第9話
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「人類種はその名の通り私たちとほとんど同じ見た目をした人達ね。 この世界では一番人口が多く、魔法や剣術に優れている人が多いわね」
「次はエルフね。 エルフは2人も知っているんじゃないかしら? 見た目としてはプレイヤーやヒューマンから耳を長くした見た目をしていて、特徴としては目が良くて弓といったものの扱いが上手いわね。 かなり数が少ない種族であまり見かけることは少ないわね」
「最後にドラゴン族。 頭には角、背中に翼、他にも尻尾が生えていてその場にいて1番存在感があるのはこの種族ね。 ドラゴンの名に恥じない強さを持っており、基礎的身体能力は全種族で一番強く、基本なんでもできる最強種族ね」
フェルミさんは一気に三種族を軽く説明した。
人類種とエルフとドラゴン族、どれも気になるけれど、エルフやドラゴン族なんかはもちろん今までの人生であったことがないためいずれ会えるのが楽しみに感じていた。
「エルフにドラゴン族! どんな人達なのかな!?」
マナさんは私よりももっとわくわくしているようだった。
「一応これだけじゃなくて他の種族同士の間に生まれた混血種も存在しているわ。 ちなみに人類種は主にカテロリア、ドラゴン族とプレイヤーはアイリル、混血種はベリードールと言う国に主に住んでいるわね。 エルフは元々の数が少なくて特にここに居るって国はないわね」
「ちなみにここはカテロリア領の中よ。 ある程度歩けば王都にもすぐに行けるわよ」
イキシアちゃんが補足するようにそう言った。
「カテロリアってことは人類種の国かー、この世界の国ってどんな感じなのかな!」
マナさんは相変わらずとてもわくわくしていて楽しそうだった。
「とりあえずこの世界の種族についてはこのくらいかな。 あと話すこととしたらやっぱりあの黒い人型の炎、《《チルドレン》》について話しましょうか」
そう言うとフェルミさんはあの異様な存在、チルドレンについて話し始めた。
「あの怪物、チルドレンはおよそ2年ほど前から現れ始めたまだ謎の多い怪物達よ。 わかっていることとしてはあの炎自体には実体は無く、入り込んだものをほとんど飲み込んでしまう特徴があるわ」
「私の槍もなんの抵抗も無く入って気づいたら棒きれに戻っちゃってたからね…… 森の中で一から作ったにしては結構自信作だったんだけどなー……」
そう言いながらマナさんは少し落ち込んでいるようだった。
「でもフェルミさんの短剣は飲まれてませんでしたよね? 剣であの怪物……チルドレンを真っ二つにしてましたし」
「この剣には魔力が付与されているからね。 チルドレンは物理での攻撃はほとんど効かないけれど魔法には一切耐性がないの。 だからチルドレンと戦う場合には魔法を使える人が居ないとほとんどまともに戦えないと言ってもいいわ。 魔力を付与した剣だけじゃ完全に倒しきることは難しいからね」
「ちなみに私たちはこの辺りのチルドレンの討伐を専門にやっていたりもするんだー」
イキシアちゃんが誇らしげな表情をしながら楽しそうに言った。
「なるほど、だからあんなに素早く動けるんだね」
マナさんが納得したように呟いた。
それを聞くとイキシアちゃんはふふんとした表情で嬉しそうだった。
「とりあえず話しといた方が良い話はこれくらいかしらね。 2人から他に何か質問はあるかしら?」
フェルミさんが話を戻しながらそう私たちに問いかけてきた。
「えっと……一ついいですか?」
私はそう言うとある意味では1番重要であろう質問をした。
「元の世界に帰る方法ってあるんでしょうか……?」
多分フェルミさんも話題に出さなかったことからきっと方法はないんだろうと心の底ではわかってはいたけれども聞かずにはいられなかった。
今まで見た事のない世界、まるで物語の中の世界のような異世界に来た今の状況。
これからについてのわくわく感ももちろんあるけれども、やはりいきなりこの世界に飛ばされてはい生活してくださいってのはいきなりすぎて追いつけない。
今の私はこの世界に対してはどちらかと言うと恐怖心の方が多く感じてしまってるのだ。
「……今のところは見つかっていないわね。 もちろん有希のように帰りたいってプレイヤーもいて脱出方法を探している人もいるわ。 だけど未だにこの世界は謎だらけでほとんど進んでいないとは聞くわね」
「やっぱりそうですか……」
予想はしていたけれどもやっぱり事実を聞くと少し落ち込んでしまう。
「でも、もし本当に有希が帰りたいって本気で思うならまずはこの世界をもっと知らないとね」
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