第3話 少女の願い4 集うヲタク気質の面々(キャラ名版)
その後も5人してアーダコーダと討論を繰り広げる。特に支援艦の運用方法が難しい部分があるからか、俺自身の操艦法も色々と考えだしてくれていた。
支援艦自体は駆逐艦と巡洋艦の間な感じだが、とにかく武装が脆弱で戦闘能力は皆無だ。しかし、艦船の全てをある程度カスタマイズする事は可能である。ただし、明らかに搭載が不可能な兵装もあったりする。
最近知ったのが、連装砲の上位強化である。長門や陸奥の2連装主砲を3連装に改造するといった感じだ。更には魚雷発射管も搭載させる事が可能でもある。無論、搭載できる兵装自体の制約もあるので、何でもかんでもゴテゴテに搭載はできない。
それでも、長門や陸奥に3連装主砲を4基搭載した場合、瞬発的な火力はあの大和を遥かに超えるだろう。口径は41cmと46cmと5cmほど差があるが、砲弾の数では長門や陸奥の方が多いのだから。
まあでも、オリジナリティを重視するなら過度の改造はご法度だわな。その部分に関しては各プレイヤーに委ねられるようである。
俺としては、とにかく一同と和気藹々とプレイできれば良いと思う方なので、そうした玄人志向的な考えには進みたくない感じだ。既存艦船仕様で暴れるのも、従来通りの様相で乙なのだから。
どれぐらい討論と艦船の調整を行ったのだろうか。一区切り付こうとしたら、周囲が賑やかなのに気付いた。何と海王の艦隊にダイヴした身内の面々の大多数がいたのだ。こちらが熱中を通り越した集中度となっていた事から、声を掛けるに掛けられなかったようである。
彼らの方も近場の地面へと座り込み、アーダコーダと討論やらを繰り広げている。更に凄いのが、彼らの背後の港の様相だ。手持ちの全艦艇を出したのか、物凄い状況となっている。
特に凄いのが、各々が個別で持つ特殊艦船だ。その様相を目の当たりにしたデュリテは、驚愕を通り越して倒れそうになっている。まあ俺に寄り掛かっているため、地面へと倒れる事はないが。
まあしかし、現実離れしているという部分は否めない。その最大の理由は、各国の各艦船が入り乱れている現状だ。日本は無論、ドイツ・アメリカ・イギリス・フランス・イタリア・ソ連など。味方同士でもあれば敵同士でもあったりする。
それらが一堂に介しているのだから、現実離れしているとしか言い様がない。
マスターT「・・・“ウィルナ”さんと“ダデュラ”さん、“本職”の仕事の方は?」
何時の間にか近場に座り込んで、大いに寛いでいるウィルナとダデュラ。本家の人物とは掛け離れているが、生命の色は本家その人を確実に表している。ウィルナはウインドその人、ダデュラはダークHその人だ。
この2人は現役の警察官で、しかも警察庁長官の大任を拝している。それなのに、こうして海王の艦隊にダイヴして良いのかどうかと強く思う。だが当の本人達は何処吹く風の如くな感じだ。
ウィルナ「あら、この場では大いにハメを外しても良いと思いますけど?」
ダデュラ「そうですよ。表向きの肩書きなど意味を成しませんし。貴方と対等に渡り合えるのなら、喜んで馳せ参じます。」
エラいニヤケ顔で豪語する両者。その2人を見つめ、ただただ溜め息を付くしかなかった。とは言うものの、それだけリアルでの重圧が凄まじい証拠なのは確かだ。
過去に彼女達の補佐に回った事があったが、その重苦しさは筆舌し尽くし難いものだった。アレを毎日浴びているとなれば、相当なストレスが溜まるのだと思うしかない。異世界惑星事変にも召喚された2人だが、あの時ほど伸び伸びとしている時はなかったからな。
とは言うものの、本当にリアルの本職は大丈夫なのかと念を押した。そこは万般に渡って補佐を演じれるプロフェッショナルの面々に任せたようである。その“彼女達”もこちら側に来たがっていたのは言うまでもないが・・・。
ダデュラ「でも、本当に今時のゲームは凄いですよね。仮想現実でここまでの具現化が可能とは。」
ウィルナ「本当ですよ。レプリカ大和でも驚かされましたが、こちらはモノホンの大和ですし。」
そう言いつつ、俺が持つ2隻の大和を見入る。片方は特殊仕様で、もう片方は通常仕様のものだ。それでもそこに鎮座するのは、あの戦艦大和である。
ちなみに、海王の艦隊で具現化された大和は、当然ながら完全オリジナルの機構となる。特に推進システムが顕著で、4基のスクリューによる稼動だ。これは同作の全ての艦船が同様の機構となる。
対してレプリカ大和やレプリカ伊400は、最新式の推進システムを導入している。4基の360度旋回可能な現代風のスクリューは無論、艦首には左右に旋回可能とするスラスターすら搭載されている。艦体をその場で360度旋回させる事も容易だ。
更に兵装群も化け物と化している。見た目は一応オリジナルを踏襲しているが、2隻ともミサイル発射管が搭載されていたり、レプリカ伊400は後付けによる2連装砲塔があったりする。極め付けは艦首に内蔵されているスーパーレールガンだろう。
現代風に魔改造されたレプリカ大和とレプリカ伊400。最早オリジナルと掛け離れている様相だが、これでも各事変では大活躍をしてくれた。特に異世界惑星事変では2隻無くして俺達の行動は有り得ないものだったしな。
こうして娯楽に興じれる様相に至れたのは、本当に有難い限りだと言うしかない。過大評価になるかも知れないが、過去の俺達の努力の結晶がここにあると言っても良いだろう。
デュリテ「海王の艦隊内であれば、ほぼ具現化できないものはありませんからね。それこそ、現実離れしたものも作成できますし。」
ミスターT「“巨大兵装”や“黒い刃”とかもな。」
ボソッと語ったその一言に、今までにないぐらいにニヤケ顔になる3人。俺も含め、彼女達も現物の獲物を目の当たりにしている。だが、世上の問題もあり、表立ってアーダコーダと使える代物ではない。
もし海王の艦隊内で具現化されたのなら、それはそれで恐ろしい最強兵装となるだろう。まあでも、第2次大戦や第1次大戦の艦船群を題材としている同ゲームからすれば、それら逸脱した兵装群はご法度極まりないものであるが。
それに、俺達は過去の各事変でレプリカながらも戦艦大和を実際に操艦している。本物が生み出すリアリティの前には、流石のVRMMOたる海王の艦隊でも敵わない。経験点からして、俺達は本当に恵まれた環境で戦えていたと言うしかない。
第3話・5へ続く。
続々と到来するヲタク気質の面々。普段から非現実の世界に身を置く彼らとしては、仮想現実の世界は息抜きの何ものでもないのでしょうね。まあかなり掛け離れている感じではありますが(-∞-)
しかし、勢いで打ち出した大艦長ですが、見通しが曇ったままで右往左往のしっ放しです><; まあでも、本来はヒューマンストーリーの流れでもあるので、大艦長の劇中のVRMMOは一種のネタでしかありませんが。今後どう展開するかで大いに悩みそうです(>∞<)




