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62 晴れた日の雪と古事記

 こんにちは。


 昨晩のこと。どうしても、山奥にあるとある神社へ行かないといけない気がして、重い腰を上げて行ってきました。

 ワンピースとポーチ作りはある程度メドがついて来たし、私が死に物狂いで頑張ればいい話なので……


 そこへ行くのは去年の夏ぶり。

 あの時は暑くて、まぁそれでも山の中なので街よりは涼しいのですが、ずっと上り坂なので汗をどっぷりとかいた参拝でした。

 しかし、今日は家の外に出た瞬間に晴れているのにチラチラと細かい雪が風で飛ばされて来た。


 まじか……と思いながらも、行くと決めているので向かったのですが、電車とバスを乗り継いでついてみると、晴れ晴れ。

 その神社は三社に分かれていて、一社目が本宮。まずはそこでお参り。夏はすごい数の観光客で行列が出来ているのに、冬なので、それなりに人はいるもののお守りを物色している人が大半。

 私は真っ先に拝殿へと向かってお参りをしました。人がいなかったからゆっくり、呼んでもらったお礼と、また来ることが出来てうれしい事、いつものお礼、みんなが幸せでいるようにと、心の中で神さまにお話をし終えて振り返ると、行列……。え?さっきまで誰も参拝していなかったのに?慌てて、場所を譲りました。

 というか、私はお賽銭箱の中央よりも左側によって参拝していたから、横で参拝してくれても大丈夫だったのですが……

 外国人さんだと、日本人のルールは順番を待つに違いない、みたいな感じで待ってくれていたのかもしれないですね。


 他の摂社も一応回ってから奥宮へ。本殿と奥宮のご祭神は同じ神さまなのですが、私にとっては奥宮がお目当ての場所です。

 大木の並木が参道になっていて、静謐な空気が漂う奥宮が大好きなのです。

 こちらでもお礼を言って、夏の時と同様にお茶屋さんが出ていたので、おうすとお茶菓子を頂きました。

 こういう場所へ行くと、一応は周辺でお金を落として帰ろうと思っているので。


 お茶屋さんのご主人にどこからですか?と聞かれ、夏にも聞かれたなぁと思いながら「○○です」と同県の市内の名前を言いました。

 あまりに近過ぎて驚かれたようで。どうしてまた参拝に?と聞かれたから、正直に言うしかないので「どうしても今日、来ないといけない気がして……」と。怖いですよねぇ……分かりますよ。気のせいな事も分かっているのですが、そう思ってしまったから仕方がない。


 お茶も飲んだところで、夏に来たとき同様に川にも寄りました。川というか沢ですね。そこで、とりあえず歌っていたら、晴れているのに雪が降って来て、とってもきれいで見惚れてしまいました。晴れて大木の間から太陽の光が差しているのに、チラチラと大小のフワフワの、体についてもぜんぜん濡れない様なフッワフワの雪が降るんです。

 神さまが見せてくださっているんだなぁ~、有り難いなぁ~なんて思いながら三曲ほど歌い切った頃に雪は止みました。

 これも悪いものを洗い流してくださったのでしょう。浄化が得意な神さまなので。


 さいごに残りの一社にお参りをしたのですが、そこの入り口で新一年生くらいの男の子にお母さんらしき女性が古事記の話をされていたのです。

 その神社のご祭神は磐長姫さま。イワナガ姫とコノハナサクヤ姫とニニギノミコトのお話です。

「ニニギノミコトに、お嫁さんとしてイワナガ姫も……」と手振りを加えて話しているようでしたが……この話、子供に話すのって難しいですよねぇ。ストーリーだけを話すと、ただのルッキズムの話です。


 ニニギさまが日本を回っている時に、コノハナサクヤ姫に一目ぼれをして結婚したいと姫のお父さんに挨拶をすると、尊い方に嫁げるなんてめでたい!だから姉のイワナガ姫も一緒に姉妹で嫁がせたいと申し出があったのに、ニニギさまが、イワナガ姫さまの容姿が好みじゃなかったから断り、妹のコノハナサクヤ姫だけと結婚したと言う話。


 でもこれって、文明・文化・国の違いの話なんですよね。日本という国を建国するにあたって、どういう価値観を主体にして国を大きくしていくかという選択で、縄文文化の化身であるイワナガ姫を切り捨てて、弥生文化の化身であるコノハナサクヤ姫を選んだという話。

 銅を使う文化より、鉄を作る文化の方が便利だよね、とか、森を切り開いて稲作をした方が効率良いよね、とか。

 縄文は鉄を作ると森が無くなる事を知っていたし、空気が汚れることも知っていた。森を失くして稲作をやり過ぎると生態系のバランスが悪くなることも、人口が増えすぎる事も知っていた。でも、最先端の便利でスタイリッシュな生活の方が良かったのでしょう。

 今で言えば、火をおこして、かまどででご飯を炊くよりも、原発で作った電気を使いIHコンロで煮炊きした方がいいよね、みたいな感じでしょうか。


 ニニギさまの選択の結果、私たちは岩のような長い寿命を失くしてしまったのです。その代わり、コノハナサクヤ姫を選んだので、花が咲くような繁栄だけが残ったのです。もしここで二つの文化を癒合して、森も壊し過ぎないし、使った分は植林をする。必要な少しの鉄は作るけれど、人を傷つける事に使わない。などのイイとこどりをしてくれていたら、私たちは今頃は千年とか生きていたかもしれないですね。

 サハラ砂漠も生まれず、エジプトも緑豊かな場所だったのかも。なんだったら、どこの土地も良い土地なのでカナンの土地問題も生まれなかったし、物質主義に偏らず戦争起こらなかったかもしれない。


 まぁこれは、ファンタジー脳ですが。


 そういう話をまるっと子供に分かってもらうのは難しい。しかも、教室とかじゃなくて、神社の入り口の立ち話だし。

 でもそういう話が出来る親子っていいなぁ~と思いながら、参拝をして街まで降りてきました。


 街に降りてもこちら側の神社に、せっかく来たんだからおいで、と言われている気がして、そこも参拝をして。

 今日は良く歩いた。

 ヘトヘトで帰って来たのに、氣がチャージされているのか心が元気。だからおいでって言われていたんでしょうね。一段と冷える場所にある神社ですが、そういう日の参拝も良いものです。


 

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