第3話 少女の願い6 それぞれの息抜きの仕方(キャラ名版)
先の各事変でもそうだったが、この4人はとにかくタッグやカルテットを組む事が多い。その連携度は凄まじく、他の追随を許さないぐらいの力量だ。現実世界でも無双する感じの様相である。
そんな彼らは当然ながら、ヲタク気質の存在である。更に仮想空間となる海王の艦隊だと、一種の精神体で同作をプレイしているようなものだ。また直感と洞察力も優れている事から、各行動に関しては相当な力量を放っている。これは俺達も全く以て同様だ。
仮想空間での力量とは、現実世界での力量がダイレクトに反映される。現実世界で相当な力を持つ人物は、仮想空間では鬼の様な力を発揮した。現に俺の方も現実世界では考えられない動きが可能なのを確認している。
何と言うか、電脳世界たる仮想空間での行動は、現実世界では不可能な事を可能にすると言えるだろうな。それでも忘れてはならないのは、現実世界がどれだけ大事であるか、だ。ここだけは履き違えてはならない。
アセリス「・・・何か、この世界自体が今までのご褒美的な感じがしますよね。」
マスターT「確かにな・・・。」
グロッキー寸前のデュリテを支えるアセリス。彼女の方は引っ切り無しにステータス画面を弄り捲くっている。彼女も生粋のゲーマーに至っているからか、のめり込みだすとトコトン追求したくなるのだろう。
その彼女が挙げるのは、海王の艦隊の世界が俺達に一種のご褒美を与えてくれているような感じだと。とは言うものの、実際には天文学的な低確率の艦船群を引いたりしている部分からして、それが意図的なものとは考え難い。これも俺達の言わば縁組みなのだろうな。
マスターT「何にせよ、こうして娯楽に興じれるだけ幸せだと思うわ。各事変を乗り越えて来た証拠がここにあるしな。」
アセリス「本当ですよね。」
ナーシュ「幸せと言う概念では片付けられないと思いますし。」
ミーシェ「ですねぇ。」
過去の各事変を思い起こし、感慨深い思いになる俺達。念話を通してそれが伝わって来ているからか、余計深い思いに至っていく。電脳世界故にその“入り浸り度”は凄まじいレベルだと言うしかない。
在り来たりな事ができる現状。それがどれだけ幸せな事なのか、本当に痛感させられる思いである。それだけ、あの戦いの日々は筆舌し尽くし難いものであるのは間違いない。同時に、勝ち越えて来たのだと痛感させられる。
それに、俺達の戦いはまだまだ終わってはいない。世上から悲惨や不幸の概念を無くして行くために、今後も警護者の道を貫き通していくと決意を固めるのだから。
簡単な雑談を終えると、試合に出て行くミーシェとナーシュ。更にウィルナとダデュラ、更にデュリテとアセリスも向かって行った。俺は今は本腰入れてプレイする事はしないため、港町でのんびり過ごす事にした。
幸いにも、電脳世界の海王の艦隊では、リアルとの時間の流れが全く異なる。ここでの時間の経過は、相当な日々を過ごせるに至っている。まあ実際にリアルに影響を及ぼすのは、自身の精神的な部分でしかない。肉体の方はヘッドセットを装着して、夢見心地状態でいるのが実状なのだから。
ちなみに、尿意や便意を催した際は警告アラームが出てくる。そこまでの機能があるのかと驚愕する所だが、これは大事な仕様だと言うしかない。つまり、やり過ぎには注意、である。とは言うものの、これ程までの高度で洗練された作品に浸かってしまうと、途中で離脱する事は難しいだろうな。故に先の警告アラームなどを導入したようだが。
最悪の場合は、システム側が強制送還を行うらしい。運営陣が開発した高度な仕様らしく、プレイヤーを大切にする姿勢が垣間見れる。まあ最終判断はプレイヤーサイドに至るため、生理現象を催した際は潔く撤退するのが無難だわな。
まあアレだ、試合中の生理現象だけはどうしようもない感じか。その場合は、システムが全てを把握し、何とオートメーションで艦船を動かすらしい。中身の方は強制送還させる感じとの事である。
ここまでの高度なシステムを開発するとは、本当に恐れ入ると言うしかない。何にせよ、その恩恵に与れる事、娯楽に興じれる事に心から感謝するしかない。今のこの瞬間を大いに楽しむのが無難だわな。
女性「こんにちは。」
マスターT「・・・ああ、“お前さん”か。こんちわ。」
港にてステータス画面経由で旅鳥の調整を行いつつ、方々に置かれた艦船群を吟味する。道具屋で購入した紅茶を飲みながら、完全に寛ぎ状態で過ごしていた。
そんな俺に声を掛けてくる人物がいた。そちらを窺うと見知った人物だった。外見や声色を変えたテイア本人だ。ただ、ゲームマスターたる彼女がうろつくのは問題があるため、今はテリスという名の一般プレイヤーとしている。
テリス「物凄い艦船数ですね・・・。」
マスターT「ああ、身内達の秘蔵品だわな。」
傍らに座りつつ、目の前の艦船群に驚愕するテリス。まあこの様相を窺えば、誰でも驚愕するだろう。素体はゲームマスターたる彼女でさえ、この様相には驚いているのだから。
マスターT「と言うか、“重役”を担っているお前さんが、一般プレイヤーとして出歩くのは問題があるんじゃないか?」
テリス「今は一般プレイヤーなので問題ありません。それにキャラクター自体は別の人物となっていますので。」
マスターT「別垢を使っているのか。」
なるほど、テリスはそれなりの対策を講じている様子だ。彼女はテイアと異なるアカウントで分別しており、公私混同を避けているようである。まあでも、中身は同一人物なため、油断すれば大変な事になるかも知れないが・・・。
幾ら取り繕うとも、ゲームマスターとしての知識などは健在となる。その状態で一般の人物として動くには、かなり厳しいものがあるだろう。一般プレイヤーが知らない事を知っているのが何よりの問題点だ。
まあプロのゲームマスターは公私混同を見事なまでに弁えているため、余程の事がない限りは問題は発生しないようである。目の前のテリスもそのクチだろう。気質からして、そうだと言い放っている感じだ。
第3話・7へ続く。
ゲームマスター自らの介入は、時と場合によっては癒着問題を引き起こしかねませんね@@; 過去にその様な流れを実体験しましたので・・・。まあこちらは仕様がぶっ飛んでいるため、逆に捻じ伏せられるだけの力量があったりもしてますが><; 何とも(-∞-)
しかし、VRMMOの作品は何時頃でるのでしょうかね。今はVRシステムが一応出てはいますが、それをモンハンの様な高度な作品にダイヴするみたいなのは不可能に近いですし。まあでも、各作品で挙がっているVRMMOが具現化される日は、そう遠くはないでしょうね(=∞=)




