ティーナの物語15
何日か経った夜、ティーナは目を閉じて眠りの淵にいた。
ゼノはティーナを抱いた後、言った。
「次に逢う時は、人になって君と逢う」
だから、待っていてくれ、と。
次とは、すぐか、少し後か、まだ先かわからないが、必ずお前を迎えに行く。
そう言っていた。
それから、姿を消したゼノと逢っていない。
恋しかったが、待てる。
自分には彼から与えられた魔法の威力で、彼の記憶を転生しても覚えているから。
大丈夫。
待てる。
眠りながら考えていた。
次に逢ったら、何を話そう。
人になった彼となら、きっとたくさんのことを築ける。
彼に、人として見せたい景色ならいくらでもある。
ティーナは、それが楽しみだった。
ゼノは言っていた。
私が司るのは、希望と絶望。
世界に希望を与え、絶望を軽くするのが、見えざる自分の力だと。
世界の理や命の生成には関与していない。
例え、私が神を降りても、世界は変わらない。
人間なら、私が形を変えても、大丈夫だと。
希望はもう私の助けが無くても、人が作り出していける。
人になっても、世界を見守ることはできるから…
ゼノ。
私は……
貴方が貴方なら、ずっとずっと永遠に、愛していけると、思っていた。
それなのに、貴方は人ではなく……
絶望の神となった。
なぜ、こうなった?




