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68 鎧と空き地

 こんにちは。


 

 接客をやっていて、楽しい事はお客さんが笑顔で帰ってくれる事。一人残らず、ニッコニコで帰って欲しいなぁと思っています。

 もともと心が穏やかな人が来た時は、当たり前に嬉しいのだけれど、近づくだけで痛い様なトゲトゲしている人を接客して、徐々にニコニコしてくる変化がまた嬉しい。


 素直な人は、そのままストレートに態度が柔らかくなってくるし、照れ屋だったり、ちょっとひねくれている人なんだろうと感じる人は、心が解けて来るのを隠そうとしているのが分かる。敵だと思っていたから、臨戦態勢だったのが、拍子抜けして恥ずかしくなっている感じ。


 そういう時は、分かってもらえてよかったなぁ、ちゃんと味方だって通じだなぁ~と心から嬉しくなる。


 今日もちょっと煙たがられているお爺ちゃんが来店。感謝も現さず、終始ぶっきら棒なのだ。

「いつもやっている事をやってくれ」という体で、サービスを求めて来るので、この店の古株にしか分からない「いつものアレ」があるのかな?一から説明させる方がストレスになるのかもしれないかな?と、今まで一歩引いていたのだけれど、今日私が接客して思ったりは、確かにいつ怒り出すか分からない様な不満感や横柄感のある人なのは確かにそう。でも、それは不器用なだけの人なんだなぁと思ったのだ。多分、その態度ですごく損をしている。介護サービスの人の中でも、その方を敬遠している介護士さんはたくさんいそうで、その中でその態度を受け入れて接してくれるてい介護士さんが一人いるようだ。受け入れてくれる人はとても贔屓にしている様子だけれど、横柄な態度を取らなければ、みんなが寄って来るのになぁ……


 私にも最終的には和やかに笑ってくれていたので、傷つけない人だという事は伝わったようだ。

 横柄な態度は、お爺ちゃんなりの鎧なんでしょうね。

 鎧を脱いだ方が、取り巻く世界は平和なのだけれど。長年それで生きて来ただろうし、今さら生き方を変えるのは難しい……でしょうが、端々で人に頼る事が多い年齢になったという事は、変え時なんですけどね。


 

 あと、今日不思議だなぁと思ったのが、ショッピングセンター内を足漕ぎのオモチャに乗って爆走する姉妹が居まして。

 それはそれは、ピュンピュンと爆走するんですよ。年配の方が多い店内。前に腰が悪いと言って倒れて自分で起き上がれないお客さんもいたように、そういう人が歩いていない保証はない。

 あの姉妹より小さい子供、妊婦さん、けが人、病人、お年寄り。健常な人に当たっても危ないし、一体親はどこで何をしているんだ?と思って、しばし見ていたのだけれど、そろそろ注意しないといけないなぁと思いだして、どういう風に伝えたら分かってもらえるかなぁ?と考えた頃合いで、その子達は爆走を止め、私の目から届かないところに移動した。

 それ以降は私の視界に入る事はあっても、爆走しなかった。というか、明らかに私の目を気にしているようだったのだけど……そんなに私は、怖い顔をしていただろうか?(笑)

 そんなつもりは無いのだけど、何かを察知したんでしょうね。そして、してはいけない事をしているという認識はもっていたから、続ける事が出来なかったのでしょう。

 悪い事をしているかもしれないと心のどこで思っている時は、人の目や感情に対して、すごく敏感になるものです。今回は、それだったのかもしれません。


 確かに、道路では爆走出来ないでしょう。危ないですしね。だから、車が走っていない店内で、しかもデコボコの無い床は、とても魅力的だったのでしょう。

 子供がそういうオモチャで遊びまわれるような場所が無い事も確かで。

 最近は、手持ち花火や凧揚げが出来る場所もなかなかないしなぁ。

 そういうぽっかりと空いた、受け止めてくれる実際の場所も、人との関わりと同様に必要な感じる時代なんですねぇ。





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