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第3話 少女の願い5 強運の持ち主達(通常版)

「ところで、ウィルナ様とダデュラ様は何の艦船を頂けました?」


 本題はこちらへとシフトする。デュリテが興味を示しているのは、2人に与えられた特殊艦船だ。確かに今の所、この2人が自前の艦船を披露している様子はなかった。ただその場でノホホンとしているだけである。


 デュリテの言葉に、この上なくニヤケ顔を浮かべる2人。そのまま胸の錨のペンダントを解放すると、光の粒子となって港へと降り注ぐ。そこに現れた艦船を見て、デュリテは言葉を失ったようだ。


「私のはドイツ戦艦ビスマルクでした。」

「私は姉妹艦のティルピッツです。」

「・・・・・。」


 サラッと語るウィルナとダデュラ。その様子に絶句し続けるデュリテ。徐にステータス画面を開き、そのまま頂ける特殊艦船の一覧を俺達へと見せてきた。2人が頂けたビスマルクとティルピッツだが、何と0.1%という超低確率だったのだ。


 1隻でさえ引ければ超幸運であろうものの、そこを姉妹艦共々“姉妹”へと割り振られた現状を見れば、デュリテが絶句するのは十分肯ける。また長門と陸奥も同様に0.1%で、超低確率だったという事実も教えてくれた。


 それでも、特殊大和の現状を踏まえるなら、まだまだ高確率であると言わざろう得ない。それだけ俺の場合は超幸運に恵まれたと言える。


「・・・おかしい、おかしいですよ・・・。何なんですかね・・・。」

「俺に言うな俺に。」


 半ば怒り気味に詰め寄ってくるデュリテにタジタジである。まあコンピューター関連に博識の彼女からすれば、現状の様相には納得ができないとも言える。案外これは、ゲームマスターのテイアの視点と一致するのだろう。


 そう言えば、先日テイアと会った時に、デュリテとアセリスの博識度に感嘆としていた。ゲームマスターを担ってみないか、と打診するぐらいである。だが直ぐに断りを入れる2人。今は一介のプレイヤーとして遊びたいと素直に告げていた。


 しかし、“有事の際”は手を貸すとも挙げている。今の海王の艦隊のゲーム事情は、結構な人手不足らしい。“それなりの力”を用いて具現化した同作だが、そこから済し崩しに展開したのが仇になったようである。


 テイアが港に頻繁に出入りしているのは、それ相応の実力を持つ人物をスカウトするのもあるようだ。特にその面々が生粋の警護者とあれば、誘わない手はないだろう。現に今も色々とアプローチをしてくるのだから・・・。


「姉妹艦と言っても、魚雷発射管があったりとなかったりと差異があるのですね。」

「そりゃあまあ・・・。」

「主砲と副砲の特化型と、一定の距離の特化型。全くの同型艦は希な感じでも。」

「13隻の宇宙戦艦を見ればね・・・。」


 俺のボヤきに溜め息を付く3人。第1次大戦や第2次大戦時の艦船群は、各々の艦艇により全く以て異なる仕様が目立つ。ビスマルクとティルピッツの差異も、かなり目立つ様な仕様である。長門と陸奥も同様だ。


 しかし、先の異世界惑星事変で投入した13隻の宇宙戦艦に関しては、カラーリングこそ違えど全く以て同等の仕様である。差異を見つける事の方が難しいかも知れない。


 そもそも、最初の1隻が超完成系と位置付けて投入したようで、そこから量産体制に入ったのが後の宇宙戦艦シリーズとなる。オールマイティに稼動ができるようにしており、差異を一切作る事がない仕様にしたのだ。


 更に仮に強化を行うとしたら、全ての宇宙戦艦に同じ改造を施す事になる。ビスマルクやティルピッツの様な差異は全く設けられない。この点が大戦時の艦船群とは異なる部分でもあると言える。


 そんな特殊仕様の現状を何度も目の当たりにしてきた手前、本家本元と言える艦船群の仕様を目の当たりにして違和感がありまくる。まあこちらの方が正しい仕様とも言えるので、宇宙戦艦群が逸脱した仕様であるとも言えるだろう。


 ただ、その威力や性能は雲泥の差とも言える様相だが・・・。宇宙空間は無論、大深度海底にすら赴けるのだ。先の大戦群で扱われた艦船とは逸脱し捲くった仕様そのものである。



「ただ、私達の通常艦船はこれになります。」


 そう言いつつ、ダデュラと共にステータス画面を操作するウィルナ。港へと具現化された艦船は戦艦のようだ。ナーシュとミーシェの駆逐艦よりも巨大で重厚、その存在感が全てを物語ると言って良い。


「なるほど、ドイツ戦艦カイザーですか。」

「初期費用で入手できる艦船の1つとの事です。私達はどうしても継戦能力重視の風潮に至り易いですので。」

「本当にそう思います。」


 最早職業病とも言える事を挙げる2人。ダデュラもウィルナも、本家は生粋の警察官だ。彼女達がモットーとするのは、とにかく長時間戦える事を意識している。継戦能力重視の概念は正に理に適っていた。


 これは俺達警護者サイドも全く同じである。長時間の護衛任務に着く際、とにもかくにも長く戦える事が最優先となってくる。そんな環境に長い間浸かり過ぎているため、ゲーム内であっても継戦能力を取る事が多くなる。


 それらを踏まえると、彼女達は無論であるが、俺が本当に理に適う艦船は戦艦以外にない。長くしぶとく戦い続けるには打って付けの艦船である。


「んがー! こうなったら、分隊を組んで暴れるしかないっ!」

「それは良いけど、まだ“彼ら”が戻って来てないし。」

「彼ら・・・ああ、“四天王”の事か。」

「ええ、対人戦に入り浸り中ですよ。」


 リアルでも心労の種になっているからか、心からの溜め息を付くナーシュ。既に大暴れしているようで、とにかく好戦的な感じで試合を展開しているらしい。


 そんな中、傍らのデュリテがワナワナと震えだしている。電脳世界たる海王の艦隊では、念話の力も大いに働くためか、彼女が何に対して一念を抱いているかが十分伝わって来た。


「・・・あの、4人の方の特殊艦船は窺っていますか?」

「直接本人から窺った方が良いと思いますが、端的に挙げるのなら、西のアイオワ、東のニュージャージー、南のミズーリ、北のウィスコンシンと述べておきます。」

「・・・・・。」


 ナーシュが挙げた内容に、今度は完全に俺へと倒れ掛かって来るデュリテ。4人の誰が何の特殊艦船を頂けたのかは、今の内容で大凡見当が付いた。そして、再びデュリテがステータス画面で取得艦船率を挙げてくる。


 アイオワ・ニュージャージー・ミズーリ・ウィスコンシンの4隻は、ビスマルクなどと同じ0.1%との事。それを東西南北に縁がある四天王に、明確に割り振られた事には驚愕するしかない。何だか意図的な感じが否めないが、これも運の1つだと言うべきなのだろうか。


 だが、そんな彼らは特殊艦船の事は目も暮れず、初期費用で入手できる通常艦船を購入した直後から、対人戦の世界へと入り浸りだしている。常に4人でチームを組んでいるため、その勝率は9割以上を叩き出しているようだ。これには生粋のゲーマーたるナーシュも呆れ返ったようである。


    第3話・6へ続く。

 まあこうなるだろうな、という予想は同作の企画段階からありましたが@@; 四天王となれば、4隻が同じ艦体でなければならない、という部分もありましたので。それを踏まえれば、日本戦艦の金剛・比叡・霧島・榛名でも良かったのですが、強さの部分で“現存する四天王戦艦”を挙げました><; 現存する戦艦の中で、実質的に最強の存在でしょうし(-∞-)


 仮に大和や武蔵が現存していれば、そちらの方が間違いなく世界最強の戦艦だったのでしょう。まあこちらは深い海底にて、数多くの英霊の方々と共に眠られていますので。今をこうしていられるのは(各作品などを嗜めるの意味も含めて)、当時の方々の激闘と死闘があったればこそ、であると心から痛感させられる思いです。当時の全ての英霊の方々へ、心からご冥福をお祈り申し上げます。

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