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悪魔との出会い3

 大草原に迫る夕闇、空を見ると赤く雲が染まっている。

カラスが鳴きながら巣に帰っていく、こちらを見て餌かどうか横目で見ている。

足元を見ると、気絶して倒れている大男が見える。


「...仕方が無い。」

馬を呼ぶため、ピーと口笛を吹く。

やがて彼方から赤い塊が転げるように近づいてきた。


ドドドドドド............ドカーン

近くにあった岩に赤い塊が衝突し、派手な音を立てて止まる。

「グェー...」

こいつは止まるのが下手糞で、いつもこうだな、しかし痛そうだな。


「リリー、大丈夫かい。」

「グェー」涙目で俺に甘えてくる。

おや、リリーが大男に気が付いて匂いをかいでいる。

「ペッ、」とつばを吐き、前足で穴を掘り出す。

大男を口で咥え、ポイッと放り込み後ろ足で土をかける。

ありゃ、喰えないと判断したらしい。


「おいおい、やめろやめろ!」

慌ててリリーを止めて、大男を穴から引き出す。

リリーが耳をパタパタさせて不満そうだ、せっかく片付けようとしたのにと言いたげだ。

こいつは案外綺麗好きなのだ。


テントを張り、火を焚いて夕食と夜営の準備をする。

夕食のメニューは野菜スープと今焼いる肉だ。

昼間に狩った野うさぎの丸焼き、香り草を詰めた肉を火であぶる。

あたりに良い匂いが漂う。


「ん、良い匂いだな、ああ、痛い、あいつめ遠慮なく叩きやがる!」

「気が付きましたか、具合はどうですか?」

「おう、なんとか生きているようだよ。」


大男は頭を抱えながら起き上がり、胡坐をかいて座る。

「ああ痛い、こぶが出来ているな。」

辺りを見回し、リリーと目を合わせる。


「グェ、?」

「こいつは何だね?」

「リリーと言うんですよ、私の馬です。」

「へー、これが馬かね。」

ふーんと仕切りに感心したように馬を見ている。


「大男さん、私はジルベルトです、先ほどは災難でしたね。」

「おお、世話になったな、俺はザガンだ、よろしくな。」

大男、ザガンはにやっと笑いながら挨拶してくれた。


「どうです、野菜スープを飲みませんか?」

器にスープをすくい、ザガンに渡す。

「おう、ありがとう、  いい味を出しているぜ。」

ザガンはスープを飲みながら周りを見ている。


「なかなか居心地のよさそうな世界だな、はて、妙な力を感じるな。」

辺りを見回し、空を見て、地面に額を付けて何かを探している。


「うむ、判った、神力の波動が漂っているのか。」

手をかざして、彼方を見つめ、しきりに感心している。

「この世界に居る神力を振るう者は、どうやら抑制ということが無いらしいな。」


何のことか判らず、考えるがザガンが何を言っているのか理解できなかった。








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