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幽冥界
パヤスと詩音は、森林にある、高い木の根元に座った。詩音は、初めて来た幽冥界が、どんなところか、興味津々ながらも、不安を隠せなかった。
パヤスは、詩音の様子を見ていて、少し元気づけてやりたいと思ったが、子供の相手には、慣れていないので、どうしたらいいか、わからなかった。
とりあえず、パヤスは、詩音に幽冥界の説明をすることにした。
「いいか、小僧。幽冥界には、いろんな国がある。ここでは、飛行魔法は使えないから、歩いて旅をすることになる。旅の途中で、いろんな国に寄るのとになる。それぞれの国には、王様がいて、民衆を支配している。幽冥界の中心に天国への門がある。そこまで行くのに、苦難があるんだが、パヤスにまかせろ」
「うん。でもなんだか」と詩音。
「どうした、小僧。母親に会いたくないのか?
「会いたいよ」
「それなら、もっと勇気を出せ」
「わかった」
森林は、どこまでも続いている。パヤスと詩音は、天国の門へ続いている道を歩いて行った。1時間ぐらい歩いたろうか。川が行く手に現れた。それは、結構大きな川で、道がそこで切れていた。




