蒼き毒、熱き舌。
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『蒼き毒、熱き舌』
夏の陽が、まるで世界の全てを焼き尽くそうとでもするかのように降り注ぐ。
ここは日本、某県のとある静かな海水浴場。
観光客もまばらな平日の昼下がり、一人の男が海辺で何かを凝視していた。
――岸田文雄、元内閣総理大臣。
スーツは脱ぎ捨て、Yシャツの袖を巻き、裸足で波打ち際に佇む彼の目には、確かな決意が宿っていた。
その視線の先には、薄青く透明なクラゲ――そう、カツオノエボシが波間に浮いていた。
「……美しいな」
誰に言うでもなく呟いたその声には、かつて政治の荒波を泳いできた男の深みと、今まさに口に運ばんとする覚悟が滲んでいた。
彼はしゃがみ込み、丁寧にそれを掬い上げた。触れた瞬間、右手がビクンと跳ねたが――それすらも快感の一部のように微笑を浮かべた。
「いただきます」
そして……彼はそれを――口に、含んだ。
「ぐぉおおおおおッッ!!!」
目を剥き、全身を硬直させ、胃から逆流するような激痛に震える。
舌が痺れ、喉が焼け、顔面の神経がバグを起こす。
それでも彼は言った。
「……美味い……ッ!!」
「ウマいウマいウマいウマい……!!」
涙と鼻水を垂らしながら、身体をくの字に曲げ、膝から崩れ落ちるその姿は、誰が見ても毒クラゲにやられた男そのものであった。
しかし、それを飲み込んだのだ。
その瞬間、天が裂けた。
「OH MY GOD!! WHAT THE HELL IS THAT JAPANESE MAN DOING!!?」
浜辺の背後、白いゴルフウェアに身を包んだ巨漢の男が叫んだ。
そう――ドナルド・ジョン・トランプである。
偶然、日米親善ゴルフの下見に訪れていたトランプは、双眼鏡で浜辺を見た瞬間、
「スシか?なんか食ってるな?」
と興味本位で注目していたのだが、想像の千光年先をいくクラゲ・オン・ザ・タンという拷問映像を目撃してしまったのだ。
「NO NO NO NO NO NOOOOOO!!! THAT’S NOT FOOD!! THAT’S A WAR CRIME, DAMMIT!!!」
砂浜に膝をつき、両手で顔を覆いながら叫ぶ元大統領。
彼のSPはすでにサングラスを外し、「なんか見ちゃいけないもんを見た顔」になっていた。
岸田は、のたうち回りながらもこちらを見上げ、笑顔で親指を立てた。
「トランプさん……イケますよ……これ……!」
「地獄の味です……が、国民には見せられない味です……!」
トランプは後ずさりしながら、腰を抜かして叫んだ。
「SOMEONE CALL THE MARINES!! HE’S POSSESSED BY SOME KIND OF SAMURAI GHOST!」
その後、岸田元総理は救急搬送され、報道陣には「試食」とだけ答え、入院中も「今度はエチゼンクラゲでいきたい」と呟いたという。
一方のトランプは帰国後、「日本の食文化にはリスペクトを」と声明を出しながらも、クラゲを見るたびに過呼吸を起こすようになったという――。
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