神様の怒り
神様は怒った。
好き勝手に生きる人間に怒った。
未来の事を考えて行動できるのに、ぜんぜんそうしてないから怒った。
後先考えずに我儘をやるから、怒った。
たくさん物を作って、買って、飽きたら捨てて。
自然にかえらない素材を作って、売って、そのまま捨てて。
たくさんのエネルギーを使って、消費して、補充しないままにしてるから。
神様は怒った。
弱い種族が絶滅するのは、自然な事だけど。
未来の事を考えられるのに、無視してる人間に怒った。
他の動物にはない社会と文明を築いて、たくさんの余裕を持っているのに、未来の破滅を何も考えられない人間に怒った。
だから、神様は怒って、怒って、雷をたくさん落とす事にした。
その年の天気は、雷雨が多かった。
一部の人々は異常気象だと結論付けて、一部の人は無関心で、一部の人は神様の怒りだと考えた。
でも、それだけだった。
数百年後に、地球上から人間と言う種族は消え去っていた。