第4話 大規模テスト試合2 巻き込まれる孫娘(通常版)
そうなると不思議な話だ。今回の大規模テスト試合でテリスことテイアが参戦した。それに関してはAI側は何ともなかったという。本当なら癒着の問題などもあるため、確実にNG対象になるのは言うまでもない。
この点だが、テイアが別のキャラクターたるテリスに降臨しているのが最大の理由らしい。実際にゲーム内のチャット会話にて、グランドゲームマスターのディナリアにその内部仕様を伺っている。
まあ彼女達が開発したのだから、その部分の緩和的な要因は作れるだろう。それに、開発に携わった多くの面々はデュネセア一族である。下手に腐敗した行動をしようものなら、一族の女王たるデュヴィジェが黙ってはいない・・・。
海王の艦隊は純粋にバーチャルリアリティの世界を体感する用途にもなっている。海戦を楽しむプレイヤーもいれば、中央市場などで色々な雑用をするプレイヤーもいる。多岐多様な行動ができるとあり、それが注目の的になっているのだから。無論、本題は海戦を楽しむための作品でもあるが・・・。
何れ派生作品として、ファンタジー世界観の仕様も作るという。この場合は同じゲーム内ではあるが、全くの別作品の扱いになるとか。それが実現できるように基礎システムを組んだとの事である。何と言うか、こうなると万能作品と言うしかない。
流石にファンタジー世界観に各艦船や装備群を持ち込む事はできないようにするとの事。それを伺って思ったのが、異世界惑星での流れである・・・。実際に当時はレプリカ大和などの巨大兵装などを持ち込んでしまったが・・・。何ともまあ・・・。
「いいか! いよいよだ! 知っての通り私は・・・むぐっ?!」
「はいはい、人型機械でのマシンガン撃ちはいいから。」
今では俺達の溜まり場となっている末端の桟橋。俺が戻った時には、身内達でごった返していた。大々的に大暴れすると言う事を伝えたからか、新たに参戦してきた面々もいた。ただ、艦船自体には取っ付き難いとの事ではあるが・・・。
そんな中、ミーシェが颯爽とボケだした。某仮想現実3作品目の、機械兵が襲来する前の様相だ。迎撃する側の面々に叱咤激励する猛将隊長の台詞である。当然ながら、それを言おうとしてナーシュに口封じされている・・・。
ただ、この場に集った面々はヲタク気質溢れる身内達である。そのネタを知っているため、不甲斐無いばかりに笑ってしまっている。この手のネタは身内達か、アキバに精通しているヲタク気質の方々にしか通用しないだろうな。
「大々的にして大丈夫かね・・・。」
「そんな気概で大丈夫か?」
「大丈夫だ、問題ない。」
これである・・・。俺が今の様相に懸念を挙げるのだが、直ぐさまミーシェがボケてくる。それに対して、総意が問題ないと間隔空けずに返していく。同時にそれをお互いに聞いたからだろう、ドッと噴き出してしまうのである。
何と言うか、この仮想現実の世界だから許されるものなのだろうな。これが現実世界だと、ある程度のプレッシャーに押し潰されそうになる。過去の各事変が正にそれであったからだ。
仮想現実の世界だと、本家の現実世界とはかなり異なってくる。特に精神面での負担が顕著であり、相当な事がない限りはヤバくはならないとの事だ。それなりの防衛設定がされているようである。
この部分だが、デュネセア一族が他の宇宙種族達に協力を促し、精神的苦痛を緩和させるようにしたとの事である。ただ、完全に排除する事はできなかったらしい。
事実、現実世界で多用しているバリアとシールドの防御策は、物理攻撃と魔法攻撃は完全遮断するものの、精神的攻撃は全く以て防ぐ事ができなかった。この部分は個々人の力量で何とかしていくしかなくなる。これも過去の各事変、特に異世界惑星事変では大いに現れてきた。
この手の技術力のフィードバックは、デュネセア一族の女王デュヴィジェが影響している。そりゃそうだろう。彼女と同じ一族たるディナリアが、この海王の艦隊の開発に携わっているのだから。多大な影響があってもおかしくはない。
それにヲタク気質に目覚めたナセリスとヘシュナとルビナも後押ししている。ガードラント一族とカルダオス一族、そしてドラゴンハート一族も加勢しているのだから、トンでもない様相になったのは言うまでもない。
やり過ぎたと言われればそれまでだが、今の同作への参加プレイヤー数が全てを物語る。史上最多の接続人数を誇るVRMMOとの事だしな。
「・・・何時もこんな感じなのですね・・・。」
「まあな・・・。」
ボケとツッコミの応酬を繰り広げる身内達。その様相に呆れながらも感心しているテリス。彼女は今回がこうした“大規模事変の被害者”である。ついていけないのは言うまでもない。だが、何れは彼女もこうなるだろう・・・。
「開始時の配置などは全てランダムなのですよね?」
「あ、はい。公平を期すためにそうしました。むしろ、厳しく設定したかも知れませんが。」
「いえいえ、その方が断然良いと思います。貴方への風当たりを軽くするには、如何なる手段でも投じて構いませんよ。」
テリスに試合の内容を伺うデュリテ。その返答は、公平を期すために難しく設定したとの事である。そのテリスに対して、間隔空けずにアセリスが賛同しだした。
ミーシェが懸念していた要因、テリスがゲームマスターである点。この部分は身内の全員が彼女の安否を気に掛けている。一応は公私混同を避けるため、ダイヴするキャラクターを変更はしている。だが、それが通用しないのが世上の様相だ。
となれば、彼女をも巻き込んだ熾烈な戦いに転じるしかない。誰も敵わないと言った感じの試合構成であれば、要らぬイザコザは封殺できるだろう。現にその流れを構築しているとも。
「あら、可愛い孫娘にイチャモンを付けるような阿呆がいるなら、その時は容赦しないつもりですけどね。」
不安そうにしているテリスの両肩にソッと両手を添えるヴィジェラ。その一念はあくまでテリス自身に対してのフォローと言えた。ゲームマスターのテイアではない。
それに、テリスことティリナは母親ディナリアと共にデュネセア一族。その一族の女王たるヴィジェラことデュヴィジェが気に掛けるのは当然だろう。年代的には孫に当たるのだから。
第4話・3へ続く。
ミーシェさんのネタはお察し下さい(=∞=) 主人公のバトル以上に盛り上がった隊長の図でしたので><; その後の駆け引きのネタもお察し下さい(>∞<) 何ともまあ@@;
ただ、これから本当の意味で激闘になりそうです。15vs15の図をどう具現化していくか。以前は3vs3でしたが、その5倍の様相となりますし・・・。今回の話数(大規模テスト試合全体の意味)はテスト試合だけで投了しそうな感じがします><; 何とか具現化せねば・・・(-∞-)




