偽者
二ヶ月も更新止めてて、ゴメンナサイm(__)m
水泳の授業が終わり、次の授業が始まった。
…がアイツの姿がない。
何故だ?
授業をサボるような奴ではなかった筈だ。
一体、何処に行ったんだ?
気付けば、アイツの事ばかり考えてる自分が居る。
何で、こんなに気になるんだよ。
視界に居ないと心配でたまらない。
授業が終わり、先生に聞こうと席を立った時だった。
教室の入り口から顔をキョロキョロさせてる、アイツの幼馴染みが居た。
俺は、そいつに近付き。
「幸矢なら居ませんよ」
そう声を掛けた。
そいつは、俺の方に向き直り驚いた顔をして。
「君は、幸矢と仲の良い…」
そういえば、自己紹介してなかったっけ。
「成瀬祥です」
「そっか…。俺は…」
「高津冬哉さんでしょ。アイツから聞いてます」
俺がそう言うと。
「幸矢が、言ったんだ…」
肩を落として言う。
「アイツに何か用事でも?伝言なら俺が伝えておきますよ」
俺は、口角を上げてそう告げた。
「イヤ、大した事じゃないから、直接会って話すから…。じゃあ」
その人は、それだけ言って去って行った。
何のようだったんだ?
その人の背中を見ながら、不思議に思った。
その日の授業が終わり、寮に帰ってきた。
「成瀬君って、君だよね?」
そう声を掛けられて、振り向けば寮の管理人さんが居た。
「はい、そうですが…」
声を掛けられたことに不思議に思ってたら。
「綾小路君から伝言を頼まれててね。"急に家に帰る事になったから、部屋に来ても居ないから"そう伝えて欲しいって言われたんだ。確かに伝えたからな」
管理人さんは、それだけ言うと去って行った。
心配だったから、部屋に寄ろうとしてたんだが…。
無駄足にならなくてすんだ。
だが、何故家に戻る事になったんだ?
何か、問題でも起こったのか?
俺は、自分の割り当てられている部屋に戻った。
部屋は、相部屋でもちろん相手も居る。
「祥、どうした?やけに暗い顔してるけど、何かあった?」
相部屋の水原が聞いてきた。
「別に何も無い」
俺は、そう言ってベッドに突っ伏した。
「そうか。ならいいが…。何かあったら言えよ。相談になら乗ってやる」
そう言って、俺から離れていった。
相談できるもんなら、とっくにしてる。
たった半日、アイツが居なかっただけでどうにかなっちまう俺って、重症かも。
あーあ、早くアイツの顔が見たい。
その二日後の事。
アイツが登校してきたが、違和感を感じた。
何かが違う。
アイツは、やけにクラスの奴と戯れていやがる。
あの人もクラスに顔を出したが、声を掛ける事無く去って行く。
あの人も気付いたんだ。
ここに居るのは、本当の幸矢じゃないって。
俺は、この日からアイツに関わる事をやめた。




