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アウトドア系男子が、自宅警備員になる方法  作者: たいちょー
ep.6 その豚に真珠は与えるべきか否か
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これぞまさに…

 その後――その場は一度、山の中を歩き慣れている猟師の山のおじいちゃんに任せて、俺と本城さんは家へと戻った。家の中に置いたままだった、昨日貰った養豚場の彼の名刺を頼りに電話を掛けては、遺体を回収してもらうかたちで、彼らには対応してもらった。

 逃げ出してしまった他の豚も、あの子以外は全員無事、保護することができたようだ。これにて一旦、事は幕を閉じることとなった。


 だが一人だけ……全てにおいて救われない人物が出てしまったこともまた、事実である。






「ところで源二さん。どうして俺達が山の中に入ったって分かったの?」


 おやつの時間も過ぎた、夕暮れ前。揃って家の縁側に座って休んでいた、山のおじいちゃんに問うた。


「あぁ。ばあちゃんが作業してる二人のことを呼んでこぉって言うから、呼びに行ってみたんだけどよ。二人ともそこにいねぇからさ。どこ行っちまったんだっぺと思って周りを歩いてみたら、山のほうへ入ってく二人を見かけたからよ。


 こりゃいけねぇと思って、急いで銃持って追っ掛けたんだわ。あの山ん中は、猪とか野犬が出っからあぶねぇって有名でよ、まさかとは思ったんだ」


「そっか……そうだったんだ」


 あの時、彼が銃の引き金を引いて大きな音を出してくれなかったら、きっと今頃俺は、あの犬に噛まれていたことだろう。

 縁起でも無い話だが、もしかするとそのまま死んでしまっていたかもしれないと思うと、ある意味山のおじいちゃんは俺達の命の恩人である。


「……あの子達も、捨てられて育ったんだよね」


「捨てられてはねぇよ。捨てられた犬達が生んだ犬だ。だからあいつらは、人間っていう生き物も敵にしか見えねぇから厄介なんだ。ホント、困ったもんだよなぁ」


「だね。……どうにかして、助けてあげられればいいんだけど」


「ちげぇよ。一度捨てられた犬ならまだしも、一度も人のそばで育ってない犬にとっちゃ、そっちのほうが迷惑だっぺ。あの子達を助ける方法はもう、そっとしておくぐらいしかねぇんだよ。


 一度そういうサイクルが生まれちまったら、放っておくか殺すしかねぇんだ。もう、どうしようもねぇ」


「……もどかしいね」


「それが自然ってもんさ。人間なんて、自分達のためなら平気でそれを壊したがる。人間が生きてる以上、どう頑張っても防ぎようがねぇんだよ。どうせいくら規制しようが、やるバカはやる」


「……そう、だね」


 きっと、こういうことは猟師をやっている、彼だからこそ言えるんだと思う。

 彼だって言ってしまえば、自分達のために動物の命を狩るハンターだ。もちろん種族が絶滅しないよう、限度は決めているのだろうが、それでも命の尊さを誰よりもよく知っているのは、彼自身だと思う。だからこそ慎重に、丁寧に、命と向き合っていられるのだ。


 二人揃って、青々とした空を見上げる。この空の上から自分達を見つめている神は、この世界に対して一体今何を思っているのだろうか。






「……ところで、綾乃ちゃんは大丈夫か?」


「あーそれが……まだ、部屋で落ち込んでるみたいで」


 彼女は家に戻ってきてから、「しばらく一人にしてください」と言って、一人俺達が寝泊まりした部屋に閉じこもってしまった。あんなことがあったのだ。無理もないだろう。


「はぁ。……しゃあねぇよなぁ。さっきまで生きてて、助けようと思ってた命が、目の前で殺されちまったんだもんな。普段から優しくて、増してや女の子の綾乃ちゃんにとっては、かなりキツい話だろうね」


 山のおじいちゃんが、寂しそうに目を細めながら告げた。


「まぁ、そうだね……」


「……実君てよ。綾乃ちゃんよりも年上か?」


「え」


 ふと、唐突にそんなことを彼が問うてきた。


「まぁ、うん……」


「そうけ。いやぁな? さっき助けに行った時に、綾乃ちゃんが『先輩』って言ってたからよ。そうなのかと思って」


「あー……そっか。まぁ、色々あってね。詳しくは、おばちゃんから聞いてほしいんだけど」


 彼女に話したことを、もう一度彼に話すのもなんだか面倒だ。ここは、彼女から聞いてもらったほうが話が早いだろう。


「おう? じゃあ、あとで聞いてみっぺか。……ま、なら尚更綾乃ちゃんのことを、よろしくしてやってくれ。あの子はあの子で、強がってるけど寂しがり屋なんだ。きっと実君だからこそ、あの子も認めてくれてるんだと思うよ」


「あ……うん。分かった」


 この様子じゃ、彼は俺のことを本当に本城さんのボーイフレンドだと思い込んでいるらしい。ここで真実を打ち明けるのもなんだか申し訳ないし、ここは適当に受け流しておくほうが妥当か。






「で。もうすぐ二人とも帰るんだろ?」


「あ、うん。五時前くらいには、出ようかって話はしてる」


「そうけ。なら、早いとこ元気になってもらわねぇとな」


 そう告げると、「よっこらしょ」と山のおじいちゃんがその場に立ち上がった。一体どうしたのだろうと、彼の様子を窺う。


「どうするの?」


「いっぺん、綾乃ちゃんのとこに行ってみるよ。少し話でもしたら、気が晴れるだろ」


 山のおじいちゃんが、こちらにニッと笑みを浮かべる。


「……そっか、分かった」


「おう。んじゃあ……」


「大丈夫だよ、おじいちゃん」


 突然どこからか、聞き覚えのある声が聞こえてきた。

 一体どこからだろうと後ろを振り向いてみると、網戸を挟んだ家の中から、あの本城さんがこちらを覗いていた。


「おぉ、綾乃ちゃん。もう、落ち着いたかい?」


 ガラッと網戸を開けて、彼女とご対面を果たす。

 その目はすっかり泣いた後というのが丸分かりで、腫れぼったくなっていた。縛っていた髪も解かれ、腫れた目以外はすっかりいつもの本城さんだ。


「うん。もう平気。おばあちゃんと話してたら、ちょっと楽になった」


「ありゃ、あいつに先綾乃ちゃん取られちまってたか。くっそー、悔しいなぁそりゃ」


 山のおじいちゃんが、悔しそうに苦笑する。そんな彼を見た本城さんは、嬉しそうに微笑んでみせた。


「あははっ、ごめんねおじいちゃん。気持ちだけでも十分だよ」


「そうけそうけ。ま、元気になったんなら良かった。……それと、そうだ。真珠のことだけどよ。やっぱり、見つからなくて」


「ううん、もう平気。もう大丈夫だよ、気にしないで」


 彼女が首を振る。この様子じゃ、きっと本心から諦めがついたのだろう。仕方がないが、妥当な判断だと思う。


「……そうか。なら、もうそういうことにしておこうか」


「うん。……いつもありがとうね、おじいちゃん」


「ん。……おう」


 そうして――彼女は俺が見たことの無いような、とびっきりのクシャっとした笑顔を彼に向かって見せた。……なんだか、俺と接するときとギャップがあり過ぎて、流石にちょっぴり悔しい。






「あー! ほら、みんな? まだお昼食べてないでしょ? 喋ってないで、さっさと食べるよー?」


 ふと、居間の扉を開いて、おばちゃんが部屋に戻ってきた。そのまま、台所へと入っていく。


「はいよー。それじゃ、飯食うべ飯。二人とも、腹減ったろ?」


「うん、そうしよっか。私、準備するね!」


 そうして、網戸を閉めて本城さんも奥の台所へ向かっていってしまった。おばちゃんと二人で、食事の準備をし始める。


「ほれ、実君も行くべ」


「……あ、うん。そうだね」


 彼に返事をしながら、再び本城さんを覗き見る。

 先程までずっと落ち込んでしまっていたが、今ではすっかり笑顔になってくれていて安心した。これも、おばちゃんだからこそ成せる業だろう。


 ――いいな、おじいちゃんとおばあちゃんって。……なんか、羨ましいな。


 山のおじいちゃんに続いて、俺も中に入るために玄関へと向かう。色々あったおかげで、もうお腹はペコペコだ。


 何はともあれ、これにて無事、波乱続きだった一泊二日の、俺達のお手伝いプチ旅行は終わりを迎えることとなった。

 なんだか色々と起こったが、本城さんが真珠を失くしてしまったことを除いては、特別不運が起こるわけでも無くてホッとする。

 あとは無事に、本城さんと二人で各々の自宅へと帰るまでが、プチ旅行というものだ。道中、特に何も起こらずに平穏を迎えられることを、今のうちから祈っておこう。……あんなことがあったおかげで、今になってもまだ俺は、生きた心地がしていなかった。



 ◇ ◇ ◇



 その後――帰りの支度をして、二人で山のおじいちゃんとおばちゃんに別れを告げた。帰りに持っていけと言われて、袋いっぱいに詰められた大量の野菜達をお互い片手に、バス停への道を歩き始める。


 ――しっかし……やっぱりなんでこうなったんだろうか、俺。


 帰り際、おばちゃんから「何か困ったら、いつでも電話してね」と言われ、連絡先を交換する流れになってしまった。――恐らく、これから万が一本城さんと付き合うこととなったときに、何かあれば言ってくれというサインだろうが……できれば今後も、それはあってほしくは無い未来であることには、俺は変わりなかった。






 夕方の六時前。すっかり日も落ちてきて、辺りも暗くなり始めてきた時間。俺達は二人で、友部駅行きのバスに乗っていた。俺達以外の乗客はおらず、俺達と運転手の三人の空間である。

 とはいえ、特に何を話すわけでも無く、お互いに一番奥から一つ手前の、両サイドの空いた席に座って、各々の時間を過ごす。彼女は黙々とスマホをいじっていたが、俺は特に何もする気が起きなかったので、窓から見える景色をジッと眺めていた。


「……ねぇ、先輩」


「ん?」


 スマホをズボンのポケットに仕舞うと、ポツリと彼女が俺のことを呼んだ。


「思ったんですけど……どうして先輩は、野犬に対しての動き方をあんなに分かってたんですか?」


「あぁ……気になる?」


「だってそうじゃないですか。なんか前にも襲われたことがあるんじゃないかってくらい冷静だったし、色々と詳しかったから」


「そうかな。別に、襲われたことは一度も無いよ。……実はね。昨日の夜、本城さんが寝た後に、偶々テレビで『山で危険が起こったときにはどうしたらいいのか』って内容で、番組がやってたんだ」


「テレビで?」


「そ。その中で、熊に襲われたときとか、猪とか野犬とか、それぞれ遭遇したらどうしたらいいのかっていう風に解説してたから見てたんだよ。それがホントに偶々、運が良かったんだろうね。あの番組見て無かったら、今頃二人とも病院送りかも」


「や、やめてくださいよ……。そういうの」


 半ば、震え声で彼女が呟く。どうやらよっぽど、今日の出来事が恐怖だったらしい。まぁ無理もない。


「あははっ、ごめんよ。……でもさ、昨日本城さんは、テレビはつまらないって言ってたけど、俺はまだ捨てるには勿体無いんじゃないかなぁって思ったんだよね。


 やっぱり俺はバラエティとか見るの好きだし、そういう役に立つ情報とかもちょくちょくやってるし。要は、見る人の捉え方次第って感じなんじゃないのかな?」


「……捉え方ですか」


「うん。それにそれは、人間だってそうだよ。さっき言いそびれちゃったけど、陰キャと陽キャだって、結局は同じように社会の中で生きてる人間なんだからさ。真正面だけ見て『この人は好き』とか『この人は嫌い』って言わないで、もっと見方を変えることができれば、きっとその人の良いところが見えてくるものなんじゃないかなって、俺は思うよ」


「ふぅん……」


 そう告げると、本城さんはこちらから視線を逸らして、窓の外を見つめてしまった。ちょっと良いことを言ったつもりだったが、予想以上に素っ気ない返事だったために、ちょっぴり拍子抜けする。

 果たしてこの言葉を、どんな風に彼女が思ってくれたのかは分からない。だがそれでも、少しでも陰キャと陽キャという概念に対して、思うところがあってくれればいいなと、俺は思っている。


「……それから、もう一つ」


 付け加えるように、ポツリと彼女が呟いた。再びこちらを向いて、視線を合わせる。


「……さっきは、勢いで動いてしまって、すみませんでした。あんまり何言ったか覚えてないけど、何か酷いこと言ってたのなら謝ります」


「あぁ、いや。全然大丈夫だよ。本城さんらしいなって思ったし、気にして無いよ」


「……それは、友達だからですか?」


「ん? んー、いや……本城さんだから、かな」


「……そうですか」


 そのまま、改めて彼女は窓の外へと視線を向けてしまった。

 謝罪をした、ということは、自分自身でも勢い任せで動いてしまったことを、分かったから言っているのだ。以前から、彼女が自分のことを“悪い奴”だと自負しているように、そこら辺の自覚はあるのかもしれない。


 ――ま、俺も何言われたかあんまり覚えてないけど……。本城さんらしいし、別にいいかな。


 俺も再び、窓の外に視線を向ける。そろそろ山並みの景色は消え、建物が多くなってきた。どうやらもうすぐ、到着するようだ。


「まもなく、友部駅。友部駅です」


 バス内に、到着のアナウンスが流れる。俺達二人を乗せたバスは、着々と目的地へと向かっていた。






「そうだ、本城さん。一つ聞いてもいいかな?」


 友部駅へと到着し、バスを降りて歩き始めたとき。俺は、ふっと頭の中に浮かんだ疑問を投げようと、彼女に問うた。


「なんですか?」


 俺の前を歩いていた彼女が、顔だけこちらを振り向く。


「いやね。素直に答えてもらっていいし、どんな答えでもいいからさ。答えが聞きたいんだけど、いいかな?」


「分かりましたから、さっさと言ってくださいよ。めんどくさい」


 そんな本城さんは、言葉の通り面倒くさそうにため息だ。本当に、酷い奴である。

 正直、彼女の答えなんて聞く前から分かっていた。分かってはいたが、聞いてみたくなったのだ。寧ろここで、俺が思う答えとは全く違う答えが出てきたら、それこそ彼女らしくない。半ばワクワクしながら、俺は言葉を続けた。


「簡単だよ。朝君が俺に質問してきたことを、そっくりそのまま返そう。……本城さんはさ、俺のこと、好き?」


「大っ嫌いです。以上」


「えっ、あ……」


 いつもの仏頂面でズバリ言い切ってみせると、彼女は正面を向いて、スタスタと早歩きで行ってしまった。どうやら、よっぽど腹の立つ質問だったらしい。


 ――もう……。でもやっぱり、そういうところが本城さんだ。あの子は、こうでなくちゃな。


「おいおい、待ってよ! 本城さん!」


 お姫様のように、悠々と歩く彼女の背中を追い掛ける。まったく、世話の焼ける奴だ。


 どうやら俺は、祖父母公認の彼女の側近に認められてしまったようだが――それもまぁ、相手が彼女なら、悪くは無いのかもしれない。



 ◇ ◇ ◇



 ――ふぃーっ。ようやく帰ってきた。


 一日ぶりに見る、自分の部屋。やはり自分のテリトリーというものは、一番安心できるものだ。早いところ風呂に入って、布団に入って寝よう。明日にはまた、バイトの仕事がある。

 普段から力を使う仕事をしてるので、筋肉痛にはならなかったが、それでもかなり疲れはある。……身も心も、どちらとも。


 ――取り敢えず、貰った野菜全部、冷蔵庫に入れないとな。……あー、重かった。


 手に持った袋を下ろして、ついでに背負っていたリュックも下ろす。そのまま、袋の中から早速一つのナスを手に取った時だった。


「……んあ?」


 ふと、ズボンのポケットの中に入っていたスマホが、ブルブルと震え始めた。一体なんだろうと、中からスマホを取り出す。――画面には、先程までずっと一緒にいた、彼女の名前が表示されていた。


 ――なんだぁ……? なんかあったのかな?


「はい、もしも……」


「先輩先輩! 聞いてくださいよ!」


 開口一番、俺の言葉を遮って、らしくない彼女の大きな声が聞こえてきた。やめろ、そんな急に叫ぶなんて、一体どこの日和ちゃんだ。


「な、何? どうしたの、そんなに焦って」


「あったんですよ!」


「あったって、何が?」


「だから! 失くしたと思ってた真珠! あったんです!」


「えっ……? マジで!?」


 それはまた驚きだ。アレほど探し回っても見つからなかったくせに、一体どこに隠れていたのだろうか。


「それって、どこに?」


「あー……それがですね。……笑いませんか?」


 途端に声を抑えては、急に彼女がもじもじとし出した。どうしてこうも、感情の上下が激しいのだろうか。ある意味素直というか、なんというか……。


「笑わないよ。言ってみて?」


「はい。その……家を出る前の夜にですね。ネックレスのチェーンを、新しいのと交換してたんですよ。そのこと、すっかり忘れちゃってて」


「……まさか、君?」


「まぁ……朝間違って、何も付いてないほうのチェーンを付けて、外に出たみたいです。……寝ぼけて、ましたね。完全に」


「……嘘やん」


 じゃあなんだったんだ、あの騒動は。なんだったんだ、山のおじいちゃんの努力は。

 まったく……本当に、寝坊助でアホっ子で、人騒がせな後輩ちゃんである。


 ――そういや昨日の朝言ってたなぁ。『少し急いだ』って。……完全に寝坊助じゃん、もう。


 ここまでされると、もはや昨日の朝の出来事は聞くまでもないだろう。恐らく、そういうことである。


「ま、まぁでも! 真珠は戻ってきたんですし、いいじゃないですか!」


「……戻ったどころか、スタート地点から動いてなかったけどな」


「む、むぅ……」


「はぁ。……まさに“豚に真珠”だな」


「……誰が豚ですって?」


 そんな俺の発言に、本城さんがムッとする。今は、そんな彼女の言葉にさえも、呆れてしまう俺がいた。


「さぁね。……お姫様か、猫か豚。どれがお好みで?」


「なんですか、それ? 豚はともかく、急になんの話です?」


「こっちの話だよ」


 思わずはぁっと、ため息が口から出る。電話越しでそれを聞く彼女は、ワケが分からない様子で、「んー……」と可愛らしく唸っていた。






 何はともあれ――そんなアホっ子な子豚ちゃんとの長い長い夏休みの二日間は、そんな幕閉じで終わりを迎えたのだった。


 まだまだ、大学生である俺達の夏休みは長い。次に俺達二人に訪れた運命の悪戯のお話は、八月も終わりを迎える頃。――今からちょっとだけ、先のお話だ。

これにて、本章は終わりです。ここまでお読みいただき、ありがとうございます!

今までで一番長いボリュームの章となりましたが、楽しんでいただけたでしょうか?


さて。次回と次々回は、またまた村木先輩と本城さんそれぞれの日常回となります。それぞれ話数の短い章となるので、ゆっくり楽しんでいただければ幸いです。

お楽しみに!


【筆者のTwitterはこちら→@sho168ssdd】

詳しいお知らせやご質問などは、Twitterへどうぞ。小説家になろうのマイページにも、Twitterへのリンクを貼ってあります。

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