第5話
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朝になり、太陽の光が閉じた瞼を貫通して私の意識をゆっくりと起こし始めた。
昨日あれほど歩いたけれども不思議と昨日の起きた頃ほどのだるさは感じなかった。
目を開けると、そこは昨日寝た時と同じ森の中の景色が広がっていた。
やっぱり夢だとかそういったものとは違うのかもしれない。
辺りを見てみるとどうやらマナさんは近くにはいないらしく、私と昨日の野宿の跡のみがその場に存在していた。
とりあえず立ち上がって見ると、奥の方からマナさんがこちらにやってきた。
「おっ、おはよう。 調子はどう? ……って立っていて足は大丈夫!?」
マナさんがちょっと焦ったような声でそう言い、私が足を怪我していたことを思い出して素早く自分の右足を凝視した。
しかし、私の足に昨日の傷のような何かは存在しなかった。
それに一切痛みも感じず、どうやら一夜のうちに完治してしまったようだった。
「あれ……?」
「良かったね! 足治ってるみたいじゃん! でもあんな傷が一夜で傷跡も残らないで治ってるなんてね…… もしかしたら私たち別の世界に来たのかも…… なーんてね」
冗談交じりにマナさんはそう言ったが、もし本当にそういうことならば一応分からなくもないとは思う。
ただ、そんな物語の世界のようなものが実際に起きていることはあまり信じることができない。
他にいろいろと知っている人が近くにいればいいんだけど……
「とりあえず足が治ってるなら予定通り先に進んでも良さそうだね。 よかったよかった!」
マナさんが嬉しそうにそう言っているのと見ると、両手に何かを持ってるのがわかった。
よく見てみるとそれはリンゴのようだった。
「ああこれ? ちょっと辺りを探索してたら実ってるのを見つけたんだ〜 はいこれ有希ちゃんのね」
そう言うと私に片方のリンゴを手渡してくれた。
それから2人でそのリンゴを食べた跡、野宿の跡を片付け、マナさんの槍以外の持ち物はないけれど出発する準備が整った。
「よしっ! それじゃあ行こっか。 まだ見ぬ人に会いにゆこう!」
マナさんはそう言いながら指を指した方向に進み始めた。
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