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トヒラーの帝国
街へ出ると、人々が同じ方向へ歩いていた。なんだろうかと思って、ゴリアテスが、その場にいた人に尋ねた。すると、トヒラーの政治演説が始まったので、みんなで聞きに行くという。
「トヒラーの政治演説は、ショーのようだそうです」とゴリアテス。
「面白いじゃないか。見に行こうか」とパヤス。
詩音は、それを聞いて、やや、不安だった。もし、トヒラーの部下にみつかったら、連行されるのではないかと。
「パヤス、行くのやめようよ」と詩音。
「なぜ?」とパヤス。
「そんなところへいったら、トヒラーの部下に連行されちゃう」と詩音。
「心配するな。パヤスにまかせろ!」とパヤス。ゴリアテスも、大丈夫だという。詩音は、なくなく着いていくことにした。
政治演説会の会場は、群衆で埋め尽くされていた。壇上には、コンサートみたいな、ライトが何本も輝いていて、その真ん中には、トヒラーの帝国の旗が、掲げられていた。




