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第2話 テスト試合5 戦闘開始(通常版)

「まあ今は・・・目の前の“三姉妹”に集中するかね。」


 俺のボヤきにニヤリと笑うデュリテとアセリス。何故その様相が分かるのかは言うまでもない、念話のお陰である。VRMMOでもその効果が発揮されるのには驚きだわ。


 これも再度振り返るが、VRMMOはゲーム内に脳をダイヴさせる手法を取り入れる。一種の夢見心地に至るため、心に壁を作る事は希になる。故に念話の効果が最大限発揮される事になる。


 この効果に関しては俺達は無論、宇宙種族の面々も非常に驚いている。電脳空間ほど俺達の真価が発揮される。実に見事な感じである。


 脱線から戻るが、ボヤき後から俺とデュリテとアセリスは緊張感に襲われる。先程の三姉妹の件は皮肉的な揶揄ではあるが、その大元が現れたからだ。


 艦橋より双眼鏡で眺めているが、見つめる先に忽然とそれは現れた。一際異彩を放つ3隻の戦艦大和である。ただ、レプリカではあるが実物の大和を見つめてきた手前、仮想現実の同艦は何処か迫力に欠けてしまう。ニセモノであっても、実際に存在するのだから雲泥の差だ。


 それでも、ここはVRMMO・海王の艦隊の世界。そこで現れた3隻の戦艦大和は、やはり圧倒的な迫力を醸し出していた。見事と言うしかない。



「・・・まあ何と言うか、大迫力だわな・・・。」


 ボソッとボヤくとウンウン頷くデュリテとアセリス。そして、直ぐに次の一手を考え出す。まだ開戦の合図は出てはいないが、既に殺気がヒシヒシと感じれる。相手がCOMであれ、電脳空間故にその力量は本物だ。


 更にその力を本物に昇格させているのが念話である。今までの数多くの事変でも、念話により相手の殺気や闘気をマジマジと感じ続けてきた。無論それは生命体からの力であり、機械兵士や機械兵からは感じる事は絶対にない。


 しかしここは電脳空間である。機械兵士や機械兵などの非生命体が、本物の生命体に昇格するとも言えてくる。故に、目の前の3隻の大和からの殺気と闘気も感じれるという事だ。これにはとにかく驚き続けるしかない。今までの流れを全て覆してくるのだから。


 まあでも、どの様な環境に至ろうが、俺達の行動は変わらない。無論、執念と信念もだ。


「相変わらずのナレーターですよね。」

「本当ですよ。ともあれ、私達も同様の事を思っていましたので。」

「色々と考えさせられますよ。」


 俺の胸中を読んだ2人がボヤいてくる。それに苦笑いを浮かべるが、彼女達が思う所は全く同じである。この電脳空間には本当に色々と学ばせて貰っている限りだわ。


 ともあれ、今は目の前の課題を攻略するしかない。今も開戦待ちの状態だが、相手の迫力に飲まれそうな勢いを感じる。これが他のプレイヤー氏達なら、相当なプレッシャーを受けるのだろうな。



「・・・戦闘開始!」


 その後も少数秒待ち続けると、開戦を知らせるアナウンスが流れてきた。と言うか、その声色はあのテイアである。彼女、アナウンスの役割も担っているとは・・・。


 だが、今は雑談的な考えは後回しだ。既に戦闘は始まっている。遥か先に鎮座している敵側の3隻の大和も、ゆっくりと進軍を開始しだした。相手の射程距離に入るのは時間の問題だ。


 先ずは、俺の大和を前進させる。同時にデュリテの日向とアセリスのシャルンホルストは、数秒ほど後進させてから左右に展開していく。ちなみに、日向は左舷に、シャルンホルストは右舷に展開した。


 開始の配置は左側に大和、中央に日向、右側にシャルンホルストだった。本来なら俺が中央に陣取る方が効率が良かったが、初期配置が異なっていたので若干のタイムラグ的な時間が発生した。


 まあこの程度の不測の事態は警護者界では日常茶飯事だ。むしろ、このぐらいで怯むのでは警護者など成り立たない。ありとあらゆる不測の事態を好転させてこそ勝利を掴めるしな。



 戦闘の場となるマップは、複数の小さな島が点在している。その中で中央左右に巨大な島があり、その間から3隻の大和が窺える。今の様相だと、相手はそのまま進軍してくるだろう。


 ただし、プレイヤーサイドの動きを学習するロジックを組まれているのなら、相手側の動きは変わってくるだろう。敷かれたレールの上を動く事しかできないCOMであれば、ほぼ9割はこちらの理想的な動きをしてくるだろうな。


 それらを踏まえて、既に俺達は動き出している。左舷に展開したデュリテの日向は、今回の試合の要となる要員だ。相手の動きを研究する必要もあるため、一時的にその射程外に出る。


 それと同時に、艦尾に搭載している複数の艦載機こと水上機を発進させていく。消耗品の扱いにはなるが、航続距離は結構なもののようだ。それらが自艦の上空を警戒したり、遠方のトリプル大和を監視している。


 ちなみに艦載機に関しては、俺の大和やアセリスのシャルンホルストも発進させている。こちらも消耗品扱いだが、日向ほど複数は搭載されていない。当然撃墜されれば、その分の出費は発生してくる。


 逆に右舷に出たアセリスのシャルンホルストは、態とらしく主砲を発射し続けている。自分の存在位置を相手に知らせる形だ。シャルンホルストは28cmの3連装主砲を3基搭載しているが、専ら艦首の2基しか攻撃に回せない。艦尾の1基は角度によっては狙って発射が不能だからだ。


 まあその場合は牽制程度の射撃でも問題はない。相手に当てるのではなく、存在を知らせるだけなら狙う必要もないのだから。むしろ可能な限り砲撃を繰り返し、相手に認知させる方が理に適う形だ。


 俺はと言うと、ただ黙々と前進を続けている。3隻の目をシャルンホルストに向けているのだが、相手の艦首の砲塔群は依然こちらを向いている。恐らく射程圏内に入れば、一斉に射撃をしてくると思われる。



「うーん・・・“ウンともスンとも言いません”ね・・・。」

「“無線封鎖して行方を眩ませるつもり”なのかと・・・。」

「そうですか・・・。」


 相手の様子を見ながら進んでいると、無線によりアセリスのネタが炸裂する。それに応じるデュリテ。ネタ元は天空に隠れた城を見つけるアニメ、その中の一コマである。俺としては呆れるしかなかったが、彼女達が挙げるそれは理に適った言い回しでもある。


 ただし、それは相手が俺達と同じプレイヤーであれば、となる。今のトリプル大和は開発陣が生み出した、所謂機械式の意思を持たない存在だ。無線封鎖どころではなく、会話すらも必要ないのだから。


 この点から、COM軍団の意思の疎通はプログラミングのレベルにまで掘り下げられると思われる。生命体が自然に空気を吸うように、相手は自然と意思の疎通を取るのだろう。


 結論としては、生きていない存在は意思の疎通の概念は当てはまらない。敷かれたレールの上を進むしかないのだから。


    第2話・6へ続く。

 戦闘開始! この台詞をワールドシップで何度伺った事か><; そう言えば、つい最近のアプデでトレーニングモードが追加されましたね。このテスト試合の話を執筆しだしたのは1年近く前なので、まさか同様の仕様が追加されるとは(-∞-)


 ただ、VRMMOを導入した劇中は、今後の展開が難しくなってくるかも知れません。ワールドシップは艦船にスポットを当てていますが、覆面の大艦長はリアルの面々が憑依した艦長にスポットを当てていますので。あくまで主体は和気藹々とした流れです><;


 さて、今後をどうするかで頭が一杯の今日この頃。まだまだ課題は山積みですわ(>∞<)

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