表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私のつづら。  作者: のん
8/15

紙とイタチごっこ。


スケジュール帳をちゃんと使い出したのは、高校を卒業してから‥と、いうと結構遅いかもしれない。


まぁ高校までは自然溢れた場所に住んでいたので、何かしようにも出来ないのだ。バスが一時間に一本だし、友達も離れた場所に住んでいるから会うのはもっぱら学校のみ。部活でワイワイ騒いで家に帰れば十分だった‥。



が、上京したら環境が一変。

なにせ三分に一回電車が来る環境に行ったら、あちこち行きたくなる。だって博物館も美術館も映画館も本屋もカラオケもコンビニもある!(地元はコンビニが一軒もない土地でした)



長らく「文化」に飢えていた私は友達と博物館や美術館に行き、小洒落たランチを食べ、特にファンではないのに友達に誘われてライブへ行き、飲み、カラオケに雪崩れ込み‥と、それはもう楽しく過ごした。しかし、その間に歯医者もあれば、試験もある。予定を可視化しないとすぐに忘れる私はスケジュール帳を購入。


「これは便利だな‥!」


と、感動した私は、スケジュール帳になんでも書き込んだ。

友人は携帯に色々書き込んではチェックしていたが、私はうっかり屋さんだ。携帯を落としたり、忘れるだろう(断定)スケジュール帳なら二冊用意して、どっちにも書いておけば片方を失くしても大丈夫!ええ、当時の私は私を信じておらず二冊用意していました。



でも大雑把な性格なので、日曜始めを買い、翌年は月曜始めを買って、その度に「あれ???」と、なっていた私。頼むから気が付いて!!!表紙が可愛いかで決めるんじゃない!中身を見ろ!



最近になって日曜始めに固定して買いだしたけれど、全てにおいて気が付くのが遅いのは前世はマンボウだからかもしれない‥(貴族の時もあります)


そしてスケジュール帳だけでなく、ここ数年は小説の為にメモ帳も買い出した。


小説のキャラや世界観を設定するのが好きなのだ。

まず世界と国を描き、ざっくりとどこにどんな人種が住んでいるか、どんな時代背景か、どんな文化か、王政か民主的な政治かまで書く。



で、次はキャラクターの住む家である。



家?って思うかもしれないが私は家の間取りを描くのが大好きなんです!!自分が住みたい家の間取りを、普段からちまちま描くくらい好きなんです!そんな訳で、私の可愛いヒロインの家は、どんな場所にあって、どんな外観と室内の雰囲気にしようとそれは入念に考える。


相手と突然住むとなったらどうする?

そうしたら間取りは必須じゃない?


そんな訳で、メモ帳の横の自由帳であれやこれやと考えて、場所、外観、そして家の間取りも描いておくと、段々とそこに住むキャラクターの輪郭がはっきりしてきて、名前や髪型、性格や口調や好きなもの、嫌いなもの、名前の呼び方、それまでの生い立ちなんかもできてくる。



けれど小説を書いていると、うちのキャラクター達は「私はこう思う!!」と主張し、私だけでは考えられなかった設定をポンと突然だしてくるのだ。しかも説得力がある!もう素直に頷くしかない作者って一体‥。



でも子供の自信満々に歩く後ろ姿を見守る親の如く(いや、実際そうなんだけど!)後ろから付いていくと、話が上手い具合に収まるのだ‥。そんな訳でメモ帳のキャラクター欄には、どんどん設定が増えていき、一冊には書ききれないという事案が発生。



じゃあサブのメモ帳を用意して‥、そっちに設定を書こうと用意するも、私の生み出したキャラ達がどんどん違う道へ行くので、そうなると行く先々の家や街、起こった事象を書き溜めるので私の机の上は常に自由帳とメモ帳がどっさりと置いてある。


片付けしたいので設定をまとめればいいのだけど、私の小説は五百話を超えているのがまず二つ。あとは百話、二百話と超えているのがゴロゴロとある‥。無理!!頑張ってこの間人物相関図書いたら手が痛くて断念したくらいだ。



それでもロルバーンやコクヨのメモ帳の書き心地が好き過ぎて、性懲りもなく私はメモ帳を買ってしまう。最近はジャーナル帳も自作して、ますます増えていく。思考の整理をしなくては‥と、思っているけれどそもそも整理整頓ができていないという本末転倒ぶり。私らしい!!



けれどメモ帳もスケジュール帳も結局「書く」ことが大好きな私は、電子がどれほど発達しようと「やっぱ紙だよね!!」と、買ってしまうのだろう。



そうして今日も小説のキャラ達が笑いながら「ごめんねー!」と、言いつつ設定を増やしていく傍ら、ぎちぎちの棚を諦めて見つめ「じゃあもうちょっと言うことを聞いてくれ」と、ぼやくのであった‥。




紙ものと永遠に戦ってます。はい。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ