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クラスメートと幼馴染み兄さん




寮生活を始めて一ヶ月。

学校生活にもなれてきた。



「おっ、綾小路発見!」

廊下を走って、私のところに来るクラスメート。

「お前、何処に行くんだよ」

そいつは、私の肩を掴んできた。

今は、放課後だ。

何処に行こうが、勝手だと思うが……。

「何処って、図書室だが…」

「図書室?何しに?」

怪訝そうな顔をする。

私が、図書室に行くのがそんなに可笑しいのか?

「調べものをしに…な」

低い声を出すのも大変なんだが……。

普段から気を付けてることだが、男としての低めの声を出すのって意外と難しくて、意識してないと普段の声が出てしまう(決して、高いわけでもないんだが…)

「俺も付いて行くぞ」

満面な笑みを浮かべて言う。

エッエーーーー!来なくてもいい!!

私の心の内の叫び。

「別に来なくてもいいよ。調べもの結構あるし、時間も遅くなると思うし…」

やんわりと断る。

「そんなの構わないぜ」

ニコニコと食い下がってくる。

イヤ……こっちが困るんだが……。

ハァー。

奴に気付かれないように溜め息を浸いた。

「あれ、幸矢」

声がした方を向く。

そこには、冬哉兄さんが驚きながら私を見てる。

「兄さん。久し振りです」

そんな兄さんに笑顔で挨拶する。

「何、その声」

慌てふためいてる私の姿に苦笑する。

普段の声を知ってる兄さんからすれば、不可思議なことだっただろう。

私からしたら、横に居るヤツに聞かれたくなかったからなんだが……。

私が、困った顔をしてたのであろう。

「わかったよ。後で、俺の部屋に来いよ」

って、部屋番号を書いて手渡してきた。

「じゃあな」

それだけ告げて、冬哉兄さんは行ってしまった。



「なあ、アイツ誰?」

成瀬が私の脇を小突いてきた。

「エ…っと、高津冬哉さんって言って、オレの幼馴染み」

私は、素直に答えてた。

「ふーん。仲が良いんだな」

って…。


あれ?

なんか、変な雰囲気が出てるけど…。

私の気のせいかな?


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