応えるように。


(…エリルもしや聞いているのか?)


リィナやその周りにいる精霊たちは今にも泣きそうな顔でこちらを見ている。


俺にやれるのか?

そもそも何をどうするのかさえわからないのに?

そもそも3日間前なら俺が結界破ったことと関係ない

やる必要はないはずだ。


だけど――


「任せろ」


俺は自然とこの言葉を口から出していた。

その言葉に、リィナの瞳が大きく揺れる。


「俺が……必ず助ける」


森の空気が、ぴんと張り詰めた。

ブクマ4件ありがとうございます

本当に頑張れます!


AIイラストありがたいけど遠目にいる精霊ただの顔が雑すぎてちょっと面白い

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