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091 時空渦動のラストアタック
ヴェル=オルディウスの動きが止まった。
倒したはずの人間たちが、平然と立ち上がる。
全力で放った攻撃の余韻が残る中、驚愕と混乱が胸を満たした。
(我の力が……無効化されている?)
喉が乾き、言葉が出ない。
目の前の光景が、現実とは思えなかった。
敵が再び動き出す。
ヴェル=オルディウスの胸に、不安が広がった。
フェリシアたちは前へ進み続ける。
足取りは確かで、未来そのものを切り開くようだった。
そのとき、シルヴァーナの声が響く。
「――時空の力を、解放しなさい」
フェリシアは静かに頷く。
手にした時空剣は、次元そのものを断ち切る力を宿す。
フェリシアは信じ、一歩前へ踏み出した。
剣が振り抜かれた瞬間、空気が震え、景色がひずむ。
世界の継ぎ目がほどけ、時空の渦が現れた。
ヴェル=オルディウスの身体はその渦に吸い込まれ、跡形もなく消え去る。
――それが、最後の一撃だった。
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