表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

92/923

092 黒幕を追え――異世界を繋ぐダンジョンの核心

 フェリシアは急ぎ足でシルヴァーナとロウィンのもとへ向かい、二人をそっと抱きしめた。

 その温もりが手に伝わると、胸に安堵あんどと喜びが満ちていく。


「パパ……ママ……来てくれてありがとう……」


 シルヴァーナは髪を優しくで、柔らかく微笑む。


「強くなったわね」


 ロウィンも肩に手を置き、静かに言った。


「無事で何よりだ」


 そのとき、ミハイルとエリオが近づいてくる。


「あのヴェル=オルディウスを倒すなんて……。これでクリアか?」


「分からない。このダンジョンには違和感がある」


 フェリシアが口を開いた。


「まだ秘密がありそうだ」


 皆の顔に、不安がよぎる。


 シルヴァーナは周囲を警戒して、シャドウクロウ、シルヴィア、セリナに意見を求めた。


 シャドウクロウは短剣をいじりながら言う。


「ドロップアイテムが、一つの世界のものじゃない。どこから流れてきた?」


 シルヴィアは巻物を広げ、答える。


「本当にそうね。モンスターにまとまりがないし、魔法理論も一貫していない。一つの体系では説明できない」


 セリナは五感を研ぎ澄ませる。


「迷宮の精霊が警告している。このモンスターたちは異世界から強制的に召喚された……。背後にいる存在が、このダンジョンを完全に支配してるわ」


 その言葉に、全員の表情が固まった。


「ヴェル=オルディウスは数千年、敗北を知らない存在。いくつものダンジョンを造り、異世界への通路にしてきた。アイテムはその世界を観察するための“えさ”。――次は、ゴブリンの森を経由して私たちの世界を狙うつもりよ」


「ええっ!?」


 シルヴァーナの声が震える。


 フェリシアは目を閉じ、深く息を整える。


「ダンジョンは異世界とつながる戦略拠点……いや、それ以上かもしれない。黒幕を突き止める必要がある」


 ヴェル=オルディウスが落とした「時空力の水晶」を見つめ、フェリシアは前を向く。


「未来がどれほど残酷でも、私は目を背けない」


 水晶を強く握りしめ、仲間たちとともに歩き出した。

 次の扉の向こうに、運命の核心が待っていると信じて――。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ