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私のつづら。  作者: のん
3/13

時計と人生。


時計はアナログ派です。


デジタルも格好いいなって思うけど、何分前‥に家を出ようと逆算しようとするもデジタルだとイメージできない。私は数字と相性が悪いのだ。


そんな訳でアナログのデカデカとした時計を壁に掛けている。

お洒落はこの際横に置き、目がしょぼしょぼしていてもパッと目に入る利便性こそ至高。


なのにそんな私に、日にち、気温、そして時間が順番に見える時計をプレゼントしてくれた家族。七時と七月を間違える‥そんな凡ミスをしてます。今度はアナログでお願いします。繰り返しますが私ゃ数字と小学三年生の時に仲違いをして以来、どうにも合わないから。



そんな私、時計を見ると常に急かされる気分になってしまう。



「いいの?ボーッとネットを見て二時間経過したよ?」とか、もう一人の自分に言われてる気分になるのだ。そうして小説書こうかな‥という心が焦ってしまう。(それでもネットの波を泳いじゃうけど)



恐らく「一秒も無駄にできない!」という親の姿勢が大きいような気もする。主に母。常に生き急ぐ母は、前世は絶対止まったら死ぬマグロだったと思う。母の朝は早く、五時か六時起床!速攻で起きて身支度をし、遅寝遅起きなど許さない。


朝は絶対どれだけ寝たくても布団を気持ちよく引っぺがし、七時‥粘っても八時に起こされる。そうしてしょぼしょぼの目を擦りつつ起きれば、親の仇のような目で私を睨み、


「遅起きねぇ!おそようさん!」


と、言うのだ。

普通に「おはよう」で良いっての。あと年頃の子供なんざお昼過ぎまで寝てるだろ。眠くて仕方ないのに起こされる‥。切ない。私はダラダラ寝るのが好きなのに!!あと末っ子だけは昼過ぎまで寝てたのも解せない。私だって惰眠を貪りたい。心ゆくまで寝かせてくれ‥と、よく思ったものだ。


そんな訳で何かをダラダラとしていると無駄にしているという感覚になってしまうのだ。くそ、母め。


だが私は負けなかった。

一人暮らしを始めると、それは心ゆくまで惰眠を貪りに貪った。誰も私を邪魔しない。快適なエアコンの中、ぬくぬくと寝る事に喜びを感じた。ダラダラ寝最高〜!



そうだ!私は時計の秒針に怯える事なく、自分の好きなように生きていいのだ!



ミヒャエル・エンデ作の「モモ」に時間泥棒が出てきて、いつの間にかのんびりした時間の中で持っていた余裕というものを盗まれる描写があったが、私はまさにその時間泥棒から大事な時間を取り戻し、余裕を取り戻している!とも思った。


あの時間泥棒、本当に色々考えさせられる。


時間があるというのはとても幸せな事で、自分の好きな事、やりたいことを思う存分できる。反面、ただ何もしなければ何も得られない‥なんて昔は思っていた。けれど、最近は何も得られないって本当かな?とも疑うようになった。



ボーッと春の桜が舞い散る様子を見ることは、無駄か?

海の引いては寄せる波に足をつけ、ただ濡れる足を見つめ、波音を聞くことも、そこにいなければ経験できない。



ただ生きているだけで、そこにいるだけで、実は沢山の経験をしているんじゃないか?時間泥棒はそんなことさえ気付けない時間を盗んでゆくのでは?そう思ったら、ただボーッとして一日が終わっても、それは次の日の忙しい日々に心を備えていたって事にしてもいいはずだ。


そう思ったらルパン三世だってそんな心まで盗まないと思う。銭形のとっつぁんだって頷くはずだ。



私は私の貴重な一分を過ごしている。

だって私の一分は他人にあげられない。私だけの大事な時間だ。時間は有限で、命の長さも人それぞれ。つまりどれだけ長く寝ても、どれだけダラダラしても良い。(開き直り!)


チラッと時計を見れば、今も秒針が進んでいる。


命の時間を刻んでいる‥と、思うと、時計も考えものだななんて思うけれど、楽しい時間も、嫌な時間もいつでも平等に同じリズムを刻んでいると思えば、それはそれでありがたい。嫌な時間だけ長い‥なんて考えたら、めちゃくちゃ辛い!



人は時に朝早く起き、時に時計を無視して惰眠を貪り、心ゆくまで飲み、お喋りをし、ゲームをしたり、散歩へ行く。そんな時間を楽しめばいい。好きに生きて良いのだ。



私の時間は私だけのもの。あなたの時間はあなただけのもの。

時間は今日も平等に刻んでいる。そう考えると、時計はやっぱりデジタルよりアナログの方が生きてる感じがする‥。すでに二時間もダラダラとネットを見ながら「今日も生きている」と思い込みつつだけど。





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