91 自分の事は自分でする
こんにちは。
職場の、クレームを頻繁に受けてしまう困った君を見ていて、自分の今の出来る事や、正しい能力と向き合わないと、生きるのが難しくなるんだなぁと感じる。問題はそれだけでは無いのだけれど、これも一つの要因である事は確かだと思う。
自分の能力を超える事が出来ると思ってしまっているから、理想通りに行かなくて、落ち込んだり自信を無くしたり、傷つけられた気になってしまう。
本当は、小さな満足や達成感の積み重ねが、自分を育てる事や自分を好きになる事、自分を認める事になるのだけれど、自分の能力を超えた成功を一気に収穫できると思って動くので、理想と現実に乖離が生まれて、生きにくさを感じているんだろう。
いや、生きにくさを本人が感じているかどうかは、勝手に他人が判断するのは失礼だと思うのだけれど、はたから見ていて、痛々しいほど感じてしまうのだから、許してほしい。
馬鹿にしているんじゃなくて、もっと毎日が楽しいなぁ~って思って欲しいのだ。
今日はかなり久しぶりに彼と会ったのだけれど、私の顔を見た瞬間、警戒して体を強張られたのがよくわかった。
会わない間に、私は彼が独りよがりな正義理論で書いた「みんなにやって欲しいルールのメモ」に、それは意味がない上に間違っていると書いていたので、敵認定されたのだろう。誰も邪魔くさがって否定しないだけだから、そんな事を言われるのははじめなんだろう。まぁ、こういう事を一つ一つ言うのは、実際に邪魔くさい。関わらないでも、その人だけを腫れ物扱いして、心理的に蚊帳の外にしてもやり過ごせるので、わざわざ首を突っ込まなくて問題はないのだ。
とどのつまり、彼のメモを無かった事にしたらいいだけ。
今までも、そうされてきたんだろう。
でも私は彼に伝えたいことがあった。全く別の話題。
バレンタインデーに従業員の女性たちで、チョコを用意したというので、私はいつもバックヤードにお菓子を買って置いていて、その日もバレンタインデーだし、チョコでも買っておいとくかと、その日もお徳用チョコを持っていたので、別にバレンタインデーはしないつもりだったのだけれど、彼女たちはすでに用意したらしいので、協力をする事にした。発案当初から、私の事も数に入れていただろうし。
そのお返しに、男性たちがホワイトデーのお返しをくれたのだけれど、そのお菓子のチョイスをしたのが困った君だったらしい。
それが、若い子にしてはすごくセンスが良くて感動したのだ。もともとは人に何かをやって上げたい欲が強いいい子なので、色々考えたのだろう。
チャラチャラしたオシャレ菓子ではなくて、老舗のお菓子屋さんの和風焼き菓子と最中などの詰め合わせなんだけれど、よくここに行きついたなぁ!と思って。
それをどうしても言って、お礼を伝えたかった。
なので、顔を見合わせて、顔もオーラも強張った事は分かっていたけれど、そんな事は無視して、開口一番その話をした。
攻撃をした人は彼の中では絶対的に敵なんだうろ。今までの人生で敵か味方かしかいなかったんだろう。でも敵認定した私から、めちゃくちゃ褒められて混乱しているようだった。
そもそも私は敵じゃない。人との付き合いは、敵味方だけのシンプルな分け方は出来ないもんだ。でも、私は誰に対しても味方でいようとは思っているけれど、その思いが行動として現れる時、見え方が攻撃に見える事も在るかもしれない。
起こった事だけで判断してもらえたら、実際は、私は敵でも味方でも無く「やんわり無視」をしなかった人なんだけれど、彼には伝わっていないだろう。
徐々に頭の整理が出来たのか、我に返ったのか、思考が追いついて、どこで買ったのかという話をしてくれた。
近所の老舗のお菓子屋さんらしい。なるほど。センスがいいはずだわ~と。派手じゃなく品格があるお返しって、なかなか難しいけれど老舗なら納得。
「すごい、センスがいいって思ったよ~。ありがとう」と伝えた。
こういう事が、本当の認められる事の積み重ねで、成功体験なのだ。
大きな事をしなくても良い。お手伝いの押し売り、感謝の強奪はしなくてもいいのだ。それを肌で知って行ってくれたらいいのになぁと願う。
まずは、自分の事をする。誰だってこれが基本。大体の人はこれを、無意識に理解して出来ている。だって言われるまでも無い、当たり前のことだから。
自分の面倒は自分でする。自分のことが出来ていないのに、人を助ける事なんて出来ない。自分の能力に期待をする事はいいけれど、過信はしてはいけないのだ。
自分のことが出来ていなくて、いつも溺れているような状態なのに、わざわざ別の従業員の所へ行って助け舟を出そうとするので、二人とも溺れてしまって、お客さんまでずぶ濡れになる……みたいなことが頻繁に起こるのだ。今日も起こっていた。
自分の事は自分で出来るようになる。その過程で生じる自分の感情の起伏、自分の機嫌は自分で取る。これが大人になる一歩なのだろう。
店長もよく彼にイライラを隠しながら、付き合っている。一つの事をするのに、持論の理屈を捏ねながらするので、人の15倍は時間がかかるのだ。で、結局出来ないか、やり直しの事が多々ある。……それを根気よく、尻拭いをしながら付き合っている姿を見ると、私がある程度、鞭になってしまっている分、飴になってくれているんだなぁと思う。まぁ、飴にならざる得ない、昨今の会社のコンプライアンス事情もあるんだろうけれど。
次あった時も私は敵認定されたままなんだろうか。仕方ないけれど、それは辛いなぁ。
みんな仲良く、みんな幸せが良いのになぁ。




