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テレビを見る方法

作者: 小沢琉祢

「今日ね、私の好きな監督の新しいアニメ始まるんだー」

「ふーん」

洗濯物をたたみながら娘の話に相槌を打つ。

「でね、予約したけどちゃんと録画できるか心配だからリアルタイムで見ようと思うの!」

「え?そのアニメ何時からやるの?」

「はあ?アニメって言ったら深夜じゃないの?」

「ええー夜更かしするの?」

「いいじゃん、どうせ寝れないんだから」

「リビングで見ないでね。お父さん寝るから」

「あいつほんと邪魔しかしないなー」

「そんなこと言わないの!」

「はいはい。いいもんねー最近はテレビなくても見る方法あるもんねー」

そう言って娘は自室に引っ込んでいってしまった。

テレビなしで見れるわけないだろう。

そう思って洗濯物をたたみ終えた私は楽観的だったのかもしれない。



次の日。

明らかに眠そうな娘を見て私は言った。

「昨日本当に夜更かししたの?馬鹿だねえ」

「えへへー面白かったからいいもんねーだ!ちゃんと録画できてた?」

「できてたよ。そんな無理してでも見たいもんかねえ」

「お母さんは本当に好きなことがないからそんなこと言えるんだよ。いっつも好み聞いてもあいまいだしさー少しは好きなこと作った方がいいよ?」

「そんな必死になることなんて私には必要ありませんー娘を育てることに必死だからね」

「あーはいはい。いつもお世話になっておりますー」

そういえば、テレビなしでどうやって見たのだろう?

そう思って聞くと文明に置いていかれた人をさげすむような眼で見られた。

「最近はスマホでテレビ見れるんだよ?なんだったらガラケーでも見れたかも……そんなことも知らないの?」

すっごく馬鹿にされた。


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