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〈お漏ら死んだ〉オッサンと神様達



真っ暗な空間に包まれた次の瞬間、


真っ白い平原にウチ地元の神社があり、その前に立って居るのだか…


社の中にいる四名の年齢も人種もバラバラな男性に爆笑されている。


…もう、数分笑われ続けているのだが…



「イヒヒヒヒッ、腹痛い腹痛い!」


と、腹を抱えている日に焼けた肌にアラジンみたいな服装の中東の方?に


「クフフフフッ、中々見応えがあるコントでしたよ」


と、口元を押さえるローブを着ている長身で金髪のヨーロッパ的なオッサン、


「ガッハッハッハ、お前さんが〈神様、神様〉っていう度にソコのモニターに姿が映るんだけどよ、


もう、階段を登る途中からは俺ら全員酒盛りも止めてモニターのチャンネルを君に合わせて観させてもらったぜ。」


髭面のガタイの良い農家風の外人さんがニカッっと笑って親指を立てている。


〈皆さん日本語ウマイなぁ~〉


と呆けていると、


神主さんみたいな服装の若者が


涙を浮かべながら、


「いゃぁー、笑った、笑った。


今年は留守番で、最近の祭りは活気がないからつまらないので、友達呼んで、酒盛りしてたけど、


〈氏子からのお願いコール〉が入るから観てみたら、プフっ!


アレだったから…


でも、ゴメンね、あれほど〈神様、神様〉とお願いされても、便意を止める神力を持った神は、出雲なんだよ。


遊びに来てくれた三人も〈治癒〉系の神力がないし、


とりあえず、どうなるか観よう!


と成ったんだけど…


誰からともなく、


〈どこで、便意に負けるか賭けよう!〉


と言い出して、


賭けは、〈下り階段でアウト〉・〈トイレ入り口前でアウト〉・〈便座前でアウト〉・〈セーフ〉の四パターンで争っていたけれど、


まさかの、下り階段で我慢し過ぎて気を失い、頭から転落して、便も、魂も体外に放出するとは…


賭けはある意味君の1人勝ちだよ。


プフフッ…」


と笑っている、


〈神力?…神?…〉



ー えっ?!神様?…俺…死んだ?! ー


と、驚いていると、


神主さん風の若者が、


「そうだよ、君はさっき死んだよ。」


と教えてくれた。


俺が恐る恐る、


「では、皆様は…神…様…?」


と聞くと、


神主さん風の若者が、


「そうだよ、


君の村の神社の神様の1人、時間担当の〈年神〉だよ。


豊作とかも担当してるから、祭りの居残り当番も多くって…


此方のお三方は〈異世界の神々〉ね、


船乗りと船旅の神様に、


農業や開拓の神様と、


魔法の神様だよ。」


と紹介して貰う、


俺が頭を下げ、


「御手洗 次郎と申します。」


と名前を告げると、三人の神様は、


まだ、クスクス笑いながら挨拶を返してくれた。


神主風の神様は、


「御手洗家の子か!村で一軒の珍名だから知ってるよ…しかし、御手洗(みたらい)君が御手洗(おてあら)いで…ねぇ…。」


と、しみじみ考えている神主風の地元の神様に、


「では、俺は〈転落死〉してしまったのですか?」


と伺うと、


地元の神様は、腕を組み、


「うーん?


転落死というよりは、〈お漏ら死〉って感じだよ…


観てみ。」


と、モニターを俺の方に向けると、


駅の階段の下で


〈マケボノ〉スタイルでうつ伏せになり、頭から大量の血を流しているが、


それ以上に、明日の神輿を担ぐ為にと購入した〈白いスラックス〉がしっかりと別の色に染まっている姿だった。



俺は膝から崩れて…泣いた…



地元の神様は、少し慌てて、


「まぁ、まぁ、そう悲観しなくても…


!そうだ、賭けに勝ったご褒美という事で、生き返らせてあげようか?」


と聞いてくる、


俺は、


「本当に!?」


と食い付くが、


神様が、


「私は時間の神様だから、ほんの数秒なら時間を戻せるんだ…


でも、転落は決定してしまったから、私が時間を戻して、魔法の神様の力を借りて頭を〈保護〉する程度だから、


〈漏らした上で怪我をして救急車〉かな…?


まぁ、死ぬのは回避できるよ。」


というが、


〈それでは、社会的に死ぬ事になる!!〉


小さな田舎は、救急車が来ただけでも話題になる…


悪い事に、明日は村祭りだ。


あっという間に村人全員に知れ渡る…


四十過ぎたオッサンが漏らしながら病院送りでは、余生を静かに過ごす筈の両親が村に住んで居られなくなる!


俺は泣きながら、


「神様、俺は生き返らなくていいです。


ただ、死んだ俺を丸ごと消してくれませんか?


死ぬのは嫌ですが…両親が恥を忍んでこの田舎で老後を過ごすのは、心苦しいです…


失踪でも何でも構いません…何卒…!」


と土下座をする俺に、


地元の神様が、


「まぁ、まぁ、御手洗君頭をあげなよ。」


と言った後、他の神様と会議を始めた。



ー 待つこと数分 ー


地元の神様が、


「では、会議の結果を発表します。


御手洗君には違う世界の子に成って貰います。


魂の管轄が異世界に移った時点で、御手洗君はこの世界から綺麗サッパリ消えてしまいます。


ので、〈お漏ら死んだ〉ことは勿論、産まれた事すら無かった事になります。


だから、ご両親が悲しむ事も無いんだけど…


どう?」


と聞いてくるが、


何が〈どう?〉か解らない。


地元の神様が、


「御手洗君の事を三人の神様共に気に入ったから、3つのうち好きな世界に行けるよ。


人間の多くが船の上で一生を過ごす海洋冒険ファンタジーな毎日が送れる異世界に、


魔法飛び交うファンタジーの異世界…まぁちょっと、戦争ばっかりなのがアレだけど、


最後は、魔物に剣と魔法の世界だけど、ほとんどの人間は開拓をして新しい居住地を模索する発展中の世界、かなり不便だけど自由度は高いのかな?


以上、3つの異世界から好きなところに転生できるよ、


しかも、笑わせてくれたお礼に皆からスキルやステータス補正をプレゼントします。」


と説明してくれた



〈えーっ、どうしようかなぁ?〉



読んで頂き有り難うございます。


「ちょっと応援してやるか!」と思って頂けた方、


ブックマークを宜しくお願い致します。


この下の辺りにある星印でポイントを入れて頂けたり、

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合わせて、感想や誤字報告もお待ちしております。


皆様の応援で〈頑張るぞ〉となれますので宜しくお願いします。

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