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エリスが起きた頃。アリスは、礼拝堂の前に立っていた。
(毎日クローディア様に会いに来たるけど私、しつこいと思われて嫌われたりしないかな?)
その事を毎日のように思っているのだがアリスは、辞めることはない。
「おはようございます」
まず礼拝堂に入り神像の前まで歩きその前で両膝をつき、目を閉じ祈る。
(おはようございます。セレスティア様。今日も私達の日常を見守って下さりありがとうございます)
祈りも終わり目を開け立ち上がりいつもどうりクローディアのいる執務室へと向かう。
「クローディア様おはようございます!ってあれ?ドアが空いている?いつも閉まってるのに」
いつも開けてもらっているドアが元から空いていることに困惑しながら中に入っていくと目の前の光景にアリスの口は閉じれなかった。
「えっ…あ。クローディア様?どうしたのですか?クローディア様!」
クローディアは、首を紐でつられており、息をしていない。
「い、今治しますから!クローディア様頑張ってください!」
届かないので椅子をだしクローディアの体を頑張って持ち上げ床に寝かせる。魔石を起動させいつも以上に魔力を放出し人を直すイメージをして回復魔術を使う。
「クローディア様起きて!なんで、なんで私に何も言わずにいってしまったのですか!?」
その問の答えは何も答えられずただだアリスの啜り声がただただ響く。
「私じゃクローディア様の事治せないの…?」
自身の弱さに嘆き絶望する。クローディアの悪事を知らないアリスはただ優しい子なのだ。クローディアがそれを知ってでもクローディアに悪事を辞めさせ真っ当に生きることを選ばさせることも出来たかもしれないが過去は変えられない。
「保健室の先生なら治してくれるよね!」
実際アリスは、もう無理なことを知っている。だけど何かをしないと心が壊れてしまうと恐れている。
アリスは、礼拝堂の魔導具から保健の先生に今起きている状況を話た。その間にもアリスは、回復魔術を使い精一杯魔力を振り絞る。数分後 理事長を連れた保健の先生が礼拝堂に到着した。
「これは…」
保健の先生が思わず呟く。
「アリスさん。クローディア卿は、どうしてたのかな?」
「あのッ…クローディア様は…朝私が来た時には、首を吊っていて。頑張って回復魔術を使ったのですが目を覚まさなくて…」
「そうか…そうだな。アリスさん一旦離れてなさい。」
理事長は、この事を知っているため、何と慰めればいいのか分からない。
「あっ…」
「アリスさん!?」
「これは、魔力の使いすぎだな。アルドリッチ先生、彼女を寮の部屋に連れていってください。クローディア卿については、私が責任をとろう。」
そうして意識を失ったアリスを連れてアルドリッチは、アリスが住む寮まで運びに行った。
「申し訳ないなアリスさん。これは、国の為なのだ」
大人として子供にこんなに辛い思いさせるのは、心が痛むが皇帝の叔父として、国のためには、やるしかなかったのだ。何より、エリスという少女に友達の好きな人を殺させるのが許せなかった。
(これ以上、エリスくんには、迷惑をかけたくないがこの学園に危機がのがれていない以上エリスくんには、辛い思いをさせてしまうだろう。最小限に抑えなくてわ)
……
…
―コンコン―
「はーい」
「あ、同じ寮のフローリアさんね。ちょっと開けてもらっていいかしら?」
「あ、はい!」
保健の先生が来たのでエリスは、ドアを開ける。
「どうかしましたか…って!?アリス!」
悲しむことは分かっていたがまさか倒れて運ばれてくる事に気づかなかった。様子を見ると、魔力切れのようだ。
「どうしたんですか?」
「回復魔術の使いすぎて魔力切れよ。大怪我いた人がいて、この子が頑張って治してくれたわ」
(私はこの事知らないから嘘つくのは、当たり前か。とりあえずどうしようか)
「わかりました。魔力切れということは、寝ていれば治りますか?」
「そうね。あと、学生には刺激が強すぎるから、数日休ませて上げて。よろしくね」
そう言い保健の先生は、急いで礼拝堂に戻った。
「アリス…ごめんね」
寝ているアリスにエリスはただ謝る。悪いのは、エリスではないが殺したのは、自分なのだ。相談だって出来かもしれないが世界に影響を与える事を考えたら殺すことしか出来なかった。
「アリス…私を許してくれる?」
「いいの、エリス。あなたのせいではないわ」
「えっ?」
いつの間にか起きていたアリスにエリスは、困惑した。普通、魔力切れは回復に一日はかかるのだ。彼女にも才能があるようだと思った。
「あのね…私、クローディア様がいけない事をしたのは、分かったの」
「どうしてそれを?」
「時間魔術。私の本当の力で過去を見たんだ。ほぼ無意識で発動しちゃったみたいだけど」
(クローディアのことを知りたいからと言う理由で過去に行ったの!?恐るべき愛ね。少し取り乱すかと思ったけど過去を見たことで落ち着いてるようね)
「ねぇ」
「っ!」
アリスの顔をみて普段ビビらないエリスがビビってしまった。いつも天使の顔が鬼のような血相になっていた。
「ご、ごめん。相談に乗らないで」
(そういえば、私が殺したことバレたってことは、他のこともバレたか)
「うんん、いいの。でも、エリスってもしかして、すごい人?」
「へ?」
「だって、クローディア様の事を調べていたって事は、偉い人なのかなと」
(良かった、アリスの脳内がお花畑で…)
「そうよ!でも、本当にいいの?私クローディアを殺したのよ?」
「うん、悪い事してたもんね。まさか、私達のことを利用しようと思ってたなんて…」
アリスは本気でクローディアの事を慕って、恋をしていた。その心を利用するなんて許すまじ。
エリスは、アリスを背中を宥めながら、クローディアの昔話を聞く。だいたい知っている内容だが、エリスは私の正体を知らないのでちゃんと聞く。
「そっかー。確かにクローディアは、見た目だけなら国宝級のイケメンだし、そんなに人に優しくされたら恋はしちゃうよ」
「うん…。私これからどうしよう。今までクローディア様のことだけを考えてスキルや勉強、沢山の事をしたのに裏切られた」
「ならさ、卒業したらさ。クローディアの聖堂を着くのはどうかな?おじさんも喜ぶと思うよ」
「クローディア様の聖堂…。」
「アリスならやれるよ!」
「ありがとう、エリスちゃん!でも、この学校5年間何としても頑張らないとね!」
どうやらアリスは、思いのほか落ち込んで無さそうだ。彼女はまた1段上に登ったようだ。
「ねぇ、アリス」
「?」
「もしかしてだけど、時間魔術って体にも作用してない?」
「どうゆうこと?」
「んーとね。無意識のうちに体に時間魔術をおおってるのよね。私眼がよくねてね、貴方が無意識に体をおおっている魔力が見えるの」
アリスのスキルは時間魔術。不死性を体現していた再生力は時間回帰だ。今までは、アリスの魔力量や魔術に対しての知識が関係もあり、一部の力しか使えていなかった。局所的時間回帰、あるいは時間停止によって不死性を得ていた。
時間操作は莫大な魔力を必要とする。あらゆる変化は勿論、他者の意思すら停止させる能力だ。物質的には勿論、他者の精神にも干渉する程の魔力がなければ時間操作の本来の力は使えない。もしも不充分な魔力で時間操作を十全に使ってしまえば、生命力を魔力に変換しても足りず、そのまま衰弱死していただろう。それを防ぐために、無意識のストッパーをかけていた。しかし、その抑制も必要ない。
クローディアがから貰ったネックレスやピアスが膨大な魔力を奪っていたから。
「私の魔術が時間魔術で私は、不老!?」
「そうだよ…はぁさすがねアリス。このことを知ったら国が動くかもね」
「えぇ国が動くの!?どうしよう!」
アリスは、エリスにすがりつく。とてつもなく慌てている。
「だから私がそうさせないように上に言ってくるから安心してね。私が守ってあげる」
「エリスちゃん!」
ガバッとエリスに抱きつくアリス。やはり天使のように可愛い。
「そろそろ時間だね。準備しなきゃ」
「あ、そうだね」
今日は、普通に授業があったのを忘れていた。朝からドタバタしすぎた。




